建軍節を彩る中国切手!1965年発行「中国人民解放軍」の歴史的価値と各デザインテーマの詳細について解説
中国では毎年8月1日を「建軍節」として、人民解放軍の設立を記念しています。1965年に発行された「中国人民解放軍切手」は、この建軍節を記念して発行された切手であり、人民解放軍がメインテーマです。
今回の福ちゃんコラムでは、「中国人民解放軍切手」について余すところなくご紹介します。また、切手買取の側面から、希少性と保存状態が価格に与える影響についても深掘りし、貴重な切手を高く売る方法についても解説します。
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目次
「中国人民解放軍」切手とは
1965年8月1日、中国建軍節を記念して「中国人民解放軍切手」が発行されました。この切手は、単なる収集品ではなく、中国共産党と国民党の激動の時代を象徴する貴重な歴史資料といえるでしょう。
「中国人民解放軍」の前身となる「中国工農紅軍(紅軍)」が結成されたのは、1927年、中国共産党と国民党が激しい対立を繰り広げていた時代のことでした。周恩来・朱徳・毛沢東といった共産党指導者たちは、江西省南昌で武装蜂起を起こし(南昌蜂起)、国民党に対抗する武力組織の必要性を世に知らしめました。
「中国人民解放軍切手」は、南昌蜂起から38年目を迎えた1965年に発行されました。切手には、兵士たちの勇ましい姿や戦闘シーンなど、軍隊の力強さを表現したデザインが採用されています。
これらのデザインは、単に軍隊の姿を描写したものではありません。中国共産党が国民党との戦いを乗り越え、新中国建設の道を歩み始めたという、歴史的な意義を象徴しているのです。
「中国人民解放軍切手セット」は、中国建軍節を祝うために制作された特別なコレクションアイテムです。
「中国人民解放軍」切手の種類とデザイン
▼中国切手「中国人民解放軍」の詳細
・発行日:1965年8月1日
・額面:8分(※100分=1元)
・切手デザイン:全8種類
・発行枚数:各600万枚
中国人民解放軍切手は、単に軍隊をテーマにした切手ではありません。
人民解放軍の日常生活をリアルに描いた物語が、8枚の図案に詰まった特別なコレクションアイテムです。
8種類の切手は、それぞれ異なるデザインで構成されています。切手の額面は、すべて「8分」です。発行枚数は、それぞれ「600万枚」で統一されており、当時の中国における郵便料金を反映しています。
各デザインの詳細は、以下のとおりです。
毛沢東選集を学ぶ
「毛沢東選集を学ぶ」切手には、毛沢東選集を手にする解放軍の兵士たちが、同じ方向を向いた様子が図案として描かれています。
この図案は、兵士たちが毛沢東思想を単に知識として学ぶだけでなく、それを実践に移していくことを決意していることを示しています。
思想と行動の統一こそが、中国人民解放軍の強さの源泉であることを、この切手は訴えているのです。
五好戦士
「五好戦士」とは、優れた政治的信念・技能・規律、および人格を持つ戦士を指す言葉のことです。
中国人民解放軍では、兵士たちが理想の軍人となるために、これらの四つの要素を磨き続けることが重要であると考えられていました。
「五好戦士」切手には、兵士たちが赤い書籍を手にする様子が描かれています。赤い書籍は、毛沢東の思想とその教えを記した書籍であり、兵士たちにとって思想と行動の指針となるものでした。
兵士たちは、赤い書籍を通して学び・政治的信念を強化し・技能を磨き規律を守り・人格を磨くことで、真の「五好戦士」を目指していたのです。
人民軍戦士
「人民軍戦士」切手には、武器を手にした解放軍の兵士が、決然とした眼差しで前方を見つめている様子が描かれています。
この切手は、中国人民解放軍が常に警戒を怠らず、国を守るためにいつでも戦う準備ができていることを示しています。兵士は厳しい訓練を積み、高度な戦闘技術を身につけることで、祖国の平和と安全を守り抜くことを誓っているのです。
