中国切手「廬山風景」全7種を徹底解説!切手の価値と高価買取のポイントもご紹介
雄大な山々と神秘的な霧。そして、悠久の歴史が織りなす絶景、中国の名山「廬山(ろざん)」。
その息を呑むような美しさを精緻に描いた「廬山風景切手」が1981年に発行されました。
全7枚からなるこの切手セットは、まるで絵画のような繊細なデザインで、廬山の壮大な自然美を余すところなく表現しているのが特徴です。
当記事では、各切手に描かれた廬山の風景と発行の背景。そして、切手コレクターの方は必見の、買取市場における価値から同切手を高く売るポイントまで、詳しく解説いたします。
中国の自然や歴史、そして中国切手の売却に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
中国切手「廬山風景」とは?1981年発行の全7枚セット
「廬山風景切手」は、中国江西省に位置する名山「廬山(ろざん)」の雄大な景観を描いた特殊切手で、1981年に中国で発行されました。
全7枚のセットで構成されており、それぞれの切手に廬山の代表的な名勝地が、絵画のようなタッチで美しく描かれています。
世界遺産「廬山」の壮大な自然と歴史
標高1474メートルの「漢陽峰(かんようほう)」をはじめとする険しくも美しい山々、周囲に点在する滝や渓谷、歴史的な遺跡群……。廬山は、壮大な自然景観と豊かな歴史が織りなす景勝地として、古くから多くの人々を魅了してきました。
廬山はまた、霧や雲に包まれることが多く、幻想的な雲海が広がることでも有名です。
「不識廬山真面目(廬山の真の姿はなかなか見えない)」という言葉があるように、その神秘的な風景は、見る者の心を捉えて離しません。
この言葉は現在では、物事の本質を見極めるのが難しいという意味で使われています。
1996年には、その類まれな文化的・自然的価値が認められ、「ユネスコの世界文化遺産」に登録されました。現在も、四季折々の美しい風景を求めて、多くの観光客が訪れる人気の観光地となっています。
「廬山風景切手」の種類と魅力
中国江西省にある廬山は、雄大な山岳景観と豊かな植生が織りなす絶景で知られています。古来より多くの修行僧が修行の地として選び、その美しさは「匡廬奇秀甲天下(廬山の美しさは天下一)」と称えられています。
1981年に発行された「廬山風景切手」シリーズは、そのような廬山の代表的な景観を7枚の美しい切手に収めたものです。
▼「廬山風景切手」シリーズ一覧
✔ 五老峰(額面8分、発行枚数803万枚)
✔ 含鄱口(額面8分、発行枚数629万枚)
✔ 黄龍潭(額面8分、発行枚数1088万枚)
✔ 日照峰(額面8分、発行枚数1128万枚)
✔ 三叠泉(額面8分、発行枚数567万枚)
✔ 石松(額面8分、発行枚数732万枚)
✔ 龍首崖(額面60分、発行枚数139万枚)
「廬山風景切手」は、中国切手の中でも人気の高いシリーズです。
とくに、シリーズ内で最も発行枚数の少ない「龍首崖」は希少価値が高く、コレクターの間で高値で取引されています。
ここからは、各シリーズの詳細と魅力をご紹介いたします。
五老峰(額面8分、発行枚数803万枚)
「廬山風景切手」シリーズの中でも、ひときわ目を引くのがこの「五老峰」です。
廬山を代表する峰の1つで、5つの峰がまるで「5人の老人が並んで座っているように見える」ことから、その名が付けられました。
それぞれの峰は個性的な形をしており、見る角度によって詩人を吟じている姿や勇者が歌っている姿など、さまざまな表情を見せてくれます。
この切手では、手前に緑豊かな樹木を配置することで、五老峰の雄大さがより際立つ構図となっています。悠然とそびえ立つ峰々の姿は、見る人に廬山の壮大な自然を感じさせ、深い感動を与えてくれるでしょう。
含鄱口(額面8分、発行枚数629万枚)
廬山の東側に位置する「含鄱口」は、中国最大の淡水湖である「鄱陽湖」と、悠々と流れる「長江」を一望できる絶景スポットです。
この切手には、雄大なパノラマが広がる含鄱口の風景が見事に描かれています。巨大な岩が連なる独特の地形、山々を包み込む霧や雲の幻想的な雰囲気など、自然の壮大さを感じられます。
実際に含鄱口を訪れると、切手と同じように、目の前に広がる雄大な景色に圧倒されることでしょう。鄱陽湖の広大な水面、遠くまで続く山並み、そして空に広がる雲海……。
自然の美しさを存分に堪能できるこの場所は、多くの観光客を魅了してやみません。
黄龍潭(額面8分、発行枚数1088万枚)
深い森の中にひっそりと佇む「黄龍潭」。
この切手は、その神秘的な景観を見事に捉えています。
中央に描かれているのは、岩肌を勢いよく流れ落ちる滝。轟轟と響き渡る水音が聞こえてくるようです。滝壺に落ちる水は、深い緑色をしており、周囲の木々の緑と相まって、静寂と生命力を感じさせます。
露出した岩肌からは、渓谷の深さと自然の雄大さが伝わってきます。かつて、この潭には黄龍が住んでいたという伝説が残っており、神秘的な雰囲気が漂っているのが特徴です。
