銀食器が変色した!そんなときのお手入れ方法について
「今、まさに困っている……」という方もいらっしゃるかと思います。
今回は「銀食器の変色」をテーマとし、変色の原因やお手入れ方法についてまとめてみました。
美しい銀食器はいつか手放すときに高く売れる場合があります。
いつか来るその日のためにも、ぜひご一読ください。
目次
銀食器が変色してしまう原因
銀92.5%以上、または銀でコーティングがされている「銀メッキ仕上げ」の食器を「銀食器」と呼びます。
銀は空気中にある水分や微量の硫黄などによって変色を起こしますが、この現象は食器も同じ。お手入れをしないとすぐに真っ黒になっています。
その黒ずんだ見た目から「黒ずみ」と呼ばれることもありますが、この現象は「錆び」とは異なります。
錆びの場合、本体が溶けたり穴が空いたりするがありますが「変色」の場合こういった現象は発生しません。
変色が起こらない「ステンレス」
鉄に「クロム」という光沢のある元素が配合された「ステンレス」も金属の一種です。
こちらは強度があって錆びにくいとい特徴を持っており、最近多くのメーカーがステンレス製のカトラリーを扱っています。
見た目は銀食器に似ていますが、銀は一切含まれていないため、ステンレス製のカトラリーを「銀食器」、「シルバーウェア」とは呼ぶことありません。
銀色のカトラリー全般を「シルバー」と呼ぶこともあるようですが、しっかり区別しておきましょう。
銀食器が変色した際のお手入れ方法
「変色してしまった……」
「もう元には戻らないかもしれない……」
そんなことはありません。銀食器の変色(黒ずみ)は硫化した成分が「膜」を張っている状態であるため、その膜を取ってあげれば元の輝きが戻ります。
しかし、方法を間違えてしまうと食器本体を傷つけてしまったり、余計に汚くなってしまう場合があります。 ここで正しいお手入れ方法を確認しておきましょう。
食器専用アイテムを使う
「銀製品だし……アクセサリーと同じお手入れ用品でもよいのでは?」
とお考えの方もいらっしゃると思いますが、その場合「銀食器」などの記載があるかどうかを確認してください。
ちなみに、食器専用のお手入れ用品にはこれだけの種類があります。
◯ クロス
変色防止の薬剤が微量に染み込んでいるクロスです。目が細かいので、普段は「仕上げ」として使うのがオススメです。
拭くだけでピカピカになるので、簡単にお手入れしたいという方にオススメです。
◯ 液体クリーナー
こちらは各メーカーが指定する容量を水に入れ薄めて使います。
指定時間(メーカーによる)に浸けて取り出せばピカピカになるので、量が多い方や変色部分が大きい場合にオススメです。
クリーニング後はしっかり水洗いし、乾いた布で拭きとってください。
◯ 固体クリーナー
メーカーによってはしぶとい汚れや頑固な黒ずみに向けた「固体クリーナー」を販売しております。クロスや液体クリーナーでは落とせない汚れにはこういったクリーナーを使ってみるとよいでしょう。
一般家庭にあるものでもピカピカに
「家にあるもの」でもキレイになります。ここではどこのご家庭にもあるようなものを使う方法をご紹介したいと思います。
◯ 塩、水、アルミホイルを使う
鍋に入れた水を沸騰させ、小さじ1~2程度の塩とアルミホイル(適量)を入れます。
アルミホイルの大きさは大ければいい、というものではありません。はじめは、手のひらサイズで試してみてください。
再沸騰したら銀食器を入れます。ポイントは完全に浸すこと。変色していないと思っていた部分でも、意外に黒ずみは発生しているものです。
数分するとピカピカになりますので、様子を見ながら実施してみましょう。
なお、取り出した銀食器は自然乾燥せずきれいなクロスで拭きあげてください。
◯ 重曹を使う
こちらも重曹とアルミホイルを使うのですが「重曹+アルミホイル」の場合、陶器類についた茶渋にも効果があります。
「茶渋がついたマグカップも一緒にキレイにしたい」という方は、この方法をお試しください。
