中国のエネルギー革命を象徴する1964年「石油産業」中国切手！切手の価値と買取で高値を狙うコツ
1964年に発行された中国切手「石油産業」は、毛沢東による文化大革命が始まる直前の時期に発行された、中国の経済産業史を刻む貴重な切手です。
当時の中国における石油産業の発展を力強く表現したデザインは、歴史的価値だけでなく、コレクターズアイテムとしても高い評価を受けています。
また、切手買取をお考えの方に向けて、市場価値や高値を狙うコツも解説します。
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「石油産業」切手とは
1964年発行の中国切手「石油産業」は、単なる切手以上の価値を持つ、中国の石油産業発展史を象徴する貴重な1枚です。この切手は、中国が石油資源の探査・開発に国家を挙げて取り組んだ結果、石油の自給自足を実現したという歴史的瞬間を達成した記念に発行されました。
1949年以前、中国国内では石油生産が行われていたものの、石油自給率はわずか3％程度にとどまり、大規模な開発は行われていませんでした。しかし、中華人民共和国の成立後である1950年代から、国家主導による石油資源の探査・開発が本格化していきます。
1959年に原油が確認され、1963年から生産が開始された「大慶油田」の発見は、中国石油産業の転換点となりました。大慶油田は、現在の中国最大の油田である「渤海油田」に次ぐ規模を誇り、中国の石油自給率向上に大きく貢献しました。
1963年12月、中国は「石油を自給自足している」と発表。そして翌年1964年、石油産業の発展と功績を記念して、「石油産業」切手が発行されたのです。
「石油産業」切手の特徴やデザイン
1964年発行の中国切手「石油産業」は、中国石油産業の発展史を5つのストーリーで辿る、貴重な歴史資料ともいえるでしょう。
地質調査から石油輸送まで、石油産業のプロセスを時系列で表現したデザインは、当時の中国の技術力や人々の努力を鮮やかに描き出しています。
5つのストーリー内容と発行枚数は、以下のとおりです。
✔ 地質調査（額面4分、発行枚数400万枚）
✔ 発掘（額面8分、発行枚数500万枚）
✔ 採油塔（額面8分、発行枚数500万枚）
✔ 精油工場（額面10分、発行枚数200万枚）
✔ 石油輸送（額面20分、発行枚数100万枚）
【地質調査】地質調査隊員の2人が、石油資源を探査する様子を描いています。この調査によって、何もない土地が、石油生産拠点へ変わるのです。
【発掘】では、高くそびえ立つ石油掘削塔が描かれています。中国の経済発展を支える石油資源の力強さを感じられる1枚です。
【採油塔】は、設置されたパイプと油井に接続された採油塔が描かれています。バルブのついたパイプは、すでに石油を採取している様子を示しています。
【精油工場】原油を精製して石油製品を作る、精油工場の外見が描かれた1枚です。いくつも建てられた精製塔が、順調に進んでいるプロジェクトを表現しています。
【石油輸送】では、石油を輸送する丸いタンクが複数並んだ様子が描かれています。中国の経済発展を支える物流網の重要性を感じられる1枚です。
▼中国切手「石油産業」の詳細
・発行日：1964年10月1日
・額面：4分、8分、10分、20分（※100分＝1元）
・切手デザイン：全5種類
・発行枚数：100万枚～500万枚
「石油産業」切手の市場価値や買取で高値を狙うコツ
1964年発行の中国切手「石油産業」は、中国石油産業の発展を象徴する貴重な切手です。高価買取が期待できる希少価値の高い切手ですが、どこに売却すればよいか、わからない方も多いのではないでしょうか。
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1964年発行の中国切手「石油産業」は、中国石油産業発展の歴史を刻む貴重な1枚です。近年、コレクター市場における中国切手人気上昇の影響を受け、石油産業切手の買取価格も高騰傾向にあります。
過去の買取事例を分析したところ、石油産業切手は額面以上のプレミア価格で取引されるケースが多数見受けられます。
現在、5種デザインのすべて価値は高めです。その中でもとくに人気を集めているのは、「発掘（8分）」と「石油輸送（20分）」ですね。
ただし、中国切手の買取は「切手の状態」と「買取時期」によって査定額に変動が起こりやすいため、注意が必要です。正確な買取額は、お手元の切手を査定に出してからの判断になることを念頭に置いておきましょう。
切手に汚れやシミなどが目立っていたり、損傷や色あせがひどかったりする場合、価格がつかないこともあります。高価買取を目指すためには、良い状態で保存しておき、劣化が進む前に買取査定に出すのがオススメです。
また、買取時期によっても、中国切手の価値は変動します。
中国切手の人気が高まっている時期には価値も上がり買取価格も高くなりますが、コレクターからの人気が落ち、需要が少なくなれば、価値も下がってしまう可能性があります。
過熱している時期が終わると暴落する可能性もゼロではありませんので、コレクター熱の高まっている時期を逃さずに現金化するのも賢い選択でしょう。
上述したように、切手の価値は状態や時期によって大きく変動するため、正確な査定額をお知りたい場合は、専門家による査定が必須です。
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まとめ
1964年発行の中国切手「石油産業」は、単なる切手以上の価値を持つ、中国石油産業発展の歴史を刻む貴重な1枚です。発行当時の中国情勢、石油産業の発展、切手の発行背景とその価値を理解することで、高価買取の可能性を探ります。
外務省が公開している2022年のデータによると、石油生産量の順で中国は世界で第6位です（日本は圏外）。
「石油生産量の多い国」
・1位：アメリカ合衆国（米国）
・2位：サウジアラビア
・3位：ロシア
・4位：カナダ
・5位：イラク
・6位：中華人民共和国（中国）
石油消費量としては、中国はアメリカに次ぐ世界第2位（日本は第6位）となっています。
石油産業切手が発行された1964年は、中国が文化大革命に突入する約2年前であり、国内は政治的にも経済的にも大きな転換期にありました。この時期、中国は自国の産業基盤を強化し、とくに重工業と基幹産業の発展に注力していました。
その中でも石油産業は、国家の自立と経済成長に欠かせないセクターとして、重視されていたのです。石油産業の発展は、国内でのエネルギー自給自足を目指し、外国からの依存を減らすことを意味していました。
これらの背景のもとに発行された「石油産業」切手は、中国の石油産業の成果と将来への期待を国民に示すとともに、国際社会に対しても中国の産業発展の姿勢をアピールする役割を持ち合わせています。
また、発売から時間が経過するとともに、毛沢東時代の中国切手であることから、コレクターの中でも人気が高まっているのです。
つまり、石油産業切手は、歴史的価値と希少価値を兼ね備えた、高価買取の可能性を秘めた中国切手といえるでしょう。
具体的な買取価格をお知りたい場合は、専門業者に査定してもらうことをオススメします。
