- 古銭
- 2023.08.22
元文小判金の買取価格紹介!現在の価値や誰が作ったか、製造の目的など解説
「元文小判金の買取価格は?」
「元文小判金の価値はどれくらい?」
など、元文小判金について知りたい人のために、情報をまとめました。
特徴や歴史的背景、高額査定されやすい種類など紹介しています。
目次
元文小判金とは?
元文小判金とは、江戸時代中期に製造された小判金のひとつです。
1736年に発行され、1818年まで流通したといわれています。
まずは、元文小判の特徴や作った人物、発行経緯などをみてみましょう。
重さや大きさなどの特徴
- ✔︎ 重さ:約13.6g
- ✔︎ 品位:金 約65.7/銀 約34.3(%)
- ✔︎ 寸法:約65×35(mm)
元文小判金は、それ以前に製造された小判より著しく金の含有率が下げられて作られました。
表面にはござ目が刻まれ、金貨の製造を請け負った金座の当主である「後藤光次」の極印扇枠の桐紋や、扇枠の桐紋などが刻印されています。
裏面には後藤光次の花押が中央に打たれ、元文時代を表す真書体の文字「文」がそばに位置しているのが特徴です。
そのため、「真文小判」と呼ばれることもあります。また、後に発行される文政小判金には草書体で「文」の字が打たれていることから、文政小判金と区別して「古文字小判」と呼ばれることもあります。
誰が作った?
元文小判金は、8代将軍徳川吉宗の指示のもと、当時の江戸町奉行を務めていた大岡忠相と勘定奉行の細田時以が主導して作られました。
大岡忠相は、享保の改革を支え、庶民に寄り添うさまざまな施策をした町奉行として有名です。
現在では「大岡越前守忠相公」や「大岡越前守」として知られています。
製造の目的
当時、武士や農民は経済的に苦しい思いをしていたため、救済措置として米価の引き上げが実施されました。
しかし、成果が得られなかったことから、小判金などの貨幣を改鋳して品位を下げ、貨幣を増量させる施策がとられました。
品位を下げられた元文小判金が流通すると、一時的にインフレが起こったものの、その後は物価が安定したといわれています。
元文小判金の買取価格
元文小判金は、数万円から数十万円が相場となっています。
約80年という流通期間を考えると、状態がいいものはあまり見られません。
また、大量に製造されたことから、希少価値もそれほどない種類です。
そのため、数万円で取引されることが多いでしょう。
状態が良好でその他の条件を満たしているものは、数十万、あるいはそれ以上の価値がつく可能性もあります。
元文小判金で高額査定が期待できる種類
- ✔︎ 偶然大吉
- ✔︎ 筋神・筋当
- ✔︎ 献上判
元文小判金のなかには、通常よりも高額査定が期待できる種類がいくつかあります。
小判金の裏面には、左下部分に2つの験極印が打ってあり、ひとつは小判師、もうひとつは吹所のもので、現在でいう検品の証です。
験極印の文字などから判別できる高額査定されやすい種類を紹介します。
偶然大吉
2つの験極印が偶然にも「大吉」の文字を構成しているものを「偶然大吉」と呼び、縁起がいいものとして査定額に影響を与えます。
あまりいい状態ではない小判金でも、十数万円となる可能性があります。
また、大吉を含め「小吉」「堺長」「馬神」「久吉」「守神」「久長」となっている験極印は七福と呼ばれ、高額査定が期待できるでしょう。
筋神・筋当
験極印が「筋神」や「筋当」となっているものは、佐渡の金座で鋳造された元文小判金だといわれており「佐渡小判金」と呼ばれています。
「佐渡鋳の筋神」や「佐渡鋳の筋当」とも呼ばれ、希少価値が高い種類として高額査定が期待できるでしょう。
状態が良ければ30〜50万円になるといわれ、多くのコレクターに注目されています。
献上判
献上判は、一般流通用ではなく将軍などへの贈呈品として特別に鋳造された小判金です。
験極印には意図的に「大吉」が打たれています。
元文小判金のなかでは献上判が最も希少価値が高く、最も高額になりやすい種類です。
状態がいいものであれば、百万円以上の査定額が期待できるでしょう。
元文小判金で高額査定が期待できるエラー等の特徴
通常の元文小判金でも、高額査定が期待できる特徴を持っているものがいくつかあります。
両替商刻印がない
両替商刻印とは、両替商が両替をする際に本物である証として打つ押印です。
中央の花押や時代印、験極印以外で裏面に見られる凹凸は、両替商が両替商刻印として押したものです。
両替商刻印がない元文小判金は希少性が高く、高額買取してもらえる可能性があります。
逆打ち
表と裏が逆さまに刻印されている特徴を「逆打ち」といいます。
いわゆるエラー銭の一種なのですが、逆打ちは需要が高いため、高額で取引されるケースがあるでしょう。
元文小判金の買取は福ちゃんへ
元文小判金は、江戸時代中期に大岡忠相の主導によって1736年から約80年流通した小判金です。
以前の小判金よりも金品位を下げて量産し、無事や農民の生活を安定させるために作られました。
数万円から数十万円が買取相場ですが、験極印が「大吉」など縁起がいいものや、佐渡の金座で鋳造されたもの、献上用として鋳造されたものは高額査定が期待できます。
また、両替商刻印がないものや、「逆打ち」といわれるエラー銭は高額になる可能性があります。
しかし、小判金について熟知し、歴史的価値などを把握している査定士でなければ価値を適切に判断できないでしょう。
福ちゃんは、小判金に関してさまざまな取引をまとめた高い実績を持っています。
小判金に関して深い知識と豊富な経験を持ったプロの査定士が査定にあたるため、価値の取りこぼしがありません。
元文小判金の買取は福ちゃんへお任せください。
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