レコードのお手入れ方法は?乾式・湿式・洗浄の手順と注意点を紹介!

当記事では、レコードのお手入れ方法や手順、注意点などを紹介いたします。レコードのお手入れは、美しい音質やレコード・針の寿命を延ばすうえで欠かせません。

盤面に付着したほこりやカビ、油汚れなどはレコードにとって天敵であり、汚れを放置すると音質に支障をきたす可能性があります。とくに、「レコードのきれいな音を長く楽しみたい」「レコードを高く売りたい」場合は、定期的なお手入れできれいな状態に保つことが大切です。

レコードの正しいお手入れ方法を知りたい方は、ぜひご参考にしてください。

レコードをお手入れするメリットは?

レコードをお手入れするメリットは?

レコードを使用していると、ほこりや油汚れ、手垢、カビといったさまざまな汚れが付着します。

今はあまり汚れていないように見えても、長い間お手入れを怠ると、しだいに汚れていく可能性が高いため注意しましょう。

ここからは、レコードをお手入れして得られる具体的なメリットについて紹介いたします。

きれいな音色を維持できる

長く使用しているレコードは、空気中のほこりや指で触れて付着した皮脂などにより、少しずつ盤面に汚れが蓄積します。

レコードの溝は髪の毛よりも細い繊細な作りなため、一度カビやほこりが付着すると、音質に大きな影響を与える恐れがあります。

レコードは、針を溝に沿わせて音を流すアナログな作りのため、CD以上にノイズが発生しやすいのです。

正しい手入れを行うことで、汚れによる音質悪化の防止や、レコードが持つ性能をしっかりと発揮できるでしょう。

レコードと針の寿命を延ばせる

レコードのお手入れを怠ると、針や盤面の寿命が縮み、音飛びなど不具合を引き起こし正常に聴くことが難しくなります。

定期的なお手入れによって汚れが蓄積しにくくなり、レコードの寿命を延ばせるのです。

また、盤面のお手入れを怠って寿命が短くなるのは、レコード本体だけでなく針も同様です。針が寿命を迎えた場合、新たに交換する必要があります。

針を買い替える際、針を組み込んだカードリッジごと交換する必要がある場合、出費は数万円ほどに及ぶケースも。

針による出費を最低限に抑えるためにも、定期的にお手入れを行いましょう。

レコードの価値を維持できる

レコードのお手入れを怠り汚れが蓄積すると、レコード自体の価値低下につながります。

将来レコード買取店にご売却する際も、本来のレコード価値より査定価格が低くなる可能性も。また、劣化によって正常な再生ができなくなると、買取不可になる恐れもあります。

レコード買取の際は、保管状態やお手入れの状況についても細かくチェックされます。そのため、丁寧な保管や定期的にお手入れを行い、清潔に保って価値を維持することが重要です。

【乾式】簡単にできるレコードのお手入れ方法

【乾式】簡単にできるレコードのお手入れ方法

レコードのお手入れ方法には、大きく分けて「乾式」と「湿式」の2種類が存在します。

乾式は簡易的なお手入れのことであり、定期的にはもちろん、レコードの鑑賞前にも行うお手入れ方法です。

乾式において必要となるアイテムは、下記のとおりです。

乾式に必要なアイテム

・ブロアー
・乾式レコードクリーナー
・クリーニング用クロス

乾式の場合は、以下の手順でお手入れを行いましょう。

1.ブロアーでほこりを吹き飛ばす
最初から乾式レコードクリーナーで拭くと、レコードについたほこりで盤面がダメージを受ける可能性があります。
まずは、やわらかい布かターンテーブルの上にレコードを置き、ブロワーで盤面についたほこりを飛ばしましょう。
2.盤面を拭き取る
乾式レコードクリーナーで、盤面の溝に沿って拭きます。レコードプレーヤーにセットし、33回転でクリーナーを当てて拭き取りを行っても問題ありません。
3.仕上げの拭き取りを行う
清潔なクリーニング用クロスで、仕上げに盤面を拭きます。クリーニング剤などはつけず、乾いたクロスで拭き取りましょう

【湿気】しっかり汚れを落とせるレコードのお手入れ方法

【湿式】しっかり汚れを落とせるレコードのお手入れ方法

乾式のお手入れは、大きいほこりや些細な汚れが落としやすい一方、頑固なカビや汚れは除去できない可能性が高いでしょう。

より頑固な汚れを落としたい場合は、湿式でのお手入れが適しています。湿式は、よりしっかりと汚れを落とすために洗浄液を利用して行うお手入れ方法です。

湿式で必要となるアイテムは下記のとおりです。

湿式に必要なアイテム

・レコード洗浄液
・湿式クリーナー
・クリーニング用クロス

レコード洗浄液は、レコード店などで販売されています。湿式によるお手入れの手順は以下のとおりです。

1.洗浄液を垂らす
レコードをやわらかい布の上に置き、お手入れする面にレコード洗浄液を垂らしましょう。
500円玉ほどのサイズを目安に、スペースを空けながら等間隔に5か所ほど垂らしてください。
2.湿式クリーナーで拭き取る
湿式クリーナーでゆっくりとレコードを拭き取ります。力を入れすぎず、丁寧に優しく拭くことがコツです。
3.汚れに応じて繰り返す
汚れを落としきれなかった場合は、もう一度レコード洗浄液を垂らして拭き取ります。
4.クロスで水気を拭き取り乾燥させる
クリーニング用クロスでしっかり水分が落とせるまで拭きあげましょう。

