切手の「ウェルセンター」と「オフセンター」とは?価値があるのはどっち?
今回は、切手の価値を語るうえで欠かせない用語「ウェルセンター」と「オフセンター」について取り上げます。
「何それ?」という方も多いと思いますが、特に切手の印刷技術が現在ほど発達していなかった時代の切手を査定する際には、「ウェルセンターかオフセンターか」という点がとても重要になります。
・そもそもウェルセンターとオフセンターとは何を表す言葉なのか?
・ウェルセンターとオフセンターが切手の査定で重要なのはなぜ?
といった点について、まとめていきたいと思います。
特に古い切手を収集するのがお好きな方、ご自分のコレクションを売却しようとお考えの方は、ぜひチェックしていただければと思います!
目次
ウェルセンターとは?
ウェルセンターは、簡単にいえば「印刷が綺麗な切手」のことを指します。
英語では「Well Centered」と表現しますが、これは直訳すると「センター(中央)が良い感じになっている」ということになります。
具体的にいうと、切手の印刷がきちんと中央に寄り、余白のバランスが良い状態になっていることをウェルセンターと表現することになっています。
また、切手を査定する際には単に「ウェルセンターだ」というだけでなく、以下のように細かく分けて考える場合もあります。
・完全美品(Superb)
・極美品(Extremely Fine)
・美品(Very Fine)
「完全美品」は、余白のバランスがほとんど完璧でその他の状態も良好であること(汚れや破れがない未使用切手)を意味します。
「極美品」は「完全美品」には劣るものの、おおむね状態が良好な切手のこと。「美品」は最低限の条件は備えている綺麗な切手のことを指します。
そして、完全美品に近ければ近いほど、買取額が高くなる傾向にあります。
オフセンターとは?
オフセンター(Off Centered)は、簡単にいえばウェルセンターとは真逆の状態を意味します。
すなわち、印刷が中央からズレていて余白のバランスが悪く、全体的に美しくない感じのことを指します。
切手買取の業界では、古い切手がオフセンターだった場合にはあまり高い値段はつかない傾向にあります。
「でも、印刷がズレてる切手なんて逆に珍しいんじゃない?」
と思う方もいらっしゃるでしょう。
確かに、印刷にミスがあるいわゆる“エラー切手”が高額な価値を持つという話は、たびたび目や耳にします。
しかし現代日本で普通に流通している切手の印刷がズレていたら、それはそれで「珍しい切手」ということになるでしょうが、たとえば明治・大正・昭和初期の印刷技術が現在ほど発達していなかった時代には、むしろウェルセンターの切手こそが珍しかったのです。
そして、多くの切手は大なり小なりオフセンターだったのです。
価値があるのはウェルセンター?オフセンター?
さて、すでにちょっと答えを書いちゃった気もしますが、ウェルセンターとオフセンターのうち、切手買取の分野において特に高い価値を持つのはどちらなのでしょうか?
古い切手はウェルセンターが高い!
一般的な傾向をいえば、より高い価値を持つのはオフセンターよりもウェルセンターであるといえます。
すでに紹介したように、ひと昔前はウェルセンターの切手という存在自体が珍しいものであったため、希少価値があります。
たとえば、もともと発行部数が少ないレアものの記事で、しかも「完全美品」というべきキレイなウェルセンターだったりすると、その価値は飛躍的に高くなる可能性があります。
特に、戦前や戦後すぐの切手でキレイなウェルセンターになっているというものは、希少価値が高いといえるでしょう。
ご自宅に古い切手があるという方は、ぜひ印刷の具合をチェックしてみていただきたいと思います。
思わぬ宝物を発掘することができるかもしれません!
最近はオフセンターもチャンスあり!?
さて、ウェルセンターとオフセンターを比べた場合、どちらかといえばウェルセンターのほうが高い価値を持つ傾向にあるということについて紹介しました。
「じゃあ、うちにある古い切手は全部印刷がズレてるからダメか……」
と肩を落としてしまった方もいるかもしれませんが、まだチャンスはあります!
というのも、時代がどんどん進むにつれて古いものは徐々にその姿を消し、存在そのものが珍しいものになっていくからです。
つまり、「オフセンターの切手でも希少価値がある」という時代が、将来的にはやってくる可能性があります。
現在、古い切手をお持ちで、それらがオフセンターであるという場合は、「あえて今は寝かせておく」というのも良いかもしれません……。
極端なオフセンターは高価買取のチャンスあり!
ただし、例外として、今の時代でもウェルセンターに匹敵する高価買取が期待できるオフセンターの切手もあります。
それは、「極端に印刷がズレているオフセンター切手」です。
・印刷がズレすぎてほとんど半分が余白になっている
・印刷がズレすぎてデザインが斜めになっている
このような、極端に常軌を逸しているタイプのオフセンター切手は、「逆に珍しい」ということで高く評価される可能性があります。
ちなみにこんなエラー切手も価値があるかも……
これは完全に余談ですが、極端なオフセンター以外にも、
・印刷漏れ
・逆刷り
・彩色エラー
といった切手は同様に「逆に珍しい」ということで、高価買取のチャンスが期待できるかもしれません。
「印刷漏れ」というのは、何らかのエラーで色が漏れてしまっていることです。
他の色は塗られているのに赤色だけ抜けているとか……。
また「逆刷り」とは、主に切手に書かれているはずの文字や数字が上下さかさまになっていることを指します。
そして「彩色エラー」は、文字通りもともと予定していた色とは別の色になってしまったというエラー切手を指します。
価値がある切手の買取は福ちゃんにお任せ!
さて、今回は切手の「ウェルセンター」「オフセンター」についてまとめてみましたが、いかがでしょうか。
簡単にまとめると、
・ウェルセンターは切手の印刷がきちんとしていること
・オフセンターは切手の印刷がずれていること
を意味するわけです。
そして、特に古い切手については、印刷をきちんと行う技術が現在ほど発達していなかったため、綺麗なウェルセンターの切手は珍しく、希少性が高いというのもポイントです。
しかし、これもまた本文で取り上げたように、古い切手の場合はそもそもウェルセンターのものもオフセンターのものも全体的な数自体が減少の一途をたどっているので、オフセンターの切手だからといって悲観する必要はありません。
つまり、印刷が上手くいっていようといまいと、その切手であるだけで高い価値を持つ場合があるわけです。
もちろん物によりますが、状態が綺麗であれば、十分に高価買取の対象になることもあり得ます。
さて、そのような高い価値を持つ(かもしれない)切手を手放そうか、業者に売却しようかとお考えの方がいらっしゃったら、ぜひ福ちゃんにお任せください!
福ちゃんは切手買取に力を入れており、これまでにも多種多様な切手の査定を行い、高価買取を実現してきた実績があります。
切手買取の豊富な経験を積み、さまざまな知識を身につけている優秀な査定士も在籍しています。
査定は無料で承っていますので、ぜひ気軽にお問い合わせください!