着物作家・甲田綏郎とは?
着物を高く買い取ってもらう方法とは?
甲田綏郎とはどんな着物作家?
1929年、甲田綏郎は宮城県仙台市に生まれました。
家は300年もの歴史を持つ高級袴の老舗で、綏郎は1946年から父に師事しました。
1970年、一人前の職人として認められた甲田綏郎は本場仙台平の工場を継承します。
1971年には、手がけた袴が礼宮文仁殿下(現・秋篠宮文仁親王)のお買い上げとなり、さらに1976年には宮城県指定無形文化財保持者として認定されました。
1979年、第3回全国伝統的工芸品展会長賞を受賞。翌年も同賞を受賞し、1982年には奨励賞を受賞しています。
また1986年には工場に三笠宮崇仁親王が訪問。この翌年に精好仙台平を献上しています。
1989年、宮城県教育功労者に、そして2001年には仙台市功労賞を受賞した甲田綏郎は2002年、重要無形文化財「精好仙台平」保持者に認定されています。
2004年には旭日小綬章を受章。父と同じく人間国宝として精力的に制作活動を続けました。
2013年、高級ブランド「GUCCI」とコラボレーションしたバンブーバッグを発売し、その売上金をすべて東日本大震災の復興事業に寄附するなど、震災復興に尽力したことでも知られています。
2014年「人間国宝展-生み出された美、伝えゆく技-」に袴地「龍峰」を展示。その後も日本伝統工芸展、東日本伝統工芸展の常連として数々の作品を出品し続けています。
2019年、日本工芸会の正会員に認定。現在は制作活動をしながら同会員として文化財の保護と育成に力を注いでいます。
甲田綏郎の「精好仙台平」とは?
「精好仙台平」は長い歴史を持っており、現在でも「袴といえば精好仙台平」といわれているほど知名度が高い袴となっています。
代々の甲田家によって作られ守られてきた精好仙台平ですが、2023年現在、これに取り組んでいるのは甲田綏郎ただ一人となっている状況です。
精好仙台平は伊達藩の歴代藩主や主に能・歌舞伎役者などが着用してきたもので、着心地が良く動きやすいのが特徴のひとつです。
また、かつて刀を携帯していた武士に合わせて作られているため、ハリがあり、独特の光沢が非常に美しく、多くの着物ファンから「憧れの着物」として親しまれています。
なお、袴は日本男子が着用する着物の中で最も格が高い着物でとされていますが、「精好仙台平」は特に格上の袴とされているため、授賞式や結婚式などの際に着用されます。
紺、白、グレーなどに染め上げられた糸を多用して織られる縞模様は「霜降り」と称されており、凛とした上品な印象を与えてくれます。
甲田綏郎の作品紹介
ここでは、数ある甲田綏郎の作品の中でも
特に代表的な作品をいくつか紹介します。
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曲水
2016年の第56回東日本伝統工芸展に出品したこの作品は、深い紺に赤みのある茶色が加わり、美しい縦縞を構成しています。
これまで多くの作品を出品してきた甲田綏郎ですが、多くが袴地(袴を仕立てるための織物で布地の状態をさす)であり、この作品は袴として完成された作品であるという特徴を持ちます。
袴が持つ高貴な雰囲気も相まって、とても印象的な作品になっています。 -
雪聲
読みは「せっせい」で「雪の声」を意味し、しんしんと降り続く様子を表しています。
藍色ともいえるような深い青と白地の縞模様が特徴的なこの作品は2019年、第66回日本伝統工芸展に出品されたもの。
数ある甲田作品の中でも、比較的明るい色使いとなっています。
甲田綏郎の作品の買取は
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甲田綏郎は、重要無形文化財「精好仙台平」保持者であり、宮中御用達の作家としても高い評価を得ています。
精工に織られた作品は精好仙台平は他の織物にはない貫禄や気高さを備えているのが特徴です。
一般販売は少なく、いずれも高い価値を持つことから1点で十万単位の価値がつくことは珍しくありません。
そんな甲田綏郎の作品を少しでも高く買い取ってもらうためのコツとしては、「着物に詳しい業者を利用する」ということが挙げられます。
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