【中国切手】「林彪の題字」切手の特徴と詳細、買取市場について解説
今回は1967年に中国で発売された、「林彪の題字」切手の特徴や詳細について紹介します。「文化大革命」時の「毛沢東思想」にまつわる記念切手で、赤色のキャンパスに金色の文字で描かれたデザインが特徴的な中国切手です。
目次
「林彪の題字」切手とは
「林彪の題字」切手とは、1967年12月に中国で発売された記念切手の一種です。発売された12月26日は毛沢東の誕生日と同じであることから、同切手の発行には毛主席を祝う目的も込められています。
林彪の題字切手は、同年11月に北京で開催された会議「中国人民解放軍海軍第一回毛主席作品研究活動家代表会議」(通称、海軍大会)にて、「林彪(りんぴょう、リンビャオ)」が記した言葉がそのまま切手デザインとなっています。
林彪は中華人民共和国の政治家・軍人で、中国共産党の重要な指導者の一人でした。彼は中国共産党の初期のメンバーで、長期にわたる中国の革命と建国のプロセスに貢献しています。
彼は中国共産党に入党した後、中国共産党の武装勢力である「中国人民解放軍の軍事指導者」として急速に台頭。持ち前の才能とリーダーシップにより、日中戦争や中国共産党と国民党との間の内戦においても、重要な戦役で成功を収めました。
そして、これらの戦争の後、中国共産党は1949年に中華人民共和国を建国。林彪はその功績を認められ国防部長に任命されるなど、主に軍事力を用いて毛沢東の意志を強力に支持して推進する役割を果たしました。彼はこの時期に「毛沢東思想」の権威を確立することにも努めています。
「林彪の題字」切手の特徴やデザイン
林彪の題字切手は赤色を背景として金色の縁と金色の文字で描かれており、目を引く装飾が非常に特徴的です。
切手デザインには、切手の名称にあるように「林彪の題字」として「大海航行靠舵手干革命靠毛泽东思想」と記述されています。これは「海を航行するには舵取りが重要であり、革命を遂行するにあたっては毛沢東思想が基盤となる」を意味しています。
▼「林彪の題字」切手の詳細
・発行日:1967年12月26日
・額面:8分
・発行枚数:1,000万枚
「林彪の題字」切手の市場価値や高く売るコツ
きれいな状態で現存している枚数はそこまで多くない切手ですが、売る時期や切手の状態によっては高値がつくこともあります。
ここからは、林彪の題字切手を少しでも高く売るためのコツやポイントを紹介します。
切手の状態を良好に保っておく
記念切手として発売された林彪の題字切手のような中国切手は、切手の状態が査定額にも影響を及ぼします。
切手にキズや汚れ、色あせなどが無いきれいな状態の切手が好まれます。また、切手の裏面の糊(切手の粘着部分)も査定に影響を与える要素の一つです。理想的には糊が完全に無事で、未使用の状態であることが望ましいです。
しかし、希少価値の高い中国切手の種類によっては消印がついているものや、多少の汚れがあっても査定可能な場合もあります。プレミア切手をお持ちの場合には、専門家に相談してみましょう。
偽物には注意する(切手買取に強い業者を選ぶ)
価値のある中国切手には偽物も多く出回っているため、買取業者の選定には注意が必要です。当然ながら、偽物の切手だった場合には査定に出しても買い取ってもらうことはできません。
「林彪」に関する記念切手の価値を正確に理解するためには、種類・発行年・発行数・市場における需要など、正確に見定められる買取業者に依頼するのがオススメです。
福ちゃんでは切手買取に強い専門査定士が在籍しているため、価値のある中国切手を高く売りたい場合には福ちゃんを利用しましょう。
まとめ
林彪は「毛沢東の軍師」や「毛沢東の後継者」とも呼ばれるほどの人物でしたが、1971年に失脚し、同年にモンゴルで起きた飛行機事故により亡くなりました。
彼の死後、中国共産党は彼を反革命分子であると非難。クーデターを計画していたと主張しました。しかし、この事件の詳細はいまだに不明で、彼の失脚と死の真相については多くの論争があります。
それでも、林彪の業績は中国の現代史における重要な要素であり、彼の行動と残した結果は、中国共産党と中華人民共和国の歴史と政策に深い影響を与えました。
近年においては林彪の功績を再評価する動きもあり、それに伴って「林彪の題字」切手にも再び注目が集まり、価値が高まることにも期待されています。
同切手が発売された「文化大革命」の時期は中国にとって特別な時期でもあり、この時期に発行された記念切手は価値も高い傾向にあります。このように、人気のあるデザインと枚数限定の希少性の側面からみても、状態が良ければ高価買取の可能性が高い中国切手の一つだといえるでしょう。