着物作家・村上良子とは?
着物を高く買い取ってもらう方法とは?
村上良子とはどんな着物作家?
1949年、村上良子は秋田県に生まれました。
若くしてデザインの世界に興味を持ち、京都造形大学グラフィックデザイン科に進学します。
しかし中退し、紬織の着物作家として有名だった志村ふくみに師事(志村は1990年に「紬織」で重要無形文化財認定)。彼女のもとで伝統的な紬織の技法を学び、やがてその才能を発揮して日本を代表する着物作家として知られるようになります。
1988年には第17回日本伝統工芸近畿展で松下賞を受賞。これを皮切りに、翌年の第36回日本伝統工芸展で東京都知事賞を受賞し、さらに1999年にはパリで開催された「日本の工芸〈今〉100選展」に出品するなど活躍します。
また、倉敷芸術科学大学の教授を務めるなどして後進の育成にもあたっています。
さらに精力的に個展、講演会なども開き、紬織の世界を積極的に紹介しています。
また2016年には、師である志村ふくみと同じく、「紬織」の分野で重要無形文化財保持者に認定されました。その後も数々の賞を獲得。独自のデザインが映える着物の数々は、多くの人に親しまれています。
村上良子の「紬織」とは?
すでに紹介したように、村上良子は師・志村ふくみのもとで「紬織」の技法を学び、この技法を活用した着物制作で高く評価されるようになり、現在では重要無形文化財の保持者に認定されています。
紬織は、絹(シルク)を用いた織物の一種ですが、「絹織物」といわれて多くの人が想像するような光沢のあるなめらかさはあまりなく、ざくざくとした手触りに仕上がるのが特徴です。
その特徴を生み出しているのは、使用される「紬糸」にあります。
紬糸は、生糸を生み出すには不向きな毛羽が立った繊維から生み出される真綿を紡いで作る絹糸のこと。毛羽立った繊維が、特徴的な細かい凹凸とざくざくした手触りを生み出します。
村上良子は、そんな紬糸を使った紬織の技法に、グラフィカルなデザインを組み合わせることで独自の世界観を編み出しているのが特徴といえます。
そのデザインは象徴性に富み、自然の美しい情景や生命の力強さなどをイメージして作り上げられているのが特徴です。抑えた色調で渋みのあるムードを表現しつつ、草木染の技法を用いたナチュラルな色合いになっているのがポイントとして挙げられます。
幾何学模様の組み合わせでありながらも、独特の色遣いで詩情豊かな世界観を築いています。
村上良子の作品紹介
ここでは、数ある村上良子の作品の中でも
特に高い評価を受けているものを紹介します。
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森に懸かる径
暗めの茶や藍色を印象的に用いて、深い森の中にかすかに陽がさして道が現れているかのような情景を表現しています。
村上良子の得意とした紬織の技法がいかんなく発揮された作品です。
なお、この作品は1989年に開催された第36回日本伝統工芸展に出品され、東京都知事賞を受賞しています。 -
秋過
題は「しゅうか」と読み、実り豊かな秋が暮れていくのを惜しむ気持ちを表します。
金茶や灰色の色を用いて、幾何学的でありながらも情感豊かな詩情を感じさせる仕上がりになっているのが特徴です。
この作品は2002年の第49回日本伝統工芸展に出品され、高松宮記念賞を受賞しています。
村上良子の着物買取
価格はどれくらい?
村上良子は「紬織」の重要無形文化財保持者であり、国内外で高い評価を得ていることもあり、彼女が手がけた着物はいずれも高い価値を持ちます。
もちろん状態の良しあしにもよりますが、着物1枚で数十万単位の価値がつくこともあります。
その際は、保存状態が良いこと、さらに間違いなく村上良子の手がけた着物であることを示す証書などを揃えることがポイントとなります。
また、そんな村上良子の着物を適正な価格で買い取ってもらうためには、何といっても着物に詳しい業者を利用することが欠かせません。 豊富な着物の査定や買取の実績を持っている業者を選ぶことを心がけましょう。
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