大倉陶園のブルーローズとは?8011と8211の違いや人気アイテムをご紹介
大倉陶園は、日本を代表する高級洋食器メーカーです。
白地に青いバラが描かれたブルーローズは、多くのファンやコレクターがいることで知られています。
今回は大倉陶園のブルーローズをテーマとして、ブルーローズ(8011)とブルーローズ(8211)の違いをお話ししていきます。
大倉陶園の伝統技法やブルーローズの人気アイテムもご紹介していますので、初心者の方から長くご愛用されている方まで、ぜひ楽しんでください。
目次
大倉陶園とは
大倉陶園は、大倉孫兵衛・大倉和親の親子により1919年に創立された高級洋食器メーカーです。
実は大倉陶園が創業された当時、大倉親子は現在のノリタケカンパニーリミテッド・TOTO・日本ガイシをすでに設立していました。
それでも、より品質の高い陶磁器を製作する工場を造りたいという強い思いから、私財を投資して大倉陶園が誕生したのです。
「良きが上にも良きものを」を理念とし、今も日本における最高級の洋食器メーカーとして芸術的な作品を造り続けています。
大倉陶園の技法
大倉陶園では、原料から成形・焼成・絵付け・出荷まですべての工程を自社で行っているのが特徴です。
大倉陶園が誇る、伝統的な技法をご紹介します。
● 日本画の技法による手描き
● 漆蒔(うるしまき)
● 岡染め
● エンボス
● 呉須(ごす)
● 金蝕(エッチング)
順に見ていきましょう。
日本画の技法による手描き
大倉陶園の作品は日本画の技法を用いて絵付けをし、国家技能検定1級に合格した絵師が一つひとつ手描きをしています。
手描きの代表作は、桜が描かれた「日本」や、赤いバラの「クラシックローズ」などです。
漆蒔(うるしまき)
漆蒔とは、漆の上から絵具をまいて色を染み込ませる技法のことです。
鮮やかで深みのある色が特徴で、世界的に評価されている大倉陶園だけの技法です。
漆蒔の技法を使った作品には「色蒔き」があり、上品で深みのあるパステルカラーや鮮やかな色合いが楽しめます。
岡染め
岡染めは、コバルト絵具で手描きする、大倉陶園独自の技法です。
本焼成したものに絵付けをし、さらに焼成することでコバルト絵具と釉薬が混じり合い、独特のやさしい絵柄が表現されます。
代表作は、「ブルーローズ」です。
エンボス
エンボス加工で金の装飾を際立たせる技法です。
成形した生地にローラーでエンボスを施し、エンボス部分を除いて釉薬をかけ本焼成します。その後、金を焼き付ける手の込んだ技法で、大倉陶園だけの技能遺産です。
エンボスの代表作には、「クラウン」や「ロイヤルブルークラウン」などがあります。
呉須(ごす)
素焼きしたものに、コバルトを含む絵具で彩色する技法です。
絵具の上から釉薬をかけて焼成するため、絵柄の美しさが永続します。
代表作は、「呉須正倉院」や「呉須更紗」などです。
金蝕(エッチング)
サンドブラスト手法で金を施す技法です。
本焼きした白生地に、金を施したい部分のみサンドブラストで表面を削り、金を施し焼成します。
代表作は、「金蝕バラ」や「片葉金蝕」などです。
なお、大倉陶園では最高級のカオリンを使用し、1460度の高温で焼成することで、極上の白さを誇る白磁を生み出しています。
大倉陶園のブルーローズとは
大倉陶園のブルーローズとは、白地に青いバラが描かれたシリーズのことで、そのデザインは1928年に誕生しています。
岡染めの技法で描かれたバラの花は、大倉ホワイトと呼ばれる白磁になじんで見えるのが特徴です。
白磁に溶け込むようなバラの表情や、青の濃淡による繊細な表現が、多くの人々から支持されています。
大倉陶園のブルーローズ8011と8211との違い
大倉陶園のブルーローズには、ブルーローズ(8011)とブルーローズ(8211)があります。
両者の違いは、以下の2点です。
● バラのデザインが違う
● 器のデザインが違う
順に解説していきます。
バラのデザインが違う
ブルーローズ(8011)とブルーローズ(8211)の大きな違いは、描かれているバラのデザインです。
ブルーローズ(8011)には、数輪のバラとつるが描かれています。
一方のブルーローズ(8211)に描かれているバラは1輪で、つるは描かれていません。
器のデザインが違う
ブルーローズ(8011)とブルーローズ(8211)は、器のデザインが違います。
ローズ(8011)は、リムシェープというエレガントなスタイルが特徴のデザインです。
一方、ブルーローズ(8211)は、クープシェープに採用されており、カジュアルな印象があります。
大倉陶園のブルーローズが人気の理由
大倉陶園のブルーローズが人気の理由は、何といっても、白磁に溶け込むようなバラの美しさです。
これは、大倉陶園独自の技法である、岡染めによって生まれる表現といえます。また、宮内庁御用達として皇室の晩餐会に食器を納めており、ブランドのイメージも理由の1つかもしれません。
大倉陶園のブルーローズ|人気アイテム
ここからは、大倉陶園のブルーローズで人気のアイテムを3つご紹介します。
初めてのブルーローズにもオススメですので、購入の際は参考にしてみてください。
ブルーローズ(8211)カップ&ソーサー
青いバラが印象的な、紅茶用のカップ&ソーサーです。
深い濃紺で表現されたバラの葉も、デザインのポイントとして際立っています。
カップ&ソーサーには数種類が用意されていますので、好みの形を選べるでしょう。
ブルーローズ(8011)カップ&ソーサー
淡い色合いの数輪のバラが、華やかに描かれたカップ&ソーサーです。
カップの持ち手や口縁には金が施されているため、エレガントで高級感があり、来客用にもオススメします。
ブルーローズジャネット マグ
ブルーローズ(8211)のデザインをアレンジした、電子レンジ対応のマグカップです。
バラが2輪描かれており、白磁のベースにはうっすらとレリーフが施されています。
普段使いや、ちょっとしたプレゼントにもぴったりです。
大倉陶園のブルーローズまとめ
大倉陶園を代表する「ブルーローズ」について、その魅力を多角的にご紹介してきました。
すでに愛用の皆様も、これから購入を検討されている方も、さらに興味が深まったのではないでしょうか?
ブルーローズには、8011と8211という2つのパターンがあります。それぞれの特徴について、当記事で詳しく解説しました。ご自身の好みに合わせて、ぜひ最適なパターンをお選びください。
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