【スターテル金貨】古代トラキアのブルータス金貨の特徴や価値(買取)を解説
今回は紀元前に発行された古銭である「古代トラキアのブルータス金貨」の特徴や価値について紹介します。「マルクス・ユニウス・ブルータス」がテーマの同金貨は古銭買取でも比較的人気の高いスターテル金貨の一つで、現存している枚数が少なく希少価値の高い金貨です。
目次
古代トラキアのブルータス金貨とは
こちらの古代トラキアのブルータス金貨は紀元前42年頃にマルクス・ユニウス・ブルータスに捧げるために発行されたスターテル金貨とされています。
トラキアはバルカン半島南東部の位置しており、現在としてはブルガリア・ギリシア・トルコの3か国にまたがった場所になります。
そんなブルータス金貨で今回の主人公となるのが、共和政ローマの政務官だった「マルクス・ユニウス・ブルータス」(紀元前85年から紀元前42年)です。
ブルータスは古代ローマで最大の野心家とも言われている共和政ローマの独裁官である「カエサル暗殺」に携わった人物として有名です。独裁官と書くと独裁者と勘違いされてしまいそうですが、独裁官は職の名称で国のトップであり最高権力者にあたるものです。
実際には、カエサルの独裁色が強くなったことが暗殺につながったとされており、ブルータスを支援したり称賛したりする人も多かったため、このような金貨の発行へとつながったのでしょう。
古代トラキアのブルータス金貨の特徴
ブルータス金貨の表面デザインには三人の人物が描かれています。
ここで描かれているのは、真ん中にローマのコンスル(執政官)の前後にリクトル(護衛)だとされています。しかし、一方で真ん中に描かれている人物がブルータスではないかという説もあるのです。
カエサルの暗殺に関わった人物として様々な物語でも題材にされているブルータスゆえに、複数の角度から「真相はどこにあるのか」「実はこのような意味があったのではないか」と現代に生きる私たちを楽しませてくれています。
裏面デザインには月桂樹をつかんだ鷲(ワシ)形が描かれています。
古代トラキアのブルータス金貨の買取価格アップのコツ
ここからは、古代トラキアのブルータス金貨を買取に出す際に、少しでも高く売るためのコツやポイントを紹介します。
古銭買取の買取価格は付属品がある方が良い
ブルータス金貨のような古銭買取では金貨単体よりもケースや保証書などの付属品があった方が買取価格が高くなる傾向にあります。
数百年~数千年前の金貨や古銭では第三者機関が鑑定してグレードを記載した保証書がセットになっていることが多いです。そのため、売却時には入手したときと同じ状態で買取に出せるようにしましょう。
保存状態が良いか悪いかは重要なポイント
古代の外国コインなどは傷一つない状態で現存している方が稀で、傷やデザインのつぶれなど金貨の状態は様々です。古銭の高価買取では商品の状態が良ければ、その分高値が付きやすくなります。
「今の状態より傷を増やさない」「今よりも劣化させない」といった、今の状態より悪くならないようにするのがポイントです。
ブルータス金貨をキレイにしようとゴシゴシと磨いてしまうようなことは絶対に避けましょう。金は柔らかい鉱物ですので、強い力で磨いてしまい傷が入ってしまうと査定額に影響するため注意しましょう。
なぜ福ちゃんは古銭買取で買取価格が高いのか
福ちゃんの古銭買取ではブルータス金貨をはじめ、記念硬貨やプルーフ貨幣などの買取も行っています。
実は、このような古い金貨や記念硬貨などの買取には専門知識が必要で、鉱物(地金)の価格や相場だけでなく金貨の持つ希少性や市場を見定めた需給バランスなどを総合的に判断してくれる買取業者のほうが高値が付きやすい傾向にあります。
地金価格だけの判断ではないプラスアルファの査定ができるのも強みで、そのような経験豊富な査定士が在籍している買取業者を選ぶようにすると、高く買い取ってもらえる可能性がアップします。
まとめ
今回のブルータス金貨の「マルクス・ユニウス・ブルータス」、そして「カエサル暗殺」と聞いてピンときた人も多かったでしょう。
そう、シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」で有名なセリフ「ブルータス、お前もか?」の張本人たちです。
実際にはブルータスは暗殺の謀議に参加していなかった上に、カエサルを複数で襲った人たちの首謀者でもなかったようですが、非常に仲の良い関係で信頼をしていた腹心の一人であるブルータスさえも最終的には暗殺に加わったのですから「ブルータス、お前もか?」のセリフは自然な流れかもしれません。
ただ、このセリフをカエサルが本当に口にしたかどうかは不明で、シェイクスピアの作品として脚色されているところもあるでしょう。それでも、「親しい人からの裏切り」を意味する言葉(セリフ)として定着しているほどの大きな出来事であったことに間違いはありません。
古代トラキアのブルータス金貨は私たちが生まれるよりも遥かに昔、今から2000年以上の代物だと考えると金貨へのロマンや残っている枚数に対する希少価値、総合的にみても価値のある金貨であるといえるでしょう。