救助と人道の半世紀が中国切手に!1955年「中国紅十字会成立50周年切手」の特徴と市場価値をわかりやすく解説

世界中の人々に救いの手を差し伸べる赤十字社の象徴、「赤い十字マーク」。誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

今回ご紹介するのは、その赤十字をテーマにした中国切手です。

1955年に発行された「中国紅十字会成立50周年」記念切手は、中国における赤十字活動の半世紀を記念した貴重な資料といえるでしょう。当記事では、中国紅十字会成立50周年記念切手のデザインと歴史的背景、そして、コレクター価値を詳細に解説します。

中国の切手収集愛好家はもちろん、歴史や社会問題に関心のある方にも必見の内容です。

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「中国紅十字会成立50周年」切手とは

救助と人道の半世紀が中国切手に!1955年「中国紅十字会成立50周年切手」の特徴と市場価値をわかりやすく解説

1955年に中国で発行された「中国紅十字会成立50周年記念切手」は、貴重な記念切手です(編号は「紀31」)。

この切手は、中国における「赤十字活動の半世紀」という節目を記念して発行されました。

中国紅十字」は、日本でいう「日本赤十字」と同じ組織を指します。しかし、国によって赤十字社の表記は異なるのです。その多くは赤十字ですが、アラブ首長国連邦やアフガニスタンなどのイスラム圏では、「赤新月」が採用されています。

赤十字が全体の6~7割、イスラム圏を中心とした約3割の国が赤新月、残り1割となる紅十字の名称は、中国のみで採用されている表記です。

中国紅十字会と混同されやすいのが、「中華民国紅十字会」です。

中華民国紅十字会」は台湾における赤十字活動組織ですが、複雑な政治的事情により、国際赤十字からの承認を受けていません。そのため、「台湾赤十字組織」と表記されることもあります。

中国紅十字会が承認された国際赤十字について

国際赤十字」は、1863年にスイスのジュネーヴで設立された国際的な人道組織です。正式名称は「国際赤十字・赤新月運動」といい、世界中で人道支援活動を行っています。

創設者である「ジャン・アンリ・デュナン」は、戦争の悲惨さを目の当たりにし、傷病兵を無差別救助する組織の必要性を痛感しました。これが、赤十字の原型となったのです。

デュナンの出身国であるスイスの国旗(赤地に白い十字)を逆にした赤い十字は、中立性と非武装の象徴として、世界中に知られています。

国際赤十字の活動は、戦時のみならず平和時においても人道支援することを理念としており、災害救援・医療支援・公衆衛生活動など、幅広い分野で活動しています。

中国紅十字会の設立

国際赤十字が設立された後、世界各国で赤十字組織が設立されました。中国では、1904年に上海で「万国紅十字上海支会」が設立され、これが中国紅十字会の前身となったのです。

1912年に名称を「中国紅十字会」に変更し、国際赤十字委員会に正式に認められました。その後、中国紅十字会は国際赤十字協会にも加盟し、国際的なネットワークを構築。

新中国成立後の1950年には、中国紅十字会は再編成され、「予防を主とし、救助を兼ねる」という方針を掲げました。これは、災害の発生を事前に防ぎ、被害を最小限に抑えることを重視する姿勢を表しています。

現在、中国紅十字会は国内の各省市地方に支部を持った状態です。災害発生時の救援活動だけでなく、日常的に血液供給の管理や健康増進プログラムの実施、社会福祉事業にも注力しています。

当切手に描かれた女性が手にしているテキストに、「群衆衛生(大衆衛生)」と記されていることからも、当時の様子が伺えますね。

「中国紅十字会成立50周年」切手の特徴やデザイン

救助と人道の半世紀が中国切手に!1955年「中国紅十字会成立50周年切手」の特徴と市場価値をわかりやすく解説

中国紅十字会成立50周年切手のデザインは1種類のみです。

切手の額面は「8分」、発行枚数は「600万枚」での発売となりました。

切手のデザインテーマは「救急訓練の労働者」、淡い緑の単色で描かれた図案に、赤い十字マークが特徴的なデザインです。

切手には、男女の労働者が救急訓練を受けている様子が描かれています。

向かって右側の女性労働者は、赤十字マークの腕章を着用し、「群衆衛生」と書かれた冊子を持っています。向かって左側の男性労働者は、応急処置のできる医療箱を肩から掛け、右手を挙げて人々に呼びかけている姿を描いているのが、切手デザインの特徴です。

切手には「1904-1954」の年号が表記されていますが、これは中国が国際赤十字へ承認されてからの年(承認は1912年)ではなく、1904年に中国紅十字会の前身となる組織が設立されてから、50年を記念したものです。

▼中国切手「中国紅十字会成立50周年」の詳細
・発行日:1955年6月25日
・額面:8分(※100分=1元)
・切手デザイン:全1種類
・発行枚数:600万枚

「中国紅十字会成立50周年」切手の市場価値

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中国紅十字会成立50周年切手は、中国切手市場でも高い評価を受けており、状態が良好な切手は高値で取引されています。

その理由はいくつかありますが、とくに重要なのが額面です。

中国では1948年12月1日に、「中国人民銀行」が設立され、人民元の発行を開始しています。建国後すぐに、新中国の最初の人民元が発行されたものの、その基本単位は「」のため高い額面が特徴でした。

これを受け、1955年3月1日に中国人民銀行が第2次人民元を発行します。新しい通貨価値では「元、角、分」の単位となり、小額単位が加わりました。

これにより、中国紅十字会成立50周年切手は、第2次人民元を発行した後に発行された最初の記念切手セットとなったのです。

以後、中国切手で長く使われる「」が利用されていることもあり、記念に収集したいと考えている方も多い切手だと推測できます。

一方、切手業界の中には収集ピークが過ぎてしまったとの見方もあるため、お手元の中国切手コレクションを高値で手放すためには、高価買取の時期を逃さずに売るのも大切です。

福ちゃんの切手買取では、中国紅十字会成立50周年切手をはじめとする、中国切手や記念切手の買取を行っています。

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まとめ

救助と人道の半世紀が中国切手に!1955年「中国紅十字会成立50周年切手」の特徴と市場価値をわかりやすく解説

中国紅十字会は、1904年に設立されて以来、中国国内において大きな影響を与え続けてきました。

公衆衛生の改善、災害時の迅速な対応、そして広範な教育と啓発活動を通じて、中国の社会福祉と国民の生活水準向上に大きく貢献してきたのです。

1955年に発行された「中国紅十字会成立50周年切手」は、設立50周年という節目を記念して発行されました。

この切手は、単に記念行事にとどまらず、中国が国際的な人道活動に積極的に関与し、世界平和と共存を目指す姿勢を国際社会に示す機会ともなりました。

第2次人民元発行後、初の記念切手セットである「中国紅十字会成立50周年切手」は、中国のソフトパワーを高め、国際的な人道主義の一翼を担う、中国紅十字会のイメージを強化する効果がありました。

切手の持つ意味合いやその希少性を考慮すると、高価買取に期待できる貴重な切手といえるでしょう。

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