- 骨董
- 2025.04.10
伊藤若冲の作品で価値があるのは?高価買取のポイントを解説します

「伊藤若沖の作品は買い取ってもらえる?」
「伊藤若沖の作品で価値が高いものは何?」
など、伊藤若冲(いとう じゃくちゅう)が手がけた作品の買取について知りたい方に向けて、高価買取が期待できる代表作や価値が高い作品の特徴などを紹介いたします。
買取の依頼前に確認したい、伊藤若冲の人物像や絵画買取のポイントにも触れているため、ぜひご参考にしてください。
【買取を依頼する前に】伊藤若冲とはどのような人物?

伊藤若冲は江戸時代に名を馳せた画家で、天才とも称賛された才能を持っていました。
まずは、伊藤若冲について理解を深めましょう。
人物像や歩んだ軌跡、天才と称された所以に加え、作品の特徴を紹介いたします。
伊藤若冲とは|江戸時代に活躍した日本の天才画家
- 1716年:京都にあった青物問屋「枡屋」の長男として生まれる
- 1739年:源左衛門を襲名して家業を継ぐ
- 1755年:家督を弟に譲って隠居
- 1758年:『動植綵絵』に着手
- 1759年:金閣寺大書院の障壁画を制作
- 1764年:金刀比羅宮奥書院の障壁画を制作
- 1765年:『釈迦三尊像』3幅・『動植綵絵』24幅を相国寺に寄進
- 1770年:『動植綵絵』30幅を相国寺に寄進
- 1776年:石峰寺の『五百羅漢像』に着手
- 1788年:自宅・工房を火事で焼失
- 1800年:享年85歳で死去
伊藤若冲は、1716年に京都にあった青物問屋「枡屋」の長男として生まれました。
学問に秀でているわけでもなく商売に興味があるわけでもなく、絵を描くことにのみ没頭していたといわれています。
父の死去にともない若くして家業を継いでも、当主として務めたのは十数年あまりで、隠居するべく早々に家業を弟へ譲ったといわれています。
その後、画家として本格的に活動し始め、後に代表作となる『動植綵絵』を手がけたり各寺院からの依頼で障壁画を制作したりなど、創作に精を出していました。
また、若冲が下絵を描いて石工に彫らせた石峰寺の『五百羅漢像』など、絵以外の芸術でも感性を発揮しています。
しかし、1788年に京都の大規模火災で自宅と工房を失い、晩年は困窮したようです。米1斗分を見返りに絵1枚を売るなどし、ひっそりとした余生を過ごしたといわれています。
伊藤若冲の作品の特徴
伊藤若冲の作品は、動植物をモチーフとした緻密な描写と鮮明な色使いが特徴です。
とくに花鳥図を題材とすることが多く、若冲にしかなし得ない生き生きとした作品が多く残されています。
植物や動物といった現実の生き物を絵の手本としていた若冲は、鶏を飼育してフォルムや動作を研究することで、画風を極めていきました。
研究のなかでミクロ単位の色彩を操り、墨の濃淡も駆使しながら写実と幻想を掛け合わせた技法を生み出したといわれています。
従来の日本画にとらわれない奇想ともいえる技法を確立させた若冲は、「天才絵師」として名を馳せ、高く評価されるようになりました。
伊藤若冲の代表作

- ✔︎ 動植綵絵
- ✔︎ 釈迦三尊像
- ✔︎ 白象群獣図
- ✔︎ 果蔬涅槃図
- ✔︎ 紫陽花双鶏図
- ✔︎ 群魚図
- ✔︎ 南天雄鶏図
- ✔︎ 日出鳳凰図
- ✔︎ 樹花鳥獣図屏風
- ✔︎ 雪中雄鶏図
伊藤若冲は、独創的な画風でさまざまな名作を残しました。
そのなかから代表作といえる10点を紹介いたします。
動植綵絵
『動植綵絵(どうしょくさいえ)』は、伊藤若冲の代名詞ともいえる作品です。
30幅からなる大作で、鳥や草花、魚などの自然が色彩豊かに描かれています。
絹に岩絵具などで着色する「絹本着色(けんぽんちゃくしょく)」の技法が用いられており、発色の良さや立体感が特徴です。
