シャンパンの保存方法と賞味期限「古いシャンパンは飲めるのか?」

古いシャンパンは飲めるのだろうか」と疑問に思ったことはありませんか?

購入したままだったり、人から譲り受けたりして保存したままの古いシャンパン。あるいは、最近購入したり贈り物でいただいて、「最適な保存方法がわからない」「シャンパンの賞味期限はどれくらい?」といった疑問をお持ちの方もいるでしょう。

シャンパンは非常にデリケートなお酒で、保存場所の温度や湿度、光の影響を受けやすく、風味や品質が損なわれやすい性質があります。

今回の記事では、シャンパンを最適な状態で楽しむための保存方法賞味期限について詳しく解説します。美味しくシャンパンを味わうための必須知識ですので、ぜひ最後までお読みください。

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シャンパンをおいしく飲むための保存方法

シャンパンの保存方法と賞味期限【古いシャンパンは飲めるのか?】

シャンパンは、フランスのシャンパーニュ地方で伝統的な製法によって作られるスパークリングワインだけ、「シャンパン」と名乗ることを許されています。

ほかの地域で生産されたスパークリングワインは、たとえ同じ製法を用いていても「シャンパン」の名称を使うのは禁じられているほど。

その厳格な基準と製法によって生まれるシャンパンは、日本でも大変人気があり、結婚式や記念日など、特別なお祝いの席で楽しまれていますよね。

しかし、シャンパンはワインの中でもとくに繊細で、保存状態によって品質が大きく左右されます。

適切な保存を行わないと、1年も経たないうちに味が劣化してしまう可能性もあるほどです。長期保存には不向きなお酒ともいえるでしょう。

そこで、シャンパンを美味しく飲むために最適な保存方法を、抜栓前と抜栓後の場合に分けてご紹介します。

シャンパンが抜栓前(未開封)の場合

未開封のシャンパンを保存する際、理想的な方法は以下のとおりです。

✔ 「ワインセラーでの保管
ワインセラーがあれば、シャンパンを横に寝かせて保存するのがベストです。これは、コルクを乾燥から守り、空気の侵入を防ぐためです。

✔ 「ワインセラーがない場合
季節や周囲の気温に応じて冷暗所や冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。新聞紙などでボトルを包むと、温度変化や光の侵入を軽減できます。

✔ 「温度管理
高温多湿、極端な低温は避け、理想的な保存温度である10~15℃を保つように心がけましょう。

✔ 「湿度管理
理想的な湿度は70%程度です。乾燥しすぎるとコルクが収縮し、湿気が多すぎるとラベルにカビが生えたり、劣化したりする可能性もあります。

✔ 「振動を避ける
振動はシャンパンの品質劣化を招く可能性があります。静かな場所に保管しましょう。

✔ 「匂い移りに注意
強い匂いを発する物と一緒に保存すると、シャンパンに匂いが移ってしまう可能性もあります。

冷蔵庫での保存注意点として、冷蔵庫の開閉による振動や温度変化は避けられないため、長期保存には適していません。あくまで一時的な保管場所として利用するのがよいでしょう。

ワインセラーがない場合は、冷暗所での保管を検討するのがオススメです。具体的には、床下収納や北側のクローゼットなどが考えられます。

もっとも重要なポイントは、コルクを乾燥させないことです。コルクが乾燥すると収縮し、ボトル内に空気が入り込みやすくなります。

空気が入り込むと、その結果シャンパンが酸化し、風味を損なう原因となります。また、コルクが乾燥すると、抜栓時にコルクが崩れてしまうこともあるので注意が必要です。

シャンパンが抜栓後(開封済み)の場合

開封したシャンパンは、基本的にその日のうちに飲み切ることが理想です。

飲みきれなかった場合は、専用の「シャンパンストッパー」や「シャンパンセーバー」を使用してしっかりと栓をし、冷蔵庫で保存してください。

ただし、これらの器具を使用しても、美味しく飲めるのは2~3日が限度です。ボトル内にシャンパンが半分以上残っている方が、炭酸ガスが抜けにくいため、保存状態は比較的良好に保たれます。

常温保存のシャンパンは腐る!?

シャンパンのアルコール度数は一般的に11%~12.5%で、ビールよりも高い度数です。そのため、未開封のシャンパンを常温で保存しても、腐敗することはほとんどありません。

もっとも良い保存方法はワインセラーですが、直射日光を避け、温度変化の少ない冷暗所で保管すれば、常温保存でも問題ありません。しかし、風味を最大限に楽しむためには、上記で説明した最適な保存方法を推奨します。

シャンパンの賞味期限

シャンパンの保存方法と賞味期限【古いシャンパンは飲めるのか?】

シャンパンには、食品表示法で定められているような賞味期限はありません。

これは、一定以上のアルコールを含むシャンパンは腐敗しにくいという特性によるものです。そのため、シャンパンのラベルには賞味期限の記載がないのです。

ただし、これは未開封かつ適切に保存された場合に限ります。開封後のシャンパンは、上述したようにできるだけ早く飲み切るようにしてください。

古いシャンパンは飲めるのか?

自宅に10年以上前のシャンパンがあるけれど、飲めるのだろうか?」という疑問を持つ方もいるでしょう。

結論からいうと、未開封で適切に保存されていれば、飲むことも可能です。

シャンパンは、適切に保存されていれば腐敗することはありません。しかし、実際に飲む際は色や匂い、味に異常がないかを確認し、少しでも違和感があれば飲まないように注意してください。

10年以上、あるいは20年以上前のシャンパンでも、適切に保存されていれば飲めます。「ドン・ペリニヨン」などの高級シャンパンは、長期熟成を経た「ヴィンテージシャンパン」として高値で取引されることもあります。

シャンパンにはグレードがある

シャンパンには飲み頃があり、一般的には「カーヴ(ワイン貯蔵庫)での熟成期間と同じ期間」が美味しく飲めるとされています。

カーヴでの熟成期間はシャンパンのグレードによって異なり、それぞれ飲み頃も異なるのです。

なお、シャンパンのグレードは大きく分けて以下の3つに分類されます。

☑ ノン・ヴィンテージ(スタンダード):熟成期間1~2年
☑ ヴィンテージ(高級):熟成期間3~5年
☑ プレステージ(最高級):熟成期間7~10年

カーヴでの熟成期間を目安に、シャンパンの飲み頃を以下のように考えることもできます。

☑ ノン・ヴィンテージ:出荷後1~2年
☑ ヴィンテージ:出荷後3~5年
☑ プレステージ:出荷後7~10年

ただし、これらはあくまでも目安であり、保存状態によって変化します。

シャンパンは劣化しやすい

繊細なシャンパンは、未開封であっても保存状態が悪いと、1年も経たないうちに味が劣化してしまう場合も。

風味の劣化だけでなく、コルクの腐敗や変色、液漏れからガス抜け、異臭までさまざまな劣化が起こる可能性があります。シャンパン自体は腐りにくいものの、非常に劣化しやすいお酒であることを理解しておきましょう。

シャンパンを最高の状態で楽しむためには、賞味期限を気にするよりも、購入後できるだけ早く飲むことをオススメします。

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