- お酒
- 2025.02.08
バーボンとスコッチの違いとは?原料や味わいの観点から解説

ウイスキーは世界各地でつくられており、産地によって特徴が異なります。
そのなかでも、はっきりとした特徴の違いが表れるのが、バーボンウイスキーとスコッチウイスキーです。
この記事では、これら2つの違いを、原料や味わいなどの観点から解説していきます。
ウイスキーを選ぶときや、実際に飲むときに役立つ記事となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
バーボンウイスキーとスコッチウイスキーの違い

今回は、以下5つの観点から違いを見ていきましょう。
・産地
・原料
・蒸留
・熟成
・味わい
産地
バーボンは、主にアメリカのケンタッキー州で製造されていますが、アメリカ国内のほかの州でつくられているものもあります。
のちほどご紹介する原料や製造工程の条件を満たしていて、アメリカ国内で製造されていれば、バーボンと認められるのです。
スコッチは、イギリスのスコットランド地方でつくられています。
原料
バーボンは、原料のうちトウモロコシの占める割合が、51%以上でなくてはなりません。
そのほかの原料として、大麦・小麦・ライ麦などの穀物が使われています。
スコッチは、以下の3種類に大きく分類され、それぞれ特徴が異なります。
・モルトウイスキー
・グレーンウイスキー
・ブレンデッドウイスキー
モルトウイスキーの原料は、大麦麦芽(発芽した大麦)です。
グレーンウイスキーは、小麦・ライ麦・トウモロコシなどの穀物を主原料とし、そこに大麦麦芽を糖化酵素として加えて製造します。
ブレンデッドウイスキーは、モルトとグレーンをブレンドしてつくります。
蒸留
バーボンでは、連続式蒸留器を使うのが特徴です。
連続して蒸留することで、アルコール度数を効率よく高めています。
スコッチの蒸留方法は、モルトかグレーンかで変わってきます。
モルトでは、単式蒸留器を使って2回蒸留。大麦の風味を十分に残しつつ、蒸留を行います。
グレーンでは連続式蒸留器を使用。バーボンと同様に、アルコール度数を効率よく高めています。
熟成
バーボンとスコッチは、熟成で使う樽や、熟成年数に違いがあります。
バーボンでは、内側を火で炙ったホワイトオーク樽を使用。炙った新樽を使うことで、樽の成分が短期間でウイスキーに溶けだします。
熟成年数の規定はないものの、4~6年ほど熟成させた銘柄が多く見られます。
スコッチでは、基本的に新樽を使いません。
シェリー酒やワイン、バーボンウイスキーなどの熟成で1度使用した樽を使って熟成させます。これにより、前に入っていたお酒の風味や味わいを活かすことが可能です。
熟成年数については、最低3年以上と定められています。
味わい
バーボンは全体的に、トウモロコシ由来の甘みと、樽由来の香ばしさが特徴です。
原料に使うトウモロコシの比率によっても、味わいが変わってきます。一般的に、トウモロコシの比率が高くなると、より甘くまろやかになるといわれています。
スコッチは、スモーキーフレーバーが最大の特徴です。
バーボンと比較して、重厚な味わいと表現されることもあります。
バーボンウイスキーの代表的な銘柄

バーボンとスコッチには数多くの銘柄があるので、どれを選ぼうか迷うこともあるかもしれません。
ここでは、バーボンの代表的な銘柄をご紹介します。
・I.W.ハーパー ゴールドメダル
・メーカーズマーク
I.W.ハーパー ゴールドメダル

ドイツからのアメリカ移民、アイザック・ウォルフ・バーンハイム氏の手によって生まれた銘柄です。
トウモロコシの比率が高く、スムースな口当たりとやさしい味わいを特徴としています。
ボトルには、国際的な博覧会で獲得した5つのゴールドメダルが描かれています。
メーカーズマーク

ケンタッキー州でつくられているクラフトウイスキーです。
一般的にバーボンにはライ麦が使われますが、メーカーズマークでは冬小麦を使用。これにより、ふくらみのあるまろやかさを実現しています。
ボトルネックを覆う、赤い封ろうも特徴です。
スコッチウイスキーの代表的な銘柄

続いて、スコッチを代表する以下2つの銘柄をご紹介します。
・ザ・マッカラン シェリーオーク 12年
・シーバスリーガル 12年
ザ・マッカラン シェリーオーク 12年
シェリー樽で12年間熟成させた原酒のみを使用した、シングルモルトウイスキーです。
この銘柄では、ドライフルーツやナツメグを思わせる風味を楽しめます。
まろやかなジンジャーのような余韻も特徴です。
シーバスリーガル 12年

スコットランドの「スペイサイド」と呼ばれる地域でつくられる、ブレンデッドウイスキーです。
12年以上熟成させた原酒のみをブレンドしています。
さわやかなフルーツや、甘いハチミツなど、スペイサイド特有の風味があります。
飲み比べて違いを楽しんでみては?

今回は、バーボンウイスキーとスコッチウイスキーの違いをご紹介しました。
これら2つは、産地・原料・製造方法・味わいなどに違いがあります。
味わいについては、実際に飲み比べることで違いを実感しやすくなります。ご興味のある方は、両方を同時に用意して、違いを確かめてみるのも面白いかもしれません。
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