生命感が瑞々しく表現されている点などが認められ、1889年には明治天皇に献納されました。
国宝に指定された現在は宮内庁が管理し、相国寺や東京国立博物館などで公開されることもあります。
当時の最高級画材を惜しみなく使用したため、現在でも保存状態が良く、当時の美しさを楽しめる作品です。
釈迦三尊像
『釈迦三尊像(しゃかさんぞんぞう)』はもともと『動植綵絵』の一部で、「普賢菩薩像」「釈迦如来像」「文殊菩薩像」の3幅からなる仏画です。
南宋時代、阿弥陀画像を専門に手がけていた画家「張思恭」の、『文殊・普賢菩薩像』という作品を原画にしているといわれています。
彩色や構図は『文殊・普賢菩薩像』と酷似していますが、コントラストや輪郭線の強調などは伊藤若冲独自の筆致が見てとれるでしょう。
釈迦三尊像は、1765年に若冲が動植綵絵とともに相国寺へ寄進し、現在は相国寺境内にある承天閣美術館へ所蔵されている作品です。
1889年に動植綵絵が皇室へ献納される際、仏画である釈迦三尊像の3幅だけは相国寺に残されたといわれています。
白象群獣図
『白象群獣図(びゃくぞうぐんぞうず)』は、伊藤若冲が得意としていた技法「升目描き」の代表作です。
白像をメインにイタチ・麒麟・テナガザル・リス・クマなどの動物を、白・茶・灰色・黒の4色だけで描かれています。
升目描きとは、画面を方眼用紙のように分割し、升目ごとに色付けして絵柄を表す技法のことです。伊藤若冲が晩年に開発した技術で、西陣織の下絵にヒントを得て編み出したといわれています。
若冲の作品は豊かな彩色が特徴ですが、白象群獣図は珍しく落ち着いた色使いをしており、その貴重な画風も注目されています。
果蔬涅槃図
『果蔬涅槃図(かそねはんず)』は伊藤若冲が晩年に描いた作品で、野菜や果物が題材となった水墨画です。
「果蔬」は野菜や果物、「涅槃」は釈迦や聖者の入滅や死去を意味しています。
逆さまにされたバスケットに二股大根が横たわっており、その周りにさまざまな野菜や果物が配置されている構図が特徴です。
釈迦が亡くなったときの様子を描いた絵画、『釈迦涅槃図』のパロディと考えられています。
釈迦を野菜に見立てた理由は定かではありません。1779年に若冲の母が亡くなったことや、実家が青物問屋なことと関係があるのではともいわれています。
紫陽花双鶏図
『紫陽花双鶏図(あじさいそうけいず)』は、現在宮内庁が管理している『動植綵絵』の一部です。
画面の大半を覆い尽くす紫陽花を背景に2羽の鶏が描かれており、「裏彩色」が採用されています。
裏彩色は絹や紙の裏側から彩色する技法です。裏側に絵の具や金箔などを施すことで、複雑な色表現が可能となります。
伊藤若冲は裏彩色を駆使しながら独自の工夫をこらし、若冲ならではの画風で紫陽花双鶏図を仕上げました。
群魚図
『群魚図(ぐんぎょず)』は、『群魚図(蛸)』と『群魚図(鯛)』の2幅からなる作品です。
群魚図(蛸)は蛸を中心に甘鯛や鰹、サヨリなどが海流に乗って泳ぐ様子が描かれています。
群魚図(鯛)は人一倍目をひく真鯛の周りに、トラフグやボラ、コウイカ、シュモクザメが描かれた構図です。
すべての魚が同じ方向に泳いでいる点が特徴で、個々の魚は写実的に表現されています。
こちらは2幅で「魚尽くし」と呼ばれており、一対のものと考えられている作品です。
南天雄鶏図
『南天雄鶏図(なんてんゆうけいず)』は、南天という赤い実をつける植物や白い菊の花を背景に、軍鶏の雄々しい姿を描いた作品です。
鶏冠の質感や羽の光沢などが細やかに描写され、生命力溢れる軍鶏の姿を立体的かつ奥行きある形で表現されています。
南天や鶏冠の赤、菊の白、羽の黒。これらの色の対比が美しい作品は、軍鶏の存在感をそのままに絶妙なバランスを感じる画です。