なお、重曹には食品用、掃除用など用途に合わせ販売されています。掃除用のものは口に入れることを想定した製造を行っていないため、使用する場合はすすぎ残しのないようにしてください。
こちらも方法は簡単です。
鍋に沸騰した重曹(約1ℓの湯に対し、大さじ1程度)とアルミホイル(適量)を入れます。
再沸騰したら黒ずんでいる銀食器を入れます。
ポイントはしばらく放置すること。湯が完全に冷めたら銀食器を取り出し、水でしっかりすすいだあと乾いたクロスで拭き上げてください。
変色しないようにするためには?日ごろの対策
銀食器は普段から変色しないように扱うことが大切です。
ここでは気を付けたいポイントを2つご紹介したいと思います。
空気を避ける
冒頭でお伝えしたとおり、銀食器の敵は「空気」です。
銀食器は新品のとき専用の布袋やケースに収納されていたかと思いますが、これは空気を防ぐことを目的としています。
完全にシャットアウトするのは無理ですが、ご家庭でも販売時とできるだけ同じような環境に保つだけで変色を遅らせることができるので、ぜひ実施してみてください。
また、食器同士を重ねないというのも重要なポイントとなります。銀は傷がつきやすいため、なるべく製品同士を重ねないように保管しましょう。
専用の袋がない場合
「専用のケースは処分してしまった……」
そういった場合は、キッチンペーパーや目の細かい布に包んで保管しましょう。密封性の高いファスナー式のプラスチック製バッグもあると尚よしです。
しっかり空気を抜いて、普段あまり開けない場所に保管してください。
直射日光を避ける
銀製品は直射日光に当たると熱により退色してしまうことがあります。
これは、化学反応によって膜が張っている状態とは異なり、元に戻らない場合も。
「ガラス窓がある食器棚にいれていたら変色していた」というケースもありますので、できるだけ暗所に保管するようにしてください。
NGなお手入れ方法とは
ときどき、誤った方法でお手入れをしてしまう方がいます。
以下で紹介する方法は、いわば「NGお手入れ」です。細かい傷の原因になってしまうので、おやめください。
漂白剤やクレンザー、食洗器など
「汚れ落としには漂白剤」と漂白剤を使用するのは厳禁です。使用した場合、真っ黒になってしまいます。
この現象も化学反応によって起こっているものですが、これは前述した「硫化」とは異なるもの。専用のクリーナーを使ったり、アルミホイルと塩を入れたお湯で煮たりしても元の状態には戻りません。
次にクレンザーですが、クレンザーは細かい粒子が含まれているため使用すると傷だらけになってしまいます。当然、ついた傷は元に戻せないので、使用しないようにしてください。
さいごに食洗器(食器洗い洗浄機)ですが、こちらに使われる洗浄液などが問題などではなく、食洗器を使う際にほかの食器に当たることが問題とされています。
銀食器はやさしく手洗いしてあげるようにしてください。
歯磨き粉、研磨スポンジなど
歯磨き粉で黒ずみが落ちる、という間違った情報が広まっていますが、これもNGです。歯磨き粉には歯の汚れ(ステインなど)を落とす成分が含まれていますが、銀食器に有効な黒ずみを落とす成分は含まれていません。
また研磨スポンジなどはクレンザーと同様、使用することで傷になるおそれがあるため使わないようにしてください。
まとめ
いかがでしょうか。今回は「銀食器の変色」についてまとめてみました。
銀食器は変色するものです。しかし、保管のポイントさえ押さえておけばその変色を防ぐ(遅らせる)ことができます。また、黒ずみが発生してしまった場合も焦る必要はありません。ぜひ今回紹介した「正しい方法」でお手入れを行いましょう。
なお、「もうお手入れが大変」「手放したい」という場合は福ちゃんにお問い合わせください。
買取福ちゃんは銀食器の買取にも力を入れています。査定は無料でご利用いただけますので、お気軽にご相談ください。
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