たった1枚で数億円の価値あり!?「エラー切手」について
という方もいらっしゃるほど、人気が高いといわれているエラー切手。
今回はそんな「エラー切手」をテーマとし、種類や価値について解説します。
今回の記事は切手コレクターではない方にも楽しく読んでいただける内容となっています。
目次
エラー切手ってどんなもの?
端的に言えば「印刷ミスのある切手」です。
現在はコンピューター技術が進歩しているため、印刷ミスした切手が流通することはほぼありません。
しかし、日本ではじめて切手が発行されたのは明治時代です。現在よりも「人の手」が必要だったことから、稀に印刷ミスが起こることもあったといいます。
当然、こうしたエラー切手は「不良品」として取り除かれるはずなのですが、中には市場に流出してしまったものも……。
つまり、エラー切手は印刷によるミスと、見逃しや不注意による人為的ミスが重なったもの。限りなぃ低い確率で流通した切手ということがおわかりいただけると思います。
エラー切手の種類
ではここで、エラー切手の種類についてご紹介していきましょう。
図案ミス
デザインの段階で本来描くべき内容と異なる内容であったり、「不適切」とされる内容が描かれたりしているものをさします。
たとえば、「超プレミアエラー切手」とされるものの中には、中国で発行された『全国の山河は赤一色』というものがあります。
この切手には中国の地図が描かれ、全体が赤一色に塗られているのですが、よく見てみると……台湾が白いまま。そう、デザインミスです。
赤色は共産党のシンボルカラーで、中国の地図を赤く塗ることは「共産主義の国である」ということの現れでした。しかし、台湾が白のままでは、「台湾は共産主義国ではない」という意味にも捉えられてしまいます。「台湾は中国の一部」と考える中国にとっては、致命的なミスです。
中国当局は半日ほどで回収、処分を命じましたが、数枚が手遅れになってしまいました。
こうして奇跡的に人の手に渡った『全国の山河は赤一色』は、世界トップクラスのエラー切手として有名になっています。
彩色エラー
名前の通り、図案とは違う色で印刷されてしまった切手をさします。
有名なものに、スウェーデンで発行された『3シリング・バンコの黄色』という切手があります。この切手の図案の指示は緑色でした。
ちなみにこの切手、残存するのはたったの一枚とのこと。世界最高金額で取引されたエラー切手として大変有名です。
逆刷エラー
こちらは、印刷の段階で用紙を逆向きにセットしてしまったことが原因で出来上がったエラー切手です。
有名なものはアメリカで発行された『カーティス・ジェニー』があります。こちらはアメリカではじめて発行された航空切手なのですが、肝心の飛行機の絵柄が逆さになっています。
「逆さまジェニー」という通称で呼ばれるほど有名なエラー切手で、現存数は約100枚。過去には4枚つづりのジェニー切手に3億円以上の値段が付けられたといいます。
日本では『竜文切手』が有名です。
この切手は日本初の切手としても有名なのですが、現時点でたった一枚のみ、「五百文」の文字が逆さになっているものが見つかっています。
切手はシートごとに印刷を行うため、あと39枚「逆さ竜文切手」があると考えられていますが、残りの39枚はいまだに見つかっていません。
もし見つかった場合、バラ切手でも1億円以上の価値が付く可能性があります。
印刷漏れエラー
「印刷漏れ」もしくは「プリント漏れ」と呼ばれるこのエラー切手は、ある一部分だけ印刷が抜けている、彩色がされていない状態のものをさします。
この印刷漏れ切手は日本でも数種類確認されており、有名なものに『中尊寺金色堂切手』、『鹿の10円切手』、『ソメイヨシノ10円切手』などがあります。
前述した「図案ミス」、「彩色エラー」、「逆刷エラー」に比べると比較的多く見つかっていますが、滅多に発生するものではありません。
用紙エラー
こちらも「逆刷エラー」と一緒で、人為的ミスによって出来上がったもの。
・用紙が表裏逆に差し込まれた
・用紙がずれてしまった
・「すかし」と呼ばれる技法を図案と異なる方向で入れてしまった
などが確認されています。
目打ちエラー
「目打ち」とは、切手の周りの小さな穴をさします。
これを切り離すことによって、バラ切手の周りはギザギザになるのですが、目打ちがないもの(無目打ちエラー)、目打ちがずれているものなどを「目打ちエラー」と呼びます。
有名なものに、国内で発行された『第一次昭和30銭 厳島神社切手』があります。こちらは「無目打ちエラー」で、北海道の郵便局で1シートだけ流通してしまったものだといわれています。
目打ちエラーに関しては、切手専門店などで入手が可能です。とはいえ、非常に高価な取引になるため、「それでも欲しい」という方、「見てみたい」という方は探してみてください。
エラー切手は高値で取引される?
今回ご紹介した切手は、すべて「不良品」ですが、非常に希少であるがゆえ高価買取の対象になります。
とくに、以下の条件を満たしているものにはプレミア価格がつくでしょう。
・保存状態がいい
色あせ、シミ、虫食いなどがない美品であれば、査定価格はアップします。
・切り離しがない、または少ない
エラー切手の場合、シート状で残っていることが少ないといわれています。特に、古い切手になればなるほどシートで残存していることが少ないため、「田型切手(4枚つづりで、漢字の“田”状に切り離されているもの)」でも高い評価額がつく場合があります。
・発行数が少ない
切手の価値は「希少性」が多くを占めます。エラー切手も同様で、多く見つかっているものはあまり高く評価されません。
・エラーの箇所がわかりやすい
一般の方でも見てわかるようなエラー切手が高価買取の対象になります。しかし、中には「これがエラー?」と思うようなわかりにくいものもあります。
こういったものは下記の方法で確認してみることをおすすめします。
買取業者に査定してもらおう
「エラー切手を見つけたかもしれない」
そういう場合は、必ず査定士が在籍する買取業者に査定してもらうようにしましょう。
実は、誰が見てもわかるエラー切手だとしても、「偽物だった……」という場合があります。反対に、わかりにくいエラー切手でも高価買取の対象になる場合もあります。
しかし、一般の方はこの見極めをすることが極めて困難です。
「適当に値段をつけて売ったエラー切手が、実はお宝級の切手だった」
「エラー切手の価値がわからず、人にあげてしまった」
こういったことがあってからでは、取り返しがつきません。
高く売りたい!という方は複数の買取業者に査定を申し込み、「相見積もり」をされるとよいでしょう。
まとめ
いかがでしょうか。
今回はさまざまなエラー切手のご紹介をさせていただきました。
エラー切手は普通切手として発売されたにもかかわらず、記念切手の数倍、数十倍の価格がつくことがあります。
中には消印がついたものでも買取の対象になる場合がありますので、今後手紙や文書の整理をされることがあれば、今一度このブログを思いだしてみてください。
また、「エラー切手を売りたい」とお考えの場合は福ちゃんにお任せください。
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