「人民軍戦士」切手は、単に兵士の勇ましい姿を描写しただけではありません。中国人民解放軍の鋼の意志と不屈の精神を表現しているのです。どのような困難にも屈することなく、最後まで戦い抜くという強い決意が、兵士の表情から伝わってきます。
武装訓練を学ぶ民兵
「武装訓練を学ぶ民兵」切手には、軍人が民兵に銃の扱い方を丁寧に教えている様子が描かれています。
軍人と民兵は、階級や立場を超えて協力し合い、互いに支え合いながら技能を高めることで、中国の防衛力を強化してきました。この切手は、中国における軍民一体の精神を象徴するものです。
軍民一体の精神は、中国の強さの源泉の1つといえるでしょう。兵士と民兵が協力し合い、国を守るという強い意志が、中国を支えてきたのです。
戦士と人民の友愛
「戦士と人民の友愛」切手には、赤い書籍を手にした男性と人民解放軍の兵士が、笑顔で談笑している様子が描かれています。
赤い書籍は、兵士と人民を繋ぐ架け橋として描かれています。兵士と人民は、互いの立場や考え方を理解し尊重し、信頼関係を築くことで、強い絆を結んでいました。
この切手は、単に兵士と人民が談笑している様子を描写しただけではありません。互いに協力し、友情と愛情を育むことの大切さを表現しているのです。兵士と人民の深い信頼関係は、中国社会の安定と発展にとって不可欠なものでした。
軍事訓練
「軍事訓練」切手には、銃を手にした兵士が、厳しい訓練に励む様子が力強く描かれています。
厳しい訓練を通して、兵士は専門技能と戦闘技術を磨き、どのような困難にも打ち克つ強靭な精神と肉体を養っていきます。この切手は、勝利を掴み取るためには、不断の努力と鍛錬が不可欠であることを強調しているのです。
「軍事訓練」切手は、単に兵士が訓練している様子を描写しただけではありません。兵士の鋼の意志と不屈の精神を表現しているのです。どのような困難にも屈することなく、最後まで戦い抜くという強い決意が、兵士の表情や動きから伝わってきます。
解放軍戦士
「四好連隊」切手には、政治思想・作業姿勢・軍事訓練・生活管理の各面において、優秀な成績を収めた連隊の兵士が描かれています。
「四好連隊」は、中国人民解放軍が掲げる理想的な連隊像を体現したものです。兵士は高い政治意識を持ち、与えられた仕事を責任感を持って遂行し、厳しい軍事訓練を乗り越えること。そして、規律正しい生活を送ることで、模範となる兵士を目指していました。
兵士の凛々しい姿は、中国人民解放軍の規律と団結力を象徴しています。兵士は、個人の利益よりも集団の利益を優先し、互いに協力し合いながら、任務を遂行していくことを誓っています。
文工隊の活動
「文工隊の活動」切手には、兵士たちが笑顔で楽器を演奏している様子が描かれています。しかし、彼らは単に音楽を楽しんでいるわけではありません。
「文工隊」とは、「文芸工作団」の略称のことです。
歌や音楽、演劇などを用いて、人々を鼓舞し、士気を高めることを目的とした部隊です。中国語における、当切手の正式名称は「宣传鼓动」であり、まさにプロパガンダと扇動を体現した部隊であることがわかります。
兵士たちは、歌や音楽、演劇を通して人々に愛国心や革命精神を呼び起こし、中国共産党の政策を支持するよう促していました。効果的な宣伝活動を通じて、政治的メッセージを広く伝えることは、中国人民解放軍にとって非常に重要だったのです。
「文工隊の活動」切手は、兵士たちの笑顔と力強い演奏が印象的ですが、その裏側には、プロパガンダと扇動という重要な役割が隠されています。歌や音楽、演劇を通して、兵士たちの士気を高め、戦いに勝利することを目指していたのです。
「中国人民解放軍」切手の市場価値~高価買取ポイント~
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中国人民解放軍切手は、横長4枚と縦長4枚の計8枚で構成された切手セットです。
それぞれの切手には、兵士たちの訓練風景・戦闘シーン・文工隊の活動など、中国人民解放軍のさまざまな姿を力強く描いたデザインが施されています。