日出鳳凰図
『日出鳳凰図(ひのでほうおうず)』は、朝日をバックに躍動感溢れる鳳凰が描かれています。
構図としてはシンプルですが、計算され尽くした余白が朝日と鳳凰の迫力を演出し、幻想的な作品に仕上がっている点が特徴です。
30代半ばに手がけた絵と考えられており、後に取り掛かる華やかで作り込まれた動植綵絵とは異なる、純真な美しさが感じられます。
現在はアメリカのボストン美術館に所蔵され、国外で伊藤若冲の名を知らしめた作品です。
樹花鳥獣図屏風
『樹花鳥獣図屏風(じゅかちょうじゅうずびょうぶ)』は『白象群獣図』と同様に、伊東若冲オリジナル技法である升目描きが採用されている作品です。
右隻と左隻からなる大作で、右隻は白像をメインに犬やムササビなどの動物が計24種類描かれ「獣尽くし」と呼ばれています。
左隻は鳳凰をメインに、鴨やアヒルなど計35種類描かれた「鳥尽くし」です。
両隻とも鮮明な色使いに濃淡で陰影を付け、立体感や迫力が感じられる仕様になっています。
雪中雄鶏図
『雪中雄鶏図(せっちゅうゆうけいず)』は、雪景色のなかで餌を探す鶏が描かれた作品です。まだ青物問屋の家業に携わっている時期に手がけた作品と考えられています。
伊藤若冲作品のなかでは最初期のものとされ、この頃から圧倒的な写実力を見せていたことがわかるでしょう。
少し不自然ともとれる雪や竹の輪郭に、後に開花する感性が垣間見られる点がこの作品の大きなポイントです。
高価買取が期待できる伊藤若冲作品のポイントは?

- ✔︎ 人気の作風であること
- ✔︎ 原画であること
- ✔︎ 付属品があること
- ✔︎ 鑑定書や落款があること
伊藤若冲の作品は、上記4つが査定の大きなポイントです。
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人気の作風であること
伊藤若冲は、動植物モチーフで色鮮やかな作風が代表的です。
とくに鶏は若冲がもっとも得意とする身近な題材であり、「鶏の若冲」と称されるほど多くの鶏を描きました。代表作『動植綵絵』でも、多数の鶏が表現されています。
さらに、50代〜60代にかけて制作された作品は、出回っている数が非常に少ないため、高値が付く傾向にあります。
また、写実と幻想を融合させたような技法や構図も特徴です。
そういった点を満たす作品は高額買取が期待できるでしょう。
原画であること
絵画は、複製品や版画ではない原画がもっとも高く評価されます。
現在も注目画家である伊藤若冲の作品は、最新技術で再現された版画や複製品が多くあり、そういった作品は原画と比較すると落ち着いた価格になるでしょう。
また、伊藤若冲の作品にかかわらず、一点ものの原画は希少性が高くコレクターにとっても非常に魅力的です。
付属品があること
額縁や箱、箱から作品を出し入れする際に傷を付けないための黄袋など、絵画はさまざまな付属品を伴っています。
付属品がそろっていると、作品のみよりも高く評価されるでしょう。
とくに額縁は作品の見栄えだけではなく、運搬時に作品へのダメージを防ぐ役割もあるため、額縁の有無は査定額に大きく影響する可能性があります。
鑑定書や落款があること
鑑定書や作家の落款があると、作品の真贋をスムーズに見極められます。鑑定書や落款は作家を証明する効果が高く、付属していると高額査定が期待できるでしょう。
お手持ちの絵画に鑑定書や落款がある場合は、大切に保管し、査定時には必ず提示することをオススメします。
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作者不明や無名作家の絵画は買い取ってもらえる?注意点や価値の調べ方・無料査定の可否
