中国切手収集家必見!1965年「抗日戦争勝利20周年」の特徴と現在の市場価値は?

1937年から8年にわたり祖国を守り抜いた「抗日戦争」。この壮絶な戦いは、中国の歴史に深く刻まれただけでなく、今もなお人々の心に強く生き続けています。

1965年、「抗日戦争勝利20周年」を記念し、中国は特別な切手を発行しました。そこには、戦いの重要な場面や象徴的な情景が描かれ、人々の記憶を呼び覚ますだけでなく、歴史の教訓を未来へ伝える役割も担っています。

当記事では、これらの切手のデザインに込められた意味、そして切手が持つ歴史的・社会的な価値について深く掘り下げて解説します。

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「抗日戦争勝利20周年」切手とは

中国切手収集家必見!1965年「抗日戦争勝利20周年」の特徴と現在の市場価値は?

1965年、中国は抗日戦争勝利20周年を迎え、全国民が歓喜に沸きました。

この記念すべき年を祝し、中国切手「抗日戦争勝利20周年」が発行されたのです。

1945年、8年にも及ぶ過酷な抗日戦争(日中戦争)に終止符が打たれてから20年。

この記念切手は、祖国の平和を守り抜いた英雄たちへの敬意と、二度と戦争の悲劇を繰り返さないという強い決意を象徴しています。

抗日戦争(日中戦争)について

抗日戦争」と「日中戦争」。

同じ戦争を指す言葉ですが、それぞれの国で異なる呼称が使われています。当記事では、中国切手をテーマにしていることから、中国側の呼称である「抗日戦争」に統一して表記させていただきます。

抗日戦争は、1937年から1945年までの8年間、中国が日本の侵略に対抗して戦った大規模な戦争です。これは、中国の歴史において最も重要な戦いの1つであり、第二次世界大戦の重要な局面でもありました。

1937年7月7日、北京近郊の盧溝橋で起きた「盧溝橋事件」をきっかけに、日本軍は中国への全面的な侵略を開始。これに対し、中国は全国的な抗日戦争を宣言し、祖国を守るための戦いが始まりました。

戦争初期、中国は多くの都市や地域を失うものの、中国共産党と中国国民党が協力し、国民は一致団結して抗戦を続けます。中国共産党が率いる「八路軍」や「新四軍」は、農村部を拠点にゲリラ戦を展開し、日本軍を苦しめました。

この戦いは、中国国内にとどまらず、世界的な「反ファシズム運動」の一環としても重要な意味を持ちます。アメリカやソ連、イギリスなどの支援を受けながら、中国は世界を覆うファシズムの脅威に立ち向かったのです。

そして、1945年8月15日のこと。日本の無条件降伏により、8年間に及ぶ長い戦いがついに終結。9月2日には、東京湾上のアメリカ軍艦「ミズーリ号」で正式な降伏文書調印式が行われ、中国は勝利を手にしました。

抗日戦争は、中国にとって単なる戦争ではありません。この戦争は、民族の独立と解放を勝ち取った誇り高き戦いとして、中国近現代史に燦然と輝いています。

「抗日戦争勝利20周年」切手の特徴やデザイン

中国切手収集家必見!1965年「抗日戦争勝利20周年」の特徴と現在の市場価値は?

中国切手「抗日戦争勝利20周年」は、全4種のデザインで構成された切手セットです。

それぞれの切手には、抗日戦争の重要な場面や、戦争に関わった人々の姿、そして平和への願いが込められています。

4つのデザインテーマは、以下の通りです。

✔ 執筆中の毛主席(額面8分、発行枚数800万枚)
✔ 黄河を渡る八路軍(額面8分、発行枚数500万枚)
✔ 勝利を祝う兵士(額面8分、発行枚数500万枚)
✔ 勇躍入隊(額面8分、発行枚数500万枚)

執筆中の毛主席】:ランプの光が照らす延安の窯洞で、毛沢東主席が真剣な表情で執筆に励む姿が描かれています。この質素な空間から生まれた「持久戦論」「新民主主義論」は、抗日戦争を勝利へと導く道しるべとなりました。

黄河を渡る八路軍】:1937年8月、抗日戦争勃発直後の緊迫した空気の中、八路軍の兵士たちが決然とした表情で黄河を渡り、抗日前線に赴く勇姿が描かれています。祖国の運命を背負い、雄大な黄河を渡る決定的瞬間が描かれているのです。彼らの表情は、祖国を守るという固い決意に満ちています。

勝利を祝う兵士】:長く苦しい戦いの末、ついに訪れた勝利の瞬間。抗日戦争の勝利を喜ぶ、「八路軍」と「新四軍」の兵士たちの姿が描かれています。この切手の図案は、中国人民が一致団結して勝ち取った、歴史的な勝利の瞬間を象徴したものです。

勇躍入隊】:若者たちが家族や村人に見守られながら、笑顔で入隊していく姿が描かれています。村中に響き渡る太鼓やドラの音、そして熱気あふれる壮行会。この切手の図案は、若者たちの愛国心と、彼らを支える家族や村人たちの団結力を力強く伝えています。

▼中国切手「抗日戦争勝利20周年」の詳細
・発行日:1965年9月3日
・額面:8分(※100分=1元)
・切手デザイン:全4種類
・発行枚数:500万枚~800万枚

「抗日戦争勝利20周年」切手の市場価値や高く売るコツ

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中国切手コレクターの間で高い人気を誇る「抗日戦争勝利20周年」記念切手。

良好な状態であれば、切手買取市場で高値で取引されることも珍しくありません。

ご自宅にこの切手が眠っていれば、額面より高く売れる可能性があります。

高価買取のポイント

保存状態: 切手の価値は、その保存状態に大きく左右されます。傷や汚れのない美品ほど高値がつきやすい傾向です。

フルセット: 4種類すべての切手が揃った「完全セット」は、単品よりも高値が期待できます。とくに未使用のものは、さらに価値が高まります。

人気のデザイン: 意外かもしれませんが、発行枚数が多い「執筆中の毛主席」のデザインが、コレクターの間でとくに人気があり、高値で取引されることが多いのです。

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まとめ

中国切手収集家必見!1965年「抗日戦争勝利20周年」の特徴と現在の市場価値は?

1965年、社会主義建設の途上にあった中国にとって、国民の団結と愛国心を高めることは喫緊の課題でした。

そのような中で発行された、「抗日戦争勝利20周年」記念切手。この中国切手は、人々の心に深く刻まれた抗日戦争の記憶を呼び覚まし、革命の精神を継承する大切さを訴えかけるものです。

切手には、毛沢東主席の執筆風景、黄河を渡る八路軍、勝利に沸く兵士たち。そして、入隊する若者たちの姿が、芸術性の高いタッチで描かれています。これらの図案は、困難な時代にあっても中国共産党の指導の下、全国民が力を合わせて戦った歴史的事実を雄弁に物語っているのです。

抗日戦争は、中国にとって民族の独立と解放を勝ち取った英雄的な戦いであると同時に、その後の中国革命と社会主義建設の礎を築いた重要な出来事でした。

発行から半世紀以上を経た今も、「抗日戦争勝利20周年」記念切手は、中国の人々の愛国心と団結の象徴として、大切に受け継がれています。

歴史的価値、芸術的価値、そして社会的な価値を兼ね備えた、まさにコレクション性の高い切手といえるでしょう。

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