オーク樽とは?その特徴&おすすめのお酒5選
ウイスキーは、大麦麦芽を蒸留したうえで樽に詰め、熟成させて仕上げます。
そこで使用される樽の種類はさまざまで、実は樽の種類によってできあがったウイスキーの味わいには変化がもたらされます。
今回の記事では、そんな中でも特にオーク樽でできるウイスキーの特徴や、オーク樽で熟成させるウイスキーのうち、特におすすめの銘柄を紹介します。
目次
オーク樽とは?
オーク樽は、文字通りオークという木材を使って作られた樽のことです。
オークは、楢(ナラ)を指します。
楢はアメリカ大陸やヨーロッパ、日本など世界のさまざまな地域に存在しており、各国ではその土地の楢を使ったウイスキーの熟成が行われています。同じ楢でも気候などで楢の特徴が違うため、ウイスキーの仕上がりにも違いが出てしまうことがあります。
たとえば、アメリカのホワイトオーク(アメリカンオーク)は安定した仕上がりになる一方、ヨーロッパのスパニッシュオークはやや耐水性に劣り、特に短期間の熟成ではウイスキーに影響を与えすぎるという特徴があります。また日本のジャパニーズオークは、これまた短期間の熟成にはあまり向いていません。一方で、長期間の熟成では独特の風味を生み出すことができ、その点では世界的に注目されています。
そのようなこともあり、現在では世界中で作られるオーク樽のウイスキーの約90%が、ホワイトオークを使っているといわれています。
オーク樽のおすすめのお酒5選
ここでは、オーク樽を使って熟成されたウイスキーの中でも特におすすめのものを紹介しましょう。
ザ・グレンリベット12年
アメリカのホワイトオークの樽で12年かけて熟成されたシングルモルトウイスキー。スコッチ・ウイスキーを代表する1本であり、製造を手がけているザ・グレンリベット蒸留所は1824年、スコットランド初の政府公認の蒸留所となったところです。
長い歴史を持つ蒸留所が手がけるウイスキーということもあり、バランスの良さは折り紙付き。フルーティーな風味を持ち、癖が強すぎず飲みやすいという特徴があります。バニラのような甘みもあり、柔らかな口当たりもポイントです。
グレンフィディック12年 スペシャルリザーブ
オーク樽で熟成させたうえで、さらにシェリー樽(シェリー酒を作るときに使われた樽)を使って熟成させることで華やかな甘みを楽しめるのが特徴のスコッチ・ウイスキーです。
洋ナシのようなみずみずしい香りがあり、後味は爽やかな余韻が残るものとなっています。
上品な味わいを楽しめるウイスキーでありながら、比較的安価に購入できるのもポイントといえるでしょう。
トマーティン レガシー
パワフルな風味を持つアメリカン・ウイスキーで、パンチの効いた風味ではありますが、まろやかな口当たりでフルーティーな味わいが特徴です。また「キャンディのよう」と形容される甘みも感じられ、飲みやすくなっています。淡い琥珀色の色合いも美しく、視覚でも楽しめるウイスキーです。
江井ヶ嶋酒造 あかし
こちらはジャパニーズ・ウイスキーであり、ほのかな甘みとともにウッディな香り、スパイシーな舌触りを楽しめるのが特徴となっています。アルコール度数が46%と比較的高めで、しっかりとしたウイスキーを味わいたいときには特におすすめです。
ミドルトン・ダー ゲーラッハ・グリンセルズウッド
すでに紹介したように、最近では世界各国でアメリカのホワイトオークを使ったウイスキーづくりが行われていますが、こちらのアイリッシュ・ウイスキーは、蒸留所があるアイルランドに自生しているアイリッシュオークを使って熟成させているという特徴があります。
甘く柔らかいバニラの風味とともに、スパイシーな雰囲気も同時に楽しめるのが特徴として挙げられます。
まとめ
オーク樽とは楢をさすオークという木材から作られた樽で、オーク樽で熟成させたウイスキーを各国で製造しています。
しかし、同じ木材の樽でも気候などによってウイスキーの仕上がりに違いが出ると言われています。
日本の場合は短期熟成には向きませんが、長期熟成すると高品質で味わい深いウイスキーになると評判です。
オーク樽で熟成されたジャパニーズウイスキーでは、江井ヶ嶋酒造 あかしを紹介しました。
ぜひ試してみてください。