食器でいう「陶器」と「磁器」ってなに?違いをわかりやすく解説
毎日の食事で使う食器。何気なく手に取っているそのほとんどが「陶磁器の食器」です。この陶磁器、さらに「陶器」と「磁器」に分けられることをご存知でしょうか?
この記事では、一見似ているようで異なる「陶器と磁器の違い」を、素材、特徴、製造方法といった様々な側面からわかりやすく解説します。食器選びの参考に、ぜひお役立てください。
目次
食器は原料と製法によって分類できる
私たちが日常的に使用する食器の中で、最も一般的なのは陶磁器です。
この陶磁器は、原料となる素材と製造方法の違いによって、大きく4つに分類。同じ「焼き物」でも、それぞれに異なる特徴があり、用途によって使い分けられています。
✔ 土器
✔ 陶器
✔ 炻器
✔ 磁器
今回は生活に身近な「陶器」と「磁器」に焦点をあて、これらの違いや特徴についてお伝えします。
食器の「陶器」と「磁器」の違い
それでは、「陶器」と「磁器」は具体的にどのような点が違うのでしょうか?
大きく異なるのは、原料となる「土」と「石」です。この違いが、それぞれの特性に大きく影響を与えています。以下で詳しく見ていきましょう。
「陶器」とはこういう素材でできている
陶器の主成分は粘土です。そのため、「土もの」と呼ばれることもあります。粘土を成形し、比較的低い温度(1100℃~1250℃程度)で焼成することで作られます。
陶器の特徴は、その素朴な風合いと温かみのある質感です。土の密度が低いため厚めに作られることが多く、軽くて吸水性があります。
この吸水性により、水分が浸透しやすく、においや汚れがつきやすいという側面も持っています。しかし同時に、水分を含むことで独特の風合いを生み出したり、使っていくうちに変化していく色味を楽しめるといった魅力も。
また、熱伝導率が低いため、熱いものを入れても器が熱くなりにくく、手で持ちやすいという利点があります。
一方で、密度が低いため衝撃に弱く、割れやすいという欠点もあります。そのため、電子レンジや食器乾燥機、オーブンでの使用は避けましょう。急激な温度変化によって破損する恐れがあります。
代表的な陶器としては、瀬戸焼・唐津焼・美濃焼・常滑焼・信楽焼・萩焼などが挙げられます。
「磁器」とはこういう素材でできている
磁器は、主に石の粉末を原料としています。そのため「石もの」と呼ばれることもあります。陶器よりも高い温度(1300℃以上)で焼成されるため、硬くて強度が高いのが特徴です。
磁器の特徴は、その滑らかで光沢のある表面と、高い耐久性です。薄く作ることができるため、繊細で上品な印象を与えます。吸水性が非常に低いため、汚れがつきにくく、お手入れも簡単な点も魅力でしょう。
また、陶器に比べて強度が高いため、電子レンジや食器洗い乾燥機にも使用できるものが多くあります(金彩が施されているものは除く)。オーブンも高台のないもの、または耐熱性の磁器であれば使用可能です。そのため、業務用としても広く利用されています。
代表的な磁器としては、有田焼(伊万里焼)・九谷焼・砥部焼・波佐見焼などが挙げられます。
※電子レンジ・食器洗い乾燥機・オーブンの使用可否は、商品によって異なる場合があります。一概に陶器と磁器だけで判断せず、その商品に記載してある使用上の注意を必ず守るようにしましょう。
一番の違いは原料
陶器と磁器の最も大きな違いは、原料にあります。簡単にいえば、「土」と「石」の違いです。より正確には、陶器は様々な種類の粘土を主原料とし、磁器は陶石・長石・珪石を主原料としています。
陶器は土を原料としているため、光を通さず、温かみのある素朴な風合いが特徴です。一方、磁器は石を原料としているため、光を通し、滑らかで繊細な美しさがあります。
陶磁器とは「土器・陶器・炻器・磁器の総称」
陶磁器とは、「土器・陶器・炻器・磁器」をまとめて呼ぶ総称です。なかでも、「陶器と磁器」が日常生活で利用する食器の大半を占めています。
食器には、陶磁器以外にも木製、ガラス、プラスチックなど様々な素材が用いられており、用途に合わせて使い分けられています。私たちにとって最も身近な食器である「陶磁器」は、このように「陶器」と「磁器」の両方を包含する言葉なのです。
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