中国女性運動の象徴！1958年の中国切手「国際民主婦人連盟第4回大会」を解説
1958年、中国で発行された「国際民主婦人連盟第4回大会」記念切手。世界平和と女性・子どもの権利擁護を訴えた国際組織の大会を記念し、当時の中国が女性の地位向上に積極的に取り組んでいた姿勢を反映した1枚です。
美しいデザインと歴史的意義から、現在でも切手収集家から高い人気を誇ります。当記事では、そのデザインの魅力や市場価値を徹底解説。
さらに、切手の背景にある中国女性の社会的地位向上への道のりや、当時の国際的な平和運動の潮流にも焦点を当てます。中国の歴史・文化、そして切手収集・買取に興味がある方は、ぜひ最後までお付き合いください。
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「国際民主婦人連盟第4回大会」切手とは
1958年、オーストリアの首都ウィーンで開催された「国際民主婦人連盟（WIDF）」第4回代表者会議。その開催を記念して発行されたのが、「国際民主婦人連盟第4回大会切手」です。
WIDFは、1945年にパリで設立された国際的な女性の権利を擁護する団体で、世界平和の実現や女性・子どもの権利擁護、植民地解放などを主な目的として掲げています。
冷戦時代に最も活発に活動しました。
歴史家「フランシスカ・デ・ハーン」氏からは、「1945年以降の時代で最大かつ最も影響力のある国際女性組織」と評されています。
切手発行日である6月1日は、中国では「六一児童節」や「国際児童節」として祝われる「国際子どもの日」です（日本では5月5日がこの日に相当します）。実はこの記念日も、1949年のWIDFのキャンペーンがきっかけで制定されました。
切手の発行日も、このWIDFの活動と深く関連しているのです。
「国際民主婦人連盟第4回大会」切手の特徴やデザイン
中国切手「国際民主婦人連盟第4回大会切手」は、2種類の額面で発行されました。それぞれの発行枚数は以下のとおりです。
✔ 額面8分の切手（青色）：発行枚数800万枚
✔ 額面20分の切手（青緑色）：発行枚数350万枚
どちらのデザインも「大会マーク」をテーマとし、中央に地球とオリーブの枝をくわえた平和の鳩が描かれています。これは国際民主婦人連盟のエンブレムをモチーフにしたもので、白地に色線を重ねることで、シンプルながらも力強い印象を与えています。
2種類の切手は、色と額面が異なるだけで、図案はまったく同じです。背景や枠線のないデザインは、平和への願いが広がるような開放感を感じさせます。
▼中国切手「国際民主婦人連盟第4回大会」の詳細
・発行日：1958年6月1日
・額面：8分、20分（※100分＝1元）
・切手デザイン：全2種類
・発行枚数：350万枚～800万枚
「国際民主婦人連盟第4回大会」切手の市場価値
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「国際民主婦人連盟第4回大会切手」は、2種類ともコレクター垂涎の的であり、高値で取引される可能性を秘めています。
とくに、20分切手は発行枚数が少なく、8分切手よりも希少価値が高い傾向です。2種類揃っていれば、さらにコレクターからの注目度もアップします。
また、発行日に消印が押された「初日カバー（FDC）」は、高額取引されるケースも少なくありません。お手持ちの切手に消印がある場合は、日付を確認してみることをオススメします。
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まとめ
「国際民主婦人連盟第4回大会切手」が発行された1958年当時、建国からまだ10年も経たない中国にとって、国際社会での存在感を高めることは喫緊の課題でした。国際民主婦人連盟第4回代表者会議の開催は、まさに絶好の機会。中国は、この会議を通じて、女性の地位向上と平和への取り組みを国内外に力強くアピールしたのです。
当時の中国では、「婦女能頂半辺天（女性は空の半分を支えられる）」ということわざが、毛沢東氏のスローガンとしても掲げられていました。このことわざは、国家の発展には、「女性の力が不可欠である」という強いメッセージが込められていたのです。
記念切手の発行も、女性の権利向上を目指す中国の姿勢を国内外に示すための、戦略の1つだったといえるでしょう。
このように、中国切手には、単なる郵便利用の枠を超え、大衆へのメッセージや政治的アピールが込められているものが少なくありません。発行当時の時代背景や意図を紐解きながら楽しむのも、中国切手収集の奥深い魅力といえるでしょう。