【洗浄】湿式でもレコードの汚れが落ちない場合のお手入れ方法

【洗浄】湿式でもレコードの汚れが落ちない場合のお手入れ方法

湿式でも汚れが落ちないときは、洗浄を行うことも1つの手です。

洗浄で必要なアイテムは、以下のとおりです。

洗浄に必要なアイテム

・中性洗剤
・スポンジ

レコードを洗浄する場合は、以下の手順に沿ってお手入れを行いましょう。

1.軽く水洗いする
水洗いを行い、レコードに付着したゴミやほこりを落とします。レコードを回転させながら1か所に水をかけ続けることで、効率的に洗えます。
2.レコードをスポンジでこする
10倍に薄めた中性洗剤をスポンジに染み込ませ、円を描くようにこすりましょう。溝に沿って優しくこすることがポイントです。
3.レコードをすすぐ
水ですすぎ、洗剤を落とします。とくに、レーベルの近くは洗剤が残りやすいため、しっかりとすすぎましょう。
洗剤が残ったままだとレコードに悪影響を与える恐れがあるため、丁寧に洗浄を行ってください。
4.上記の手順を繰り返す
多くの場合、1回では汚れを落としきれないでしょう。しっかりと汚れが落とせるよう、洗剤をつけてこすってから、水ですすぐまでの流れを数回繰り返します。
水ですすいだ後に汚れをチェックし、きれいになったら完了です。
5.レコードを乾かす
陽の当たらない室内で自然乾燥させます。日向に置いておくとレコードが反る可能性もあるため、日陰で自然乾燥させましょう。

レコードをお手入れするときの注意点

レコードをお手入れするときの注意点

レコードは傷や汚れがつきやすい性質があります。そのため、お手入れの際は新たな傷や汚れを増やさないよう、丁寧に行いましょう。

ここからは、レコードをお手入れする際に注意すべき下記の点について、徹底解説いたします。

✔︎ 溝に沿って優しく拭く
✔︎ 溝の内部には触れない
✔︎ 静電気を防止する
✔︎ お手入れ後はしっかり乾燥させる

溝に沿って優しく拭く

レコードの汚れは、溝にダメージを与えないためにも、円を描くように優しく拭きましょう。

CDのように、内側から外側に拭き取ることは、レコードを傷付ける恐れがあるため厳禁です。

クリーナーの中には、拭く方向が指定されている場合もあります。クリーナーのパッケージに拭く方向が書かれている場合は、指示どおりに拭きましょう。

記載がない場合は、時計回りに拭きます。

溝の内部には触れない

溝の内部に触れると、指の皮脂が付着します。皮脂にほこりが蓄積してさらに汚れやすくなるため、決して触らないようにしましょう。

また、レコードを持つ際は、常にラベルや外側を軽くつかむように意識しましょう。

もしも溝に触れて皮脂が付着した場合は、聴き終わってすぐにレコードクリーナーで拭くことが重要です。

静電気を防止する

静電気を帯びたレコードは、空気中のほこりを引き寄せやすく、ノイズが発生する原因でもあります。

とくに、冬は静電気が発生しやすいため、お手入れの際には静電気を防止する作業も行いましょう。

レコード専用の静電気防止スプレーや、静電気を防止できるクリーナーなど用いることをオススメします。

お手入れ後はしっかり乾燥させる

お手入れ後にレコードを湿ったまま使用したり、ジャケットに戻したりすると、表面に付着した水分や湿気によってカビが発生しやすくなります。

また、「塩ビ焼け」と呼ばれる現象の発生にもつながります。塩ビ焼けは、ジャケットの内側が張りつき、盤面に白い模様が発生し音楽にノイズを引き起こす現象のことです。

レコードの品質を落とさないためにも、湿式や洗浄でお手入れをした後は、風通しのよい場所に置いてしっかり乾燥させましょう。

まとめ

レコードを使用していると、空気中のほこりや手垢、カビといったさまざまな汚れが付着する恐れがあります。

そのため、レコードのきれいな音を長く楽しむためには、適切な方法でお手入れを行う必要があります。

レコードのお手入れ方法は主に「乾式」と「湿式」の2種類があり、それでも汚れが落ちない場合は、中性洗剤とスポンジを使用して洗浄する方法もオススメです。

レコードに水気が残っているとカビの原因にもなるため、湿式や洗浄でお手入れをした後は日陰でしっかりと自然乾燥させましょう。

レコードのお手入れを怠り汚れが蓄積すると、レコードの価値低下につながることもあります。レコード買取をお考えの際に、お手入れを行ってから査定に出すことで、買取価格が上がる可能性も。

「レコード買取福ちゃん」では、専門の査定士による査定で、大切にされてきたレコードの真価を見極めます。

状態が不安なレコードも査定可能ですので、レコード買取なら福ちゃんにお任せください。

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