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- 2025.03.28
マイセン人形の魅力|人気の天使ほか見分け方をご紹介

繊細で優美なマイセン人形。
その芸術性の高さは、世界中の人々を魅了し続けています。
愛らしい天使のモチーフや、歴史を感じさせるアンティークなど、多彩なラインナップも魅力ですよね。
しかし、人気ゆえに偽物も多く出回っているのが現状です。
「マイセン人形が本物かどうか見分けられる方法があるの?」「マイセン人形には、どんな種類があるの?」と、疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、マイセン人形の魅力や歴史、人気の天使シリーズ、気になる真贋の見分け方まで詳しく解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
マイセンの人形とは

マイセン人形は、300年以上の歴史を持つドイツの名窯、マイセン磁器製作所で生み出される芸術作品です。
時代ごとに異なるスタイルを持ち、それぞれに独特の魅力があります。
ここでは、マイセン人形の主な変遷をたどりながら、その特徴を見ていきましょう。
大型作品
・初期(1710年~1733年):大型動物像の時代
マイセン創業のきっかけは、錬金術師ヨハン・フリードリッヒ・ベトガーによる白磁製法の発見でした。
当時の君主アウグスト強王は、東洋の磁器に魅せられ、自身の宮廷に磁器製の動物園(メナージュリ)を作ることを夢見ていました。
そのため、マイセン初期には、異国の珍しい動物をモチーフにした大型の人形が数多く制作されたのです。
宮廷彫刻家ヨハン・ヨアヒム・ケンドラーを中心に、白磁の美しさを活かした写実的な動物や鳥の作品が、次々と生み出されました。
ロココ調へ
・中期(1733年以降):ロココ様式の隆盛
アウグスト強王の死後、マイセン人形は、壮麗なバロック様式から、優美で洗練されたロココ様式へと変化していきます。
この時代は、宮廷の食卓や室内を飾る、小型のフィギュリン(人形)が主流となりました。
貴族・道化師・子ども・動物など、さまざまなモチーフが採用され、色彩豊かで表情豊かなフィギュリンが人気を博しました。
ケンドラーの代表作である「猿の楽隊」や「勇敢な仕立屋」など、ユーモアと物語性に富んだ名作も、この時期に誕生しています。
18世紀後半には、ケンドラーの後継者ミヒャエル・ヴィクトル・アシエによって、新古典主義様式のフィギュリンも登場しました。
マイセン人形はなぜ魅力的なのか

華やかなヨーロッパの宮廷文化の中で生まれたマイセン人形の優美な姿は、現代の私たちをも魅了し続けています。
マイセン人形が人々を惹きつける理由は、主に次の2点に集約されます。
● 1.熟練の職人による手仕事
● 2.比類なき色彩表現
1. 熟練の職人による手仕事
マイセン人形は、今なお、熟練した職人たちの手作業によって生み出されています。
パーツごとに丁寧に成形し、それらを泥漿(でいしょう)と呼ばれる磁土で接着。その後、素焼き・施釉・本焼成といった工程を経て、一つひとつ手描きで絵付けが施されます。
中には、石膏型を使わず、職人の手びねりのみで作られる作品も。細部まで妥協を許さないクラフツマンシップが、マイセン人形の気品と生命力を生み出しているのです。
2. 比類なき色彩表現
マイセン人形の色彩の美しさは、他の追随を許しません。
淡く繊細なニュアンスカラーと鮮やかな原色が絶妙なバランスで調和し、上品でありながらも存在感のある人形に仕上がっているのです。
この豊かな色彩は、マイセンが独自に調合・開発した絵の具によって生み出されています。
その色彩表現のバリエーションは、なんと「1万色以上にも及ぶ」といわれています。
マイセンで人気の天使

マイセン人形の中でも、とくに人気が高いのが、天使をモチーフにしたシリーズです。
ふっくらとした愛らしい姿と柔らかな肌の色、豊かな表情、そして衣装や小物の細部に至るまで、マイセンの卓越した技術と表現力が凝縮されています。
中でも、ハートのモチーフを組み合わせた天使の作品は、とくに人気です。
たとえば、破れたハートを手に悲しげに佇む天使、2つのハートにそっと火を灯す天使など、さまざまなシーンが表現されています。
これらの作品は、見る人の心を温かくするストーリー性に満ちており、インテリアとして飾れば、お部屋に明るく穏やかな雰囲気をもたらしてくれるでしょう。
マイセン人形の見分け方(真贋)

アンティークのマイセン人形は、希少価値が高く、高額で取引されるため、残念ながら偽物も多く出回っています。
専門の査定士であれば、人形の表情・色合い・細部の作りなどから、本物か偽物か(真贋)を見極められますが、一般の方には難しいかもしれません。
そこで、ここでは、ご自身でマイセン人形の真贋を見分けるための2つのポイントをご紹介します。
● 1.双剣マークの確認
● 2.モデル番号の確認
※ただし、これらはあくまで判断材料の1つです。最終的な真贋の判断は、専門家に依頼されることをオススメします
1.双剣マークの確認
マイセン人形には、通常、底面または背面に、青い双剣マーク(交差した2本の剣)が描かれています。
この双剣マークは、釉薬をかける前に手描きされるため、マークの上に透明な釉薬がかかっているのが特徴です。
双剣マークがない場合や、双剣マークの上に釉薬がかかっていない場合は、偽物の可能性が高いと考えられます。
2.モデル番号の確認
マイセン人形には、双剣マークとともに、モデル番号が刻印されています。
モデル番号は、以下のいずれかの形式で記されています。
● 数字のみ(1〜4桁)
● アルファベット1文字+数字(1~4桁)
→ 参考例:A123 / B4567
また、年代によって、刻印の方法に違いが見られます。
● 1950年頃まで:手作業による刻印
● 1950年頃以降:機械による刻印
これらのモデル番号が刻印されていない場合、本物のマイセン人形ではない可能性が高くなります。
※真贋の最終判断は、専門家に依頼されることオススメします
マイセンの人形で優雅な空間

マイセン人形は、時代とともにスタイルを変えながらも、その芸術性と美しさは不変です。
小さな人形が1つあるだけで、空間が華やぎ、心豊かな時間が流れることでしょう。
人形たちが語りかける物語に耳を澄ませ、ご自身だけのストーリーを紡いでいくのも、マイセン人形の楽しみ方の1つです。
マイセン人形の「真贋確認」は専門の査定士へ
ご紹介したように、マイセン人形には残念ながら偽物も存在します。
真贋の見分け方をご紹介しましたが、最終的な判断は、専門知識を持つプロの査定士に依頼されるのが確実です。
買取福ちゃんでは、マイセン人形の買取実績が豊富です。さらに、専門知識を持った査定士が、お客様の大切なマイセン人形を確かな査定力で真贋(価値)を見極め、その価値に対して買取価格をご提示いたします。
真贋の確認だけでも、もちろん無料で承ります。
マイセン人形は、状態や年代によっては高額で取引されることもございますので、売却をご検討中の段階でも、お気軽にご相談いただけますと幸いです。
出張買取も無料でご利用いただけます。
マイセン人形の買取査定は、ぜひ福ちゃんにお任せください。
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