グラスの水垢(あか)ができる原因と対策方法について
今回は「グラスの水垢」をテーマに、水垢が発生する原因と対策についてまとめてみました。
ぜひお読みいただき、グラスをピッカピカにしてみてください。
目次
グラスに水垢ができてしまう原因
何度洗っても取れない白い汚れやくすみ……そう「水垢」です。
水垢が付着したグラスは「洗ってある」とわかっていても汚く感じてしまい、せっかく用意した上質なワインも台無しにしてしまいます。
気になる水垢の正体ですが、それは水に含まれているミネラル(カルシウムやマグネシウム、ナトリウムなど)、カルキ(塩素)などの成分です。
「水分」が蒸発し、これらの成分が残留して固まると「水垢」となるのです。
「石鹸を変えても変わらなかった……」
という方もいらっしゃることでしょう。
残念ですが、水垢の原因が水である以上防ぎようがありません。
また、
「浄水された水で洗っていても水垢は発生するの?」
という疑問をお持ちになった方もいらっしゃるかと思いますが、一般的に浄水器はカルキなどの除去に特化してつくられています。
つまり、おいしい水の要素であるミネラルは残されているということ。せっかく浄水された水で洗ったとしても、水垢対策にはならないのです。
では、どういった対策ができるのか、下記でご紹介したいと思います。
水垢ができる前にできる対策
おそらく、「洗い終わったら自然乾燥させている」という方は大多数いらっしゃるかと思いますが、これが水垢を発生させる原因になってしまっているのです。
先ほどお伝えしたように水垢はミネラルやカルキなどの残留物質が固まったもの。
そうです。水分が蒸発する状況、残留物質が固まる状況を作らないようにすればよいのです。
方法は簡単です。
「完全に乾燥する前に拭く」、これが一番有効な対策となります。
「水切りラックを使っているんだけど……」
という方、水切りラックや水切りマットは使用していただいて構いません。むしろ水切りはしたほうが効率的ですし、拭き上げの作業が楽になるのでおすすめです。
ただし、水切りラックに長時間放置するのはやめましょう。ある程度水が落下したのを確認したら、すぐに拭き上げを開始するようにしてください。
ではここで、「水垢が付かない拭き方」を伝授したいと思います。どなたでもすぐにできますので、ぜひ実践してみてください。
専用クロスを使う
ワイングラスなど、「透明感」が大事なグラスにはマイクロファイバークロスの使用がおすすめです。無い場合はきめが細かく、繊維が付着しなさそうなクロス(布巾)でも大丈夫です。
そして、できれば2枚ご用意ください。
拭きあげは「素手で触れない」ということがポイントになります。
1.利き手じゃない方の手にクロスをかぶせる
2.クロスで包むようにグラスを持つ
3.利き手でもう1枚のクロスを持ち、グラスの外側を拭く
≪ポイント≫ワイングラスの場合、プレート→ステム→ボウルの外側という順番で拭きましょう。
4.内側の水分を拭く
≪ポイント≫利き手で持っているクロスを入れ、「吸収」させるイメージで拭きます。とくにワイングラスの場合、手を入れてゴシゴシ拭くのは破損の原因になります。クロスをグラス内に入れ、クロスを回して水分を吸収させてください。
以上です。慣れてしまえば簡単です。
水ではなく「お湯」がおすすめ
「手荒れ防止のため、食器洗いのときは水を使うようにしている」
という方も多いかと思いますが、グラスを洗うときは40~45℃の「あたたかいお湯」が推奨されています。
特に、ワイングラスを洗うときはこの温度で洗うようにしましょう。
理由は「食事のときの汚れは40℃以上のお湯であれば十分に落とすことができる」から、です。
しかし口紅汚れやしつこい油汚れがある場合、しっかり洗剤を使って洗いたいもの。そういう方は「40~45℃のお湯」で「洗剤の量はほんの少し」で洗ってあげることをおすすめします。
油汚れだけでなく、洗剤の洗い残しをなくすためにも、「40~45℃」で洗うようにしましょう。
水垢ができてしまったときの対策
次は「できてしまった水垢」の対策についてご説明いたします。
水垢の成分はミネラルやカルキなどですから、化学の力や研磨の力を使えばきれいに落とすことができます。
用意するのは重曹、またはクエン酸です。
重曹を使う方法
重曹の「研磨する」という性質を利用します。 効き目はありますが、「傷がつきそうで怖い……」という方はこの方法ではなくクエン酸を用いた方法をお試しください。
≪ポイント≫サラサラした状態では効果を発揮できないので、ペースト状の状態にしてください。
2.ラップを丸め、重曹と水を混ぜたものをつける
3.水垢が付いているところを磨く
≪ポイント≫力を入れず、クルクルと円を描くようにして磨いてみてください。
4.ぬるま湯で重曹を落とす
重曹は掃除用のものを使っても構いません。
しかし、掃除用の重曹は口に入れることを想定して製造されていません。ご使用になる際は残留しないようしっかりすすぎ、中性洗剤を使って仕上げ洗いをしてください。
クエン酸を使う方法
なお、この方法はクリスタルガラスには使えません。
クリスタルガラスは「酸化鉛」という成分が含まれており、これがクエン酸の「酸」と化学反応を起こしてガラスを曇らせてしまうのです。
一度化学反応を起こしたガラスは元に戻せません。ご注意ください。
2.グラスを浸す
3.1時間ほど漬け置きをする
4.水ですすぎ、中性洗剤を使って丁寧に洗う
以上です。この方法はアルカリ性(カルキ)を酸性(クエン酸)で中和させるという理論を応用したものです。
クエン酸はスーパーやドラックストア、100円均一などでも販売されています。ぜひ探してみてください。
「研磨スポンジ」はなるべく使わない
鏡や窓ガラスに使用する「研磨スポンジ」は使わないようにしましょう。
とくに、水をしみこませて使用する、メラミンスポンジは注意してください。柔らかく、水だけで汚れが簡単に落ちると人気の高い商品ですが、ガラスが余計に曇ったり、細かい傷がついたりすることがあります。
「自己責任」で使っていただくぶんには構いませんが、大切にしているグラス、替えのきかないグラスなどには使用しないことをおすすめします。
同様に、研磨剤(クレンザーなど)の使用もおすすめできません。
ネットではクレンザーを使って磨き上げる方法も紹介されていますが、クレンザーは粒子が硬く、強くこすることで、傷が付く可能性があります。
とくにハンドメイドのグラスなどには、絶対に使用しないでください。
すぐに拭けないときは「洗わない」
前述したように、水垢は水が蒸発することで発生します。
しかし、ときには「拭き上げまでしている余裕がない……」というときがあると思います。
そういうときは「洗わない」「グラス類だけ後回しにする」というのもひとつの手です。たっぷりと水を張った桶などに浸け置きをして、時間と余裕があるときに洗いましょう。
ただしワイングラスなど「薄いガラス類」は桶の中でほかの食器に当たると割れてしまいます。水を張って別の場所(シンク内など)に置くようにしてください。
まとめ
いかがでしょうか。今回は「グラスの水垢」についてまとめてみました。
しつこい水垢でも、意外と簡単に家にあるもので落とせるということがお伝えできたかと思います。ぜひ、ピカピカのグラスで美味しいワインをお楽しみください。
また、「もう使っていない」「手放したい」というグラスがある場合はワイングラスに精通した査定士が在籍している福ちゃんにお任せください。
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