【1992年】アルベールビル五輪冬季大会記念500フラン金貨の特徴や市場価値を解説
今回は1992年にフランスで開催された「アルベールビル五輪冬季大会」を記念して発行された「500フラン金貨」を紹介します。古銭買取でも高値で取引されることの多い同金貨の価値についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
【1992年】アルベールビル五輪冬季大会記念500フラン金貨とは
「1992年アルベールビル五輪冬季大会記念500フラン金貨」は、1992年に開催(2月8日から2月23日まで)されたアルベールビル冬季オリンピックを記念して発行された記念硬貨です。
アルベールビル冬季オリンピックは、フランスのアルプス山脈の「サヴォワ県アルベールヴィル」で開催されました。
同金貨の発行国はフランスで、「フランス国立造幣局」である「モネ・ド・パリ」にて鋳造・発行されています。
【1992年】アルベールビル五輪冬季大会記念500フラン金貨の種類や特徴
同時期に500フラン金貨の他にも、100フラン銀貨が発売されています。第一次、第二次と複数に分かれて発行されたこともあり、種類やデザインも豊富です。
金貨の表面には、アルベールビル冬季オリンピックのエンブレムや主に競技を象徴するイメージが描かれています。また、「JEUX OLYMPIQUES D’HIVER」(冬季オリンピック)、「ALBERTVILLE」(アルベールビル)という文字が刻まれたデザインです。
アルベールビル五輪冬季大会記念500フラン金貨は全10種類で、以下のデザインテーマで9種類の競技と1種の人物がモチーフとなったデザインとなっています。
・ボブスレーと良き時代のリュージュ
・スキージャンプと良き時代のスキージャンプ
・アイスホッケーとアイベックス
・ダウンヒルとモンブラン
・クロスカントリースキーとサヴォイア公城
・スラロームと良き時代のスラローム
・ペアスケーティングとブルジェ湖
・スピードスケートとマーモット
・フリースタイルスキーとシャモア
・ピエール・ド・クーベルタン男爵
裏面には、アルベールビル冬季オリンピック競技が描かれており、その周囲に「République Française」(フランス共和国)という文字が刻まれています。
・品位:金92%(K22相当)
・重量:約15.64g
・直径:約31mm
・額面:500フラン
・発行国:フランス
【1992年】アルベールビル五輪冬季大会記念500フラン金貨の買取価格アップのコツ
ここからは、アルベールビル五輪冬季大会記念硬貨を買取店に高く売るためのポイントを紹介します。少しでも高値で買い取ってもらうためにも、以下の項目をチェックしておきましょう。
金貨の状態(コンディション)
金貨の価値は、その状態に大きく影響されます。傷や汚れがなく美しい状態の金貨は、より高い価格で買い取られることがあります。
良い状態を保つために、金貨を保管する際は適切なケースや保護フィルムを使用して、湿度や直射日光から遠ざけて保管してください。
証明書やオリジナルケースの有無
記念硬貨の多くは専用ケースに入った状態で発売されることがほとんどです。今回のアルベールビル五輪冬季大会記念硬貨もオリジナルケースがあります。
証明書やオリジナルケースが付属している場合、(市場でコインコレクターがフルセットの状態を好むため)金貨の価値は上がりやすい傾向にありますので、買取依頼時には一緒に査定に出すようにしましょう。
証明書は金貨の品質や発行元を保証するものであり、オリジナルケースは金貨が正規品であることを示す意味だったり装飾品としての付加価値になる場合があります。
評判の良い買取業者や「福ちゃん」を選ぶ
外国の金貨や記念硬貨の買取価格は、買取業者によっても異なります。
評判の良い業者を選ぶことで、適正な価格で買い取ってもらえる可能性が高まります。インターネットでの口コミや評判を調べ、複数の業者から見積もりを取得するのも一つの方法です。
「福ちゃん」では古銭の知識豊富な査定士を揃えて古銭買取に力を入れています。「他店よりも高く売れた」との声も多くありますので、お手元の500フラン金貨を手放そうかとお考えの際はお気軽にご相談ください。
お電話受付時間 9:00~20:00 (年中無休※年末年始は除く)
まとめ
アルベールビル五輪冬季大会記念500フラン金貨のデザインのほとんどは競技が描かれたデザインですが、一つだけ人物が描かれたコインがあります。「ピエール・ド・クーベルタン男爵」です。
クーベルタンはフランス生まれであると同時に、現代オリンピックを語る上でも欠かせない人物です。国際オリンピック委員会の第2代会長も務め、「近代オリンピックの父」とも呼ばれています。
クーベルタンは、19世紀後半にフランスで教育改革を推進し、スポーツを教育の一部として重視する考えを持っていました。彼はイギリスの教育制度に触発され、特にラグビーが教育において果たす役割に興味を持ちました。
彼は古代オリンピックの理念を復活させることを提案し、1894年に国際オリンピック委員会(IOC)を設立しました。その後、1896年にアテネで開催された第1回近代オリンピックを成功させ、現代オリンピックの歴史が始まったのです。
また、クーベルタンはオリンピックのシンボルである五輪マークをデザインしました。私たちがよく見るこの五輪マークは、五大陸(アフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、オセアニア)を表し、世界中の選手が平和のために競い合うことを象徴しています。
ピエール・ド・クーベルタン男爵の貢献により、現代オリンピックは世界中の国々がスポーツを通じて友好関係を築く場となり、多くの人々に感動と希望を与えるものになりました。
それだけに、金貨のデザインの多くに競技をモチーフとしたデザインが選ばれる中、フランス開催のオリンピックにおいても重要な人物として金貨デザインに取り上げられているのです。
五輪冬季大会を記念して発行された記念硬貨は、主にオリンピックの開催を祝う目的で発行されています。開催国の文化や歴史がデザインされることで、世界中の人々が開催国の文化や歴史に触れる機会が生まれます。
一方で、コインコレクターやオリンピックファンにとって価値のある収集品となります。限定発行された記念硬貨は、希少価値があり、市場価格が高騰することもあります。
今回のアルベールビル五輪冬季大会記念500フラン金貨では、様々な競技が描かれていることによるデザインも高い評価を得ていますが、純度の高い金貨で地金価値もあります。
さらには、発行枚数が限られていることによる希少性などの複合的要素を考えると、状態が良ければ同金貨は古銭買取に出しても高価買取の可能性が非常に高いといえるでしょう。