デザインによる価値の差はほとんどなく、8枚すべての切手がほぼ同等の価値を持っています。まれに、「軍事訓練」「解放軍戦士」「文工隊の活動」の3枚に人気が集まることがありますが、常に偏りが見られるわけではなく、買取においてもあまり気にする必要はありません。
中国人民解放軍切手は、状態や保存状況によっては、額面以上のプレミア価格で買取されるケースも多く、高価買取に期待できる中国切手の1つといえます。
売却を検討されている方は、以下の高価買取ポイントを押さえておきましょう。
ポイント1:切手の状態を悪くしないように注意する
切手の状態は、市場価値を大きく左右する重要な要素です。とくに、歴史的価値の高い「中国人民解放軍」切手のような場合、保存状態が良好であることが高価買取への大きなポイントとなります。
以下、切手の状態を良好に保つための注意点です。
「直射日光を避ける」
直射日光に当たると色あせや紙の劣化が進むため、暗い場所で保管しましょう。
「湿度と温度の管理」
高湿度や温度変化は紙質を損なうため、適切な湿度と安定した温度で保管しましょう。
「適切な収納方法」
折れ曲がらないように、専用のアルバムやスリーブに入れて保管しましょう。
ポイント2:希少性のある切手の種類を把握しておく
希少性の高い切手は、高価買取の対象となりやすいのが特徴です。価値の高いと思われる切手は、丁寧な保管を心がけ、状態を維持しましょう。
品質保持に不安がある場合は、価値が下がる前に手放すのも有効です。
福ちゃんの切手買取では、切手の種類がわからなくても査定が可能です。豊富な経験を持つ査定士が、中国人民解放軍切手を含む、中国切手の希少価値を正確に判断いたします。
ポイント3:中国切手の買取に力を入れている業者かどうか確認する
中国切手の買取を検討する際、業者の専門性と経験が重要になります。ポイントは、業者が中国切手の買取に特化しているかどうかを確認することです。中国切手に精通している業者であれば、その希少価値を正確に評価できます。
中国切手は種類が豊富でランク付けが複雑なため、一般的な買取店では専門査定士がいない場合があります。
過去の買取事例を調べることで、信頼性や専門性を確認しましょう。
福ちゃんの切手買取では、中国人民解放軍切手をはじめとした、中国切手の買取事例が豊富です。中国切手を少しでも高く売るなら、ぜひ福ちゃんの切手買取をご利用ください。
中国人民解放軍切手買取の際には、上記の3つのポイントを意識することで、より高価買取を実現する可能性が高くなります。
福ちゃんの切手買取なら、中国切手の専門知識を持つ査定士が丁寧に対応いたします。どのような中国切手でも、お気軽にご相談くださいませ。
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まとめ
中国人民解放軍切手は、1960年代の中国国内情勢を色濃く反映しています。当時、中国は社会主義建設を進める中でさまざまな困難に直面しており、国民の統一と愛国心を強化することが求められていました。
人民解放軍は、国内の秩序維持・国防の強化・社会主義理念の推進において、不可欠な役割を担っていました。その強さと誇りを国民に広く伝える手段として、切手が活用されたのです。
中国人民解放軍切手セットは、全8枚それぞれが人民解放軍の異なる側面を表現しています。
これらの切手は、単なる収集アイテムとしてだけではなく、政治的なメッセージを伝えるプロパガンダツールとしても機能していました。中国人民解放軍とその功績を広く国民に紹介し、愛国心を高める役割を果たしていたのです。
中国切手の中でも、毛沢東や人民解放軍に関連した切手は、高い人気と価値を持っています。
もし、毛沢東や人民解放軍に関する切手をお持ちで、切手買取による現金化を検討されているなら、福ちゃんの無料査定をぜひご利用ください。豊富な経験を持つ査定士が、お客様の切手の価値を正確に評価し、ご満足いただける取引を実現いたします。