小紋の着物で結婚式に参加してもいいの？着るときのマナーや注意点
小紋の着物は、おしゃれ着や外出着として位置付けられています。
礼装ではないため、一般的に結婚式には不向きといえるでしょう。
しかし、小紋の着物で参加が許される場合があるのも、最近の傾向です。
一体どのような小紋だと、結婚式に参加できるのでしょうか？
この記事では、小紋の着物と結婚式をテーマに、マナーと注意点などもお話ししていきます。
小紋の着物で結婚式に参加したいと思っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
小紋の着物とは
小紋は、着物全体に、柄がちりばめられている染めの着物です。
一般的に型染めの技法を用い、上下のない柄が繰り返し染められているのが特徴で、絵羽模様はありません。
柄の種類や大きさに決まりはなく、さまざまなテイストの絵柄が楽しめるのは、小紋の人気ポイントです。
小紋の格
小紋は、普段着や外出着として着用される着物で、厳密には礼装には含まれません。
しかし、模様や着こなし方によって、セミフォーマルな場にも対応できる（格を上げられる）柔軟さが魅力です。小紋を含むおしゃれ着には、実は格の高低が存在します。
おしゃれ着の格付けは、以下のとおりです。
● 付け下げ
● 付け下げ小紋
● 小紋
小紋は、趣味の集まりやカジュアルな食事会、観劇など、気軽に和装を楽しみたいシーンに最適です。
小紋の種類
小紋には、いくつかの種類があり、中でも以下に挙げた3つが広く知られています。
● 江戸小紋
● 京小紋
● 加賀小紋
どのような小紋なのか、一つひとつ見ていきましょう。
江戸小紋
江戸小紋は、遠目で見ると無地の着物に見えるほど、細かく緻密な模様で染められているのが特徴です。
江戸時代、大名が身に付ける裃（かみしも）に染められたのが始まりといわれています。大名家によって独自の「定め小紋」を定め、庶民の使用は固く禁じられていました。
細かい柄ほど格が高くなり、さらに紋を付ければ略礼装として、フォーマルなシーンでも着用できます。
京小紋
京友禅の影響を受け、京都で独自の進化を遂げた小紋が、京小紋です。
単純な柄が連続する江戸小紋と異なり、京友禅は草花や鳥などの具象柄をモチーフにしています。
色彩もさまざまで、はんなりと優美な雰囲気が支持されており、京小紋でデザインされたバッグや風呂敷などの小物類も豊富です。
加賀小紋
加賀小紋とは、石川県の金沢を中心に作られている小紋のことです。
京小紋の影響を受けて誕生し、やさしい雰囲気に仕上げられています。加賀友禅の色彩をベースにした草花や、江戸小紋のような細かい柄など、さまざまなタイプがあるのが特徴です。
結婚式に小紋の着物はOKなのか
小紋は礼装ではないため、結婚式には不向きな着物です。
ただし、紋付の江戸小紋であれば略礼装とみなされ、格の面で見ると結婚式に参加できるといえます。とはいえ、小紋の着物で結婚式に参加することに対しては、ネガティブな意見が少なくありません。
小紋の着物で結婚式に参加するのであれば、それなりの準備が必要です。
小紋の着物で結婚式に参加できる場合とは
どのような小紋の着物だと、結婚式への参加が許されるのでしょうか。
結婚式に参加できる小紋を、以下に挙げてみました。
● 紋付の江戸小紋
● おめでたい柄の小紋
前述したように、紋付の江戸小紋ですと略礼装ですので、結婚式に参加するのも可能です。また、おめでたい柄や華やかな柄に、格の高い袋帯を合わせるのも良いでしょう。
そのほかにも、次にお話しするマナーと注意点をしっかりと理解してから、小紋の着物で結婚式に参加してください。
小紋の着物で結婚式｜マナーと注意点
小紋の着物で結婚式に参加する際は、以下の点に注意しましょう。
● カジュアルな結婚式であること
● 親族の結婚式ではないこと
小紋の着物で参加できるのは、レストランウエディングやガーデンウエディングなど、カジュアルなスタイルで行われる結婚式に限ります。
上記のような結婚式に小紋を着ていくことはできるものの、ホテルや結婚式場など、格式の高い会場の場合は、場にふさわしい華やかな装いを心がけると良いでしょう。
一般的に、親族の結婚式には、留袖や訪問着・振袖など、より格式の高い礼装で参加するのがマナーとされています。
小紋の着物で参加する場合は、事前に両家の慣習を確認しておくと安心です。お互いに気持ちよく祝福できる結婚式にするために、服装のマナーに気を配りましょう。
まとめ
小紋の着物は、種類や柄・合わせる帯によって、結婚式にも参加が可能です。
しかし、小紋の着物を避けた方が良い場合も多くあります。マナー違反にならないよう、この記事を参考にして、結婚式にふさわしい装いを考えてみましょう。
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