沖縄の芭蕉布とはどのような着物?買取相場はどれくらい?
芭蕉布は、「幻の布」とも呼ばれる沖縄の織物です。
歌にもなり、多くの歌手が歌っている芭蕉布とは、どのような着物なのでしょうか?
● 芭蕉布の特徴や歴史
● 着る季節
● 芭蕉布の有名作家
などについて、この記事の中で詳しくお話しをしていきます。
福ちゃんにおける、芭蕉布の買取相場もご紹介しますので、買取をご検討中の方も、ぜひ参考にしてください。
芭蕉布とは
芭蕉布とは、糸芭蕉(いとばしょう)というバナナに似た植物の繊維で作られる織物のことです。
沖縄県大宜味 (おおぎみ) 村の喜如嘉 (きじょか)を中心に、生産されています。
ここからは、芭蕉布の特徴と歴史についてわかりやすく解説していきます。
特徴
芭蕉布の着物は、薄くて軽いだけでなく、張りあるのが特徴です。糸芭蕉を原料とし、栽培から糸の取り出し・染色・機織り・仕上げまで、すべて手作業で行われています。
製作工程の中でも、糸芭蕉の繊維を糸にするまでの工程は、気が遠くなるほど手間がかかります。そのため、昔から数人の女性たちが集まって共同作業をしており、できた糸は皆で分け合っていたそうです。
今も、「ゆいまーる(助け合う)」の精神とともに、芭蕉布は受け継がれています。
染料
芭蕉布の染料には、主に以下のような沖縄に自生する天然の植物を使用しています。
● 琉球藍
● 車輪梅(シャリンバイ)
● 相思樹(ソウシジュ)
● 福木
これら沖縄の植物が生み出す色は、素朴でありながら深みがあり、大地の力強さを感じられるのが特徴です。
芭蕉布の歴史
芭蕉布の起源については、はっきりしていないのが現状です。
なお、1610年の沖縄誌に、琉球王国が100巻の芭蕉布を徳川家康に献上したと記録されています。1646年には芭蕉当職を設置し、芭蕉布の管理を強化。清王朝にも献上するなど、国内外に向けて盛んに生産されていました。
また、芭蕉布は、琉球王国の王族・士族の衣装から庶民の普段着まで、幅広く着用されていたそうです。
黒朝・白朝と呼ばれる極上の芭蕉布もあり、官服として使われていました。
芭蕉布の衰退から復興
大宜味村の産業として発展を遂げた芭蕉布は、第2次世界大戦の影響で、一時衰退してしまいます。その芭蕉布をよみがえらせるために尽力したのが、人間国宝の平良敏子さんです。
大宜味村喜如嘉で生まれ育った平良敏子さんは、戦時中に女子挺身隊として岡山県で働き、その後、倉敷紡績北方工場に就職。倉敷民芸館初代館長の外村吉之介氏に織りや染めを学んだ後、1946年に沖縄へ戻ります。
平良敏子さんは「喜如嘉の芭蕉布保存会」を設立し、芭蕉布復興に努めました。
復興までの道のりは厳しく、さまざまな逆境を乗り越え、芭蕉布は優れた工芸品として認められるようになったのです。
1974年には、喜如嘉の芭蕉布が国の重要無形文化財に指定されました。
芭蕉布を着る季節は?
芭蕉布は、7月や8月の真夏に着用できる着物として知られています。
空気の通りも良くさらりとしており、肌にまとわりつかないため着ていて涼しいのも芭蕉布ならではです。また、6月や9月に活躍する単衣の着物として、藍染や絣の芭蕉布もオススメします。
芭蕉布の有名作家は誰?
芭蕉布で有名な作家といえば、復興に尽力された平良敏子さんです。
平良敏子さんの作品には、伝統にとらわれない現代的なデザインも数多くあります。
戦後の沖縄において、アメリカ人向けのクッションカバーやテーブルクロスを手がけた経験が、その自由な発想の源泉となったのかもしれません。
さまざまな絣柄を考案し、ツバメをモチーフにした「小鳥(トゥイグヮー)」は平良敏子さんの代表作です。2000年には重要無形文化財保持者(人間国宝)として認定されました。
芭蕉布の買取相場と高価買取のコツ
◯ 希少な芭蕉布、眠らせていませんか?
芭蕉布は、限られた地域でのみ生産されるため、その希少性から高値で取引されています。とくに、人間国宝である平良敏子さんの作品は、状態によっては予想以上の高額査定も期待できます。
もし、ご自宅に着用していない芭蕉布が眠っているのであれば、経年劣化が進んでしまう前の査定がオススメです。
◯ 芭蕉布の買取なら福ちゃんへ
希少な芭蕉布は、その価値を正しく評価してくれる業者に査定してもらうことが重要です。福ちゃんでは、豊富な買取実績と専門知識をもつ査定士が、お客様の大切な芭蕉布を確かな査定力で買取いたします。
以下は、福ちゃんが選ばれる理由の一部です。
● 着物の買取実績が豊富
● 価値をしっかり判断し査定に反映
● 安心の無料査定
● 査定後のキャンセル料もなし
● 無料の出張買取あり
ご参考までに、福ちゃんにおける芭蕉布の最高買取価格は「20万円」です(2024年7月時点)。
希少な芭蕉布はこのように、高額査定も期待できるのです。しかしながら、買取相場は日々変化しており、着物の状態や作家によっても買取価格は変動します。
「いつか着るかも」と保管している間に、虫食い・日焼けなどで価値が下がってしまっては、実にもったいないことです。
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