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絵画の買取価格に影響する3つの要素

絵画の買取価格に影響する要素は多岐にわたり、作家の知名度や状態、市場動向、鑑定書・落款の有無などが考慮されます。
- ✔︎ 絵画の状態
- ✔︎ 絵画の保管方法
- ✔︎ 絵画の買取依頼先
とくに絵画の買取価格に大きく影響する要素として、上記3つが挙げられます。
絵画の状態
絵画の状態は、作成当時の美しさを保っている状態が望ましいでしょう。
シミやカビが見られたり、絵の具の剥がれや色褪せなどがあったりすると、状態が悪いと判断される可能性もあります。たるみやシワ、波打ちなどが見られてもマイナス査定とされるでしょう。
また、額縁も作品の一部として評価されるため、傷や破損箇所が少ないことが重要です。
絵画の保管方法
絵画買取において劣化が進んでいる作品は、今後の保存も困難になるため、買取業者によっては査定額を低く設定する可能性があります。
絵画は袋や箱などに収納し、風通しがよく直射日光が当たらない場所に保存しましょう。歪みを防ぐために立てて保管し、においやホコリにも気を付ける必要があります。
とくに高温多湿な環境は接着剤の剥がれなど劣化が進むため、オススメできません。
絵画の買取依頼先
絵画の買取を依頼する際は、絵画の買取実績が高い業者を選定しましょう。
絵画の買取に疎い業者だと販路が確立されていなかったり、絵画に関する知識が乏しかったりするため、価値を見誤られてしまう可能性があります。
逆に、専門知識が豊富で幅広い販売ルートを持つ業者ほど、絵画を適正価格で買い取ってくれる可能性が高まります。
公式サイトや口コミなどを確認し、絵画の買取に精通した業者を選びましょう。
伊藤若冲の買取なら一流の査定士が在籍する「福ちゃん」にお任せ!

福ちゃんは、絵画をはじめとする骨董品買取を得意としている買取業者です。伊東若冲など、さまざまな作家の作品を買い取ってきた実績が豊富にあります。
査定にあたるスタッフは、知識と経験が豊富な一流の査定士です。作品の真贋はもちろん、状態や作家の経歴、歴史的背景や需要の変動など、さまざまなことを考慮して査定を実施いたします。
そのため、福ちゃんは損のないお取引の実現が強みです。
また、出張買取サービスを提供しているため、ご来店が難しい場合はぜひ利用ください。出張費・査定費などは無料で、査定後にお断りいただくことも可能です。
伊藤若冲など絵画の買取は、福ちゃんにお任せください。
まとめ
伊藤若冲は、江戸時代に独自の画風が評価された画家です。写実と幻想の融合や升目描きなど、オリジナルの技法を確立させて独創的な世界観を作り出したことで、「天才絵師」と呼ばれていました。
代表作には30幅からなる『動植綵絵』や『白象群獣図』などがあり、とくに動植綵絵は皇室に献納されるほど高く評価されています。
若冲の作品は動植物モチーフや鮮やかな色使いが特徴で、なかでも多いのは鶏を題材とした作品です。
そういった作品であることや、版画や複製画ではない原画、額縁などの付属品があると買取の際に高評価となるでしょう。作家を証明する鑑定書や落款の有無も重要なポイントです。
絵画の買取は、絵画の状態や保管方法、買取依頼先の選定が明暗を分けます。高温多湿な場所を避けて状態を保ち、買取依頼先は絵画買取に精通した業者を選定しましょう。
福ちゃんはさまざまな絵画に対応している買取業者で、多数の買取実績を持っています。伊藤若冲をはじめ絵画の買取は、福ちゃんにお任せください。
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