古伊万里は、その卓越した技術と美しさで、現在も国内外から高い評価を受けています。
時代を超えて人々を魅了し続ける、日本の至宝といえるでしょう。
下記の項目では、そのような古伊万里の買取相場に加え、福ちゃんで実際に買い取った作品の価値を紹介します。
買取相場
古伊万里の買取相場は、作品(年代 / 窯元 / 絵付け技法 / 状態 / 希少性など)によって大きく変動します。
多くは、ひとつ数万円で取引されている一方で、数十万円、貴重な作品であれば100万円を超えるものも珍しくありません。
「染付蛸唐草文皿 大明成化年製銘」の価値
福ちゃんでは、古伊万里の「染付蛸唐草文皿 大明成化年製銘」をお買取りした実績があります。
お皿の裏面には、大明成化年製と銘がありますが、中国製ではなく伊万里の窯のものと考えられます。
当時は中国王朝の名前を借りて貿易していたため、このような銘のものがいくつも存在します。
本品は、古伊万里の皿が6枚セットになったものです。中央に描かれた松竹梅の図は、長寿を意味します。また、その周りを覆うように彩られている蛸唐草文様も、「繁栄」と「長寿」を意味することから、非常に縁起の良いお皿といえますね。
古伊万里らしいコバルトブルーの美しさも高く評価し、21,000円でお買取りいたしました。
⚠︎CAUTION!
当記事で紹介している買取相場はあくまでも目安です。実際の買取価格は保管状態や市場の需給バランスなど、さまざまな要因で変動します。詳細は骨董品買取業者にご確認ください。
古伊万里の偽物の見分け方
古伊万里は、国内外で高値で取引されている人気のある磁器です。その人気ゆえに、近年では偽物も多く出回っています。
偽物の見分け方として、「表面の光沢」「フォルムの歪み」「小傷」を参考にしてください。
高値で取引される古伊万里は、偽物の標的になりやすいです。下記のポイントを参考に、偽物に惑わされないよう注意しましょう。
表面の光沢
江戸時代に作られた本物の古伊万里は、長い年月を経たことで表面に歴史を感じるくすみ感が現れ、光沢は控えめになります。独特の風合いを持っていることから、偽物との区別が可能です。
一方、偽物は新品のため光沢が強く、不自然な輝きを放つことがあります。
フォルムの歪み
古伊万里が作られていた江戸時代は、現代のような精密な焼成技術が確立されていませんでした。そのため、当時の作品の多くには、焼成過程で生じたさまざまな歪みが見られます。
本物の古伊万里は、その歪みが自然で、違和感なく調和しています。逆に偽物の古伊万里は、形が整いすぎており、人工的な印象を与えます。
歪みは、古伊万里の真贋を見分ける重要なポイントのひとつであるため、さまざまな角度から歪みがないかチェックしてみましょう。
小傷や汚れ
長い年月を経た本物の古伊万里は、使用や経年によって小傷や汚れが付着しており、これが本物である証となります。
逆に表面が綺麗な状態であれば、偽物の可能性が高いでしょう。また、大きな傷や、同じ角度で小傷がある場合は、意図的につけられている可能性もあります。
上記3つのポイントは、いずれも参考情報です。
より確実な真贋判定を行うのであれば、古伊万里の専門知識を持つ業者に相談されることをオススメします。
高額買取が期待できる古伊万里の特徴
- ✔︎ 初期伊万里や金襴手様式
- ✔︎ 共箱がついている
- ✔︎ 裏印がある
古伊万里は、時代や様式、作品の形状、状態などによって買取価格が大きく異なります。
高額買取が期待できるものは、「初期伊万里や金襴手様式」「共箱がついている」「裏印がある」といった特徴があります。
お手元の古伊万里が当てはまるか、確認してみましょう。
初期伊万里や金襴手様式
古伊万里の最古である初期伊万里は、現存数が少なく希少価値が高いです。
染付、金襴手、色絵など、さまざまな様式があり、いずれも高価買取の対象となります。
とくに金襴手様式は、多くの色を用いる高度な技法で作られるため、製作に時間と手間がかかります。そのため、ほかの様式よりも、買取価格が高額になる傾向にあります。
共箱がついている
古伊万里の買取において、共箱の有無は重要なポイントです。共箱とは、作品を収納するために作られた箱であり、作品の状態を保つだけでなく、価値を高める役割も担っています。
共箱には、作家のサインや落款、製作年代などの情報が記載されている場合があり、真贋判定の材料となります。
また、共箱の状態も査定額に影響を与えるポイントのひとつです。傷や汚れのない綺麗な共箱は、査定額アップにつながる場合もあります。
裏印がある
古伊万里の価値を判断する上で、裏印は重要な要素のひとつです。
裏印とは、作品底部に施された陶印や落款のことです。窯元や作家の情報、製作年代などを示す役割を果たします。
また、青色で角形の輪郭内に「福」の字を書いた裏印は、角福印と呼ばれます。書き方や形によって、古伊万里の年代判別が可能です。査定額に影響を与える要素のひとつで、内容によっては高価買取が期待できます。
しかし、すべての古伊万里に裏印があるわけではありません。裏印がないからといって、必ずしも価値が低いわけではないのです。上述したように、作品の状態や絵付けなど、ほかの要素も考慮されます。
参考程度に考えておきましょう。
古伊万里の買取は福ちゃんへ