切手のデザインからも、滝の冷気と、伝説に彩られた静寂を感じ取れるでしょう。
日照峰(額面8分、発行枚数1128万枚)
廬山の北東部に位置する「日照峰」は、その名の通り、朝日が山頂を照らす荘厳な光景で知られています。
この切手は、まさにその瞬間を捉えた1枚です。朝日に照らされ、黄金色に輝く山頂。そして、山裾を覆う雲海。峰々が雲海から浮かび上がる様子は、まるで仙境を思わせる幻想的な美しさです。
実際に日照峰に登り、山頂から見下ろせば、この切手と同じ、息を呑むような絶景を目の当たりにできるでしょう。雲海に浮かぶ峰々、そして眼下に広がる雄大なパノラマは、訪れる人々に忘れられない感動を与えてくれます。
三叠泉(額面8分、発行枚数567万枚)
廬山を代表する滝、「三叠泉(または三畳泉)」。
その名の通り、水が三段に分かれて流れ落ちる壮大な滝です。
この切手では、岩肌を轟轟と流れ落ちる水の勢い、そして砕け散る水しぶきの美しさが、繊細なタッチで表現されています。
実際に三叠泉を訪れると、切手から伝わってくる以上の迫力に圧倒されるでしょう。三段に流れ落ちる水は、まるで白い絹糸のように美しく、轟轟と響き渡る水音は、周囲の静寂を打ち破るほどの力強さです。
水しぶきが太陽の光に反射して輝く様子、そして細かな霧が漂う幻想的な雰囲気は、まさに息を呑む美しさです。
廬山を訪れる際には、ぜひ三叠泉の壮大な自然の芸術を体感してください。
石松(額面8分、発行枚数732万枚)
「仙人洞」の近くに佇む、廬山を象徴する1本の松の木、「石松」。
険しい岩肌の割れ目から力強く生えるその姿は、見る人に強い生命力を感じさせます。
この切手では、力強い松の木が中央に大きく描かれ、その存在感が際立つデザインが施されています。松の枝ぶりや針葉の繊細な描写も見事で、まるで絵画を見ているかのようです。
背景には、広大な山々と風に揺れる雲海が広がり、雄大な廬山の風景を感じられます。岩肌にしがみつくように生きる石松と、雄大な自然のコントラストが、この切手の魅力をさらに引き立てているのです。
龍首崖(額面60分、発行枚数139万枚)
「龍首崖」は、まるで龍が首を突き出したような形をした、断崖絶壁の景勝地です。
縦長の構図でデザインされたこの切手は、龍首崖の険しい岩肌と、それを取り囲むように生える松の木々が見事に描かれています。自然が作り出した造形美を、余すところなく表現した1枚といえるでしょう。
崖の下には深い谷が広がり、その先には雄大な山々が連なっています。このダイナミックな構図によって、龍首崖の高さ、そして周囲の壮大な景観がより際立っています。
また、上部と下部で色合いが変化しているのも特徴的です。空の青色から、山々の緑色。そして、谷の深い青色へと変化していくグラデーションは、見る人の目を惹きつけ、廬山の雄大な自然を鮮やかに描き出しています。
▼中国切手「廬山風景」の詳細
・発行日:1981年7月20日
・額面:8分、60分
・切手デザイン:全7種類
・発行枚数:139万枚~1128万枚
・編号:T67
「廬山風景切手」の価値と高価買取のポイント
中国切手の中でも人気の高い「廬山風景」シリーズ。
コレクターから高い人気を誇り、買取市場でも切手の額面よりも高額で取引される機会も少なくありません。
とくに、額面60分の「龍首崖」は発行枚数が少なく、希少価値が高いため、プレミア価格を期待できます。ほかの切手も、保存状態が良ければ高値で取引される可能性があります。
🔳「廬山風景切手」高価買取のポイント
「廬山風景切手」を高く売るためのポイントは、以下の通りです。
・7種コンプリート: 7種類すべての切手が揃っていると、さらに価値が高まります
・未使用/美品: 使用済みや傷のある切手よりも、未使用で状態の良い切手のほうが高値で買取されるのが一般的です
・切手アルバム: 切手アルバムに整理されていると、保管状態が良いと判断され、査定額アップの可能性が高くなります
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まとめ
1980年代、改革開放政策を進めていた中国は、国の文化や自然の魅力を世界に発信することに力を入れていました。
その一環として、国内外で高く評価されている観光地である、廬山の美しさを伝えるために発行されたのが「廬山風景切手」シリーズです。
廬山は、1982年に中国政府によって「国家級風景名勝区」に指定され、1996年にはユネスコの世界文化遺産にも登録された、中国を代表する名山です。
「廬山風景切手」は、雄大な山々と神秘的な滝、美しい湖など、廬山の多様な魅力を7枚の切手に凝縮しています。切手の図案は、絵画のような美しいタッチで描かれており、切手コレクターの方にとっては価値の高い、芸術作品ともいえるでしょう。
もしかすると、お手元の切手コレクションの中に、この貴重な「廬山風景切手」が眠っているかもしれません。
この機会に一度、ご確認されてみてはいかがでしょうか。