加賀友禅作家・上野清江とは?
着物を高く買い取ってもらう方法とは?
上野清江とはどんな着物作家?
加賀友禅作家・上野清江については詳細なデータが残っているわけではありません。
そのため、詳しい経歴などはわかりませんが、西岡桃泉という加賀友禅作家のもとで修業し、作家として独り立ちしたことは判明しています(京都の呉服店作成の「加賀友禅師事系図」で確認できます)。ただし、西岡桃泉は“知る人ぞ知る加賀友禅作家”というべき人物で、こちらもデータはほとんど残っていません。
また、上野清江は小川孝司という加賀友禅作家を弟子として育てていますが(前述の「加賀友禅師事系図」で確認できます)、小川孝司は弟子を取らないまま廃業に至っているため、桃泉から清江へと受け継がれた技術は途絶えています。
ちなみに、現存する小川孝司の着物を見る限り、上野清江ならではの特徴は弟子にしっかり受け継がれていることがわかります。
小川孝司の手がける加賀友禅には師・清江の影響が色濃く見て取れるためです。
では、そんな上野清江ならではの特徴とは?
次に、中古市場などで見られる上野清江の着物から見て取れる特徴について解説しましょう。
上野清江の加賀友禅の特徴は?
上野清江の手がける加賀友禅の着物を見て感じ取れるのは、その絵画的な完成度の高さです。
「自然の風物を写実的に描く」というのが加賀友禅のデザインの基本ですが、清江はその基本にのっとったうえで、大胆な構図や精緻な色遣いで花や自然の風景を描いています。
ちなみに、そんな清江の着物に見られる特徴は、清江の弟子・小川孝司の着物にも見受けられます。
小川孝司には『山寺』と題された色留袖の作品がありますが、切り立った崖に建つ山寺や周囲を取り巻く木々や花を、絵画的な構図と奥行きのある色遣いで仕上げたものとなっています。
上野清江の作品紹介
ここでは、加賀友禅作家・上野清江が手がけた作品を紹介します。
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黒留袖 吉祥花文
牡丹をはじめとする“吉祥花”が咲き乱れるさまを描いた黒留袖で、清江ならではの構図や色遣いを存分に堪能できるものとなっています。あくまでも素朴に、写実的に花々の姿を写し取った作品となっていますが、配色には並々ならぬこだわりが感じられ、繊細なグラデーションをなす桃色や薄青、黄、緑が散りばめられ、抑制された中にも華やかさを感じられる着物に仕上がっています。
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黒留袖 松竹梅に草花と鶴
遠景に山、近景に川、その風景を埋め尽くすかのように松・竹・梅が彩り豊かに配され、小さな野の花々が可憐に咲き、空には優雅に羽を広げて鶴が飛んでいる。そんな情景を描いている黒留袖です。
精妙な色遣いと繊細なグラデーションにより、三次元的な立体感のある仕上がりになっており、まるで見事な日本画を目の当たりにしているような感慨を見る人にいだかせます。
上野清江の着物買取は
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絶妙な色遣いと、まるで日本画のような完成度の高い構図で優れた加賀友禅の着物を手がけた上野清江。現在、その作品は中古市場で目にすることができます。
加賀友禅らしい質実な雰囲気の中にも、気品の高さ、そこはかとない華やかさを感じさせる清江の着物は高く評価されており、状態が良ければ万単位の値が付くこともあります。
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