貨幣ミントセットとはどのようなものなのか?価格や種類について
発売されている貨幣セットに「ミントセット」というものがあります。記念硬貨やプルーフ貨幣に興味を持たれている方なら目にするワードかもしれません。今回はこのミントセットとはなにか、通常プルーフ貨幣と何が違うのか、などについて紹介します。
ミントセットとは
ミントセットは造幣局がその年ごとに貨幣をケースにいれてセット販売しているものです。
ミントセットの多くは硬貨(コイン)のセットとなっており、「新品未使用品」が大きな特徴です。そして未使用品の硬貨がセットになっていることで、コインコレクターに好まれる商品になっています。
また、日本だけでなく外国の造幣局が発行するミントセットも発売されていて、各国の新品硬貨を集めたい人には嬉しい商品でもあります。
日本では1969年(昭和44年)に「通常貨幣セット」として発行しましたが当初は国外を対象にしており、国内頒布が始まったのは1975年(昭和50年)からになります。
なお、「通常貨幣セット」や「ミントセット」と呼ばれるためそれぞれ別の商品のように思えてしまいますが、1998年(平成10年)に「通常貨幣セット」から「ミントセット」に改称されたものですので、指している内容は同じものです。
通常プルーフ貨幣とミントセットの違いは?
通常プルーフ貨幣とミントセットの違いとして明確なのは、通常プルーフ貨幣は特殊な加工によって鏡面仕上げのような光沢のある硬貨であることに比べて、ミントセットはわたしたちが通常お買い物で使う硬貨と変わらないものという点が挙げられます。
通常プルーフ貨幣もミントセットもデザインは現行貨幣と同じです。シンプルに表現すると、ミントセットはわたしたちが利用している硬貨の「未使用品」とイメージするとわかりやすいでしょう。
ミントセットの価格や種類について
ミントセットの中身は「1円・5円・10円・50円・100円・500円」それぞれの硬貨で合計「666円」分のセットが基本です。しかし、発行年によっては「500円の記念貨幣」が加わり合計「1166円」のときもあります。
例えば、1993年(平成5年)の通常貨幣セット(ミントセット)では、「皇太子殿下御成婚記念貨幣(500円)」が加わったセット(額面合計1166円)が発売されました。
また、1986年(昭和61年)には「通常貨幣セット(額面合計666円)」と「天皇陛下御在位六十年記念貨(500円)が加わった通常貨幣セット(額面合計1166円)」の同一年に2種類が発売されるケースもあります。
しかしながら、通常であれば500円記念貨幣が加わることはなく、額面合計「666円」のセットだと考えておいてよいでしょう。
ここ数年のミントセットでは、
・平成30年ミントセット
・平成31年ミントセット
・令和元年ミントセット
・令和2年ミントセット
・令和3年ミントセット
・令和3年ミントセット(500円改鋳)
となっており、500円改鋳が行われた年だけ新旧500円で2種類のパターンが発売されました。
まとめ
ミントセットは発行年が刻まれた新品の硬貨ですので、その年に大きなイベントが控えている人に対しての贈答プレゼントとして利用されることもあります。
収集目的としてのプルーフ貨幣とは違った楽しみ方があり、プルーフ貨幣と比べると販売価格も安いため手に入れやすいのもメリットの一つでしょう。
各国の記念硬貨やプルーフ貨幣買取に力を入れている福ちゃんですが、ミントセットも買取を実施しています。ミントセットは記念硬貨やプルーフ貨幣に比べて特製ケースなどで装飾されていないため、保管方法が難しく劣化が早い貨幣セットです。
そのため、将来的に売却をお考えの場合は劣化しないように注意して保管しておき、少しでも高く売れるようにしましょう。劣化する前の早い段階で手放してしまうのも一つの手です。
仮に、劣化が多少見られても発行枚数が少ない硬貨やミントセットであれば希少価値により額面以上での高価買取が期待できる場合もありますので、査定をご希望の際はお気軽に弊社までご相談ください。