必見!中国切手「東漢の画像磚」が語る後漢王朝の活気あふれる生活と文化
時を超えて蘇る、後漢王朝の暮らしと文化。その繁栄を今に伝えるのが、貴重な遺産「画像磚(がぞうせん)」です。墓室の壁を彩った装飾レンガには、当時の生活や思想が鮮やかに刻まれています。
1956年、中国はこの文化遺産を題材にした特殊切手「東漢の画像磚」を発行。塩作り・富裕層の生活・農耕・狩猟・馬車など……。まるで、タイムスリップしたかのような情景が、1枚1枚の切手に息づいています。
当記事では、「東漢の画像磚切手」の魅力を徹底解説!切手の発行背景とデザイン詳細をはじめ、コレクター垂涎の市場価値まで。その奥深い世界へと、ご案内します。歴史と美術が融合した、この中国切手の魅力を余すことなくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
中国の歴史を伝える「東漢の画像磚切手」とは?
1956年、中国は豊かな文化遺産を称え、国民の歴史意識を高めるため、特別な切手を発行しました。
その切手が、今回ご紹介する「東漢の画像磚切手」です。
東漢時代(25-220年)の画像磚は、中国の考古学において極めて重要な発見であり、主に四川省の古墳から出土しています。これらの画像磚は、約2000年前の中国社会のさまざまな側面を私たちに伝えてくれる、まさにタイムカプセルのような存在です。
画像磚は当時の暮らしと文化を映す鏡
画像磚は、墓室の壁を彩る装飾品として、壁画や石刻の代わりに用いられました。
その製作には、レンガ表面への「直接彫刻」と「型を使った量産」という、2つの主要な技法が用いられたと考えられています。
画像磚に描かれた題材は、実に多様です。戦争・狩猟・乗馬・宴会・音楽と舞踊など、当時の社会生活のあらゆる側面を生き生きと映し出しています。さらに、当時流行していた黄老思想や宿命論、豪華な葬儀の風習なども表現されており、東漢時代の思想や文化を深く理解するための貴重な手がかりとなっています。
これらの画像磚は、単なる装飾品を超え、当時の社会・思想・文化を現代に伝える、貴重なメッセージともいえるでしょう。
「東漢の画像磚切手」の魅力的なデザインと特徴
「東漢の画像磚切手」は、繊細なタッチの単色刷りで、後漢時代の画像磚の世界を優しく描き出しています。
絵柄の美しさを保つため、色あせや擦れには注意が必要です。
1枚1枚が、まるで古代中国へのタイムスリップを誘うような、貴重な切手といえるでしょう。切手のデザインは、東漢時代の遺跡から発掘された、画像磚に描かれた情景を基にしています。
それぞれの切手には、当時の生活や文化を物語るテーマが込められています。
各切手のデザインテーマと発行枚数は以下のとおりです。
✔ 塩の生産(額面4分、発行枚数1,200万枚)
✔ 住居建築(額面4分、発行枚数1,200万枚)
✔ 狩猟農耕(額面8分、発行枚数1,800万枚)
✔ 橋上の馬車(額面8分、発行枚数1,800万枚)
それでは、それぞれの切手のデザインを詳しく見ていきましょう。
塩の生産
「塩の生産」をデザインテーマにした切手には、古代中国における塩作りの現場が活写されています。
四川省成都近郊で発見された画像磚を基に、塩井から塩水を汲み上げ、釜で煮詰めて塩を作るまでの一連の工程が描かれています。
切手の左下に見えるのは、深い塩井とそれを囲む高い櫓(やぐら)です。
櫓の上では、4人の労働者が滑車を使って塩水を汲み上げています。汲み上げられた塩水は竹管を通って大きな釜へ。釜の前では、火を焚く労働者の姿も見えます。背景に描かれているのは、薪を集める人々や、塩を運ぶ人々、そして狩猟の様子です。
切手の図案からは、当時の活気あふれる情景が伝わってきます。
この切手は、塩作りに関わる人々の懸命な姿を通して、古代中国における塩の重要性と、塩の生産を支えた技術と労働の尊さを教えてくれます。
住居建築
「住居建築」をデザインテーマにした切手に描かれているのは、当時の富裕層の邸宅を細やかに描写した様子です。
左右に分かれた邸宅は、左側が居住空間、右側が補助的な区域となっています。
左側に描かれているのは、門・庭院・立派な家屋です。家屋の中では、人々がくつろぐ様子が描かれています。右側には、台所・井戸・物見やぐらなどが配置され、当時の生活の様子を窺い知れます。
庭で飼われている仙鶴は、裕福な暮らしの象徴といえるでしょう。
この切手は、当時の建築様式と空間の使い方、そこに住む人々の豊かな暮らしぶりを今に伝えています。
狩猟農耕
「狩猟農耕」をデザインテーマにした切手に描かれているのは、後漢時代の生活を象徴する「狩猟農耕」の様子です。
上段には、湖畔で鳥を狙う猟師たちが描かれています。彼らは「いぐるみ」と呼ばれる特殊な矢を使い、鳥を射止めていました。
下段に見られるのは、収穫と脱穀作業に励む農民たちの姿です。食事を運ぶ人の姿もあり、農作業の合間のひとときを想像させます。
この切手は、後漢時代の人々が自然と共存し、日々の暮らしを営む様子を生き生きと伝えています。
橋上の馬車
「橋上の馬車」をデザインテーマにした切手に描かれているのは、立派な馬車が木造の橋を渡る様子です。
馬車には、主人と御者、そして随行の従者が乗っています。
橋は「多柱式の木造橋」で、当時の高度な橋梁技術を示しています。
この切手は、後漢時代の交通手段や技術力の発展を象徴する1枚といえるでしょう。
▼中国切手「東漢の画像磚」の詳細
・発行日:1956年10月1日
・額面:4分、8分
・切手デザイン:全4種類
・発行枚数:1,200万枚~1,800万枚
・編号:特16
希少な「東漢の画像磚切手」の市場価値
切手収集の世界で、とくに人気の高い「東漢の画像磚切手」。
発行から長い年月が経ち、状態の良いものは希少価値が高まっています。
シートはもちろん、バラでも未使用の美品であれば、額面以上の買取価格を期待できるでしょう。とくに注目すべきは、1956年10月1日の発行日消印が押された「初日カバー(FDC)」。
発行当時の熱気と歴史的価値が凝縮されたこの切手は、単体切手よりも高値で取引されることも珍しくありません。
もし、ご自宅に眠っている「東漢の画像磚切手」を売却しようとお考えなら、ぜひ「買取福ちゃん」へご相談ください。
専門スタッフが、お客様の大切な切手を1枚1枚丁寧に査定し、その価値を最大限に評価させていただきます。
昔の中国切手には、思わぬ高額査定の可能性を秘めていることも多いため、まずはお気軽にお問い合わせください。
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まとめ
「東漢の画像磚切手」は、単なる郵便切手ではありません。
中国の貴重な文化遺産を広く国民に紹介し、その価値を再認識してもらうための、画期的なプロジェクトでした。
4枚の切手には、塩の生産・住居建築・狩猟と農耕・交通手段といった、当時の社会の重要な側面が生き生きと描かれています。東漢時代の多彩な文化と、技術の発展を物語るこれらの切手は、中国の長い歴史とその中で育まれた豊かな文化を理解するための、貴重な資料でもあります。
「東漢の画像磚」切手シリーズは、郵便切手という枠を超え、中国の歴史文化遺産の保護と普及に大きく貢献したといえるでしょう。
そして、その価値は今もなお、コレクターたちの間で高く評価されています。