京友禅の着物とは?歴史・特徴・西陣織との違いをわかりやすく解説
京友禅は、日本を代表する染めの技法です。
故・ダイアナ妃が来日した際に、京友禅の振袖が贈られた歴史があります。
その一方、京友禅を詳しく語れる方は意外と少ないかもしれません。
そこで今回は、京友禅の歴史や特徴などに焦点を当て、深掘りをしていきます。
西陣織との違いや買取相場についてもお話ししていきますので、ぜひ最後までお楽しみください。
目次
京友禅とは
京友禅とは、京都の伝統工芸品として古くから受け継がれている友禅染めのことです。
日本三大友禅の1つでもあり、加賀友禅・東京(江戸)友禅とともに多くの人々から支持されています。
ここでは、京友禅の特徴と種類についてわかりやすく解説していきますので、一緒に見ていきましょう。
京友禅の特徴
京友禅には、主に以下のような特徴が見られます。
● 金糸や銀糸を使用
● 多色で華やか
● 有職文様や花鳥風月
● 分業制
順に見ていきながら、京友禅の魅力的な特徴に触れてみましょう。
◯ 金糸や銀糸を使用
京友禅の特徴は、金糸や銀糸を使った刺しゅうや金銀箔などを施したきらびやかな模様です。
豪華で華やかな装飾が可能なため、婚礼衣装や舞妓・芸妓の衣装にも使われています。また、色彩が鮮やかで、内側から外側に向かってぼかしを入れる技法も、京友禅の特徴です。
◯ 多色で華やか
京友禅は、多くの色を使った華やかな絵柄が特徴です。
糊置きをする防染技法を用いるため、隣り合う色同士が混じらず、めりはりのある鮮やかな絵柄が楽しめます。
◯ 有職文様 や花鳥風月
有職文様や花鳥風月を描くのも、京友禅の特徴といえます。
有職文様(ゆうそくもんよう)とは、平安時代の貴族文化から生まれた、由緒ある文様の総称のことです。
衣装・調度品・建築物など、さまざまな場面で用いられ、その格調高い美しさは、現代でも結婚式やフォーマルな場を彩ります。
◯ 分業制
京友禅は、分業制で製作されるのが特徴です。
なお、伝統的な京友禅は、大まかに以下のような工程で製作されています。
● 下絵
● 糊置き
● 色挿し
● 糊伏せ
● 地染め
● 金箔
● 金駒刺しゅう
それぞれの工程ごとに専門の職人が作業を行い、美しい京友禅が仕上げられていきます。
京友禅の種類
京友禅には、すべて手描きによる技法と、型を使用して染める技法の2種類があります。
以下が、京友禅に見られる2つの技法です。
● 手描き友禅
● 型友禅
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
手描き友禅
手描き友禅は、すべての絵柄が職人の手描きによって描かれる技法です。
そのため、手間と時間がかかる上、1つとして同じものはありません。また、価値も高くなる傾向にあります。
型友禅
型友禅は、手描きではなく型紙を置いて色を染めるため、大量生産が可能です。
ただし、色の数だけ型紙を必要とし、決して簡単な作業ではありません。色の多い絵柄ですと型置きを数百回繰り返すこともあり、仕上がるまでに数か月 かかる場合があります。
京友禅の歴史
京友禅は、京都で扇絵師として活躍していた宮崎友禅斎によって、江戸時代に確立されたといわれています。
宮崎友禅斎の描く扇絵が評判となり、着物の柄に取り入れたのが友禅染の始まりです。なお、京都で染められるものを京友禅と呼んでおり、ほかにも加賀友禅や東京(江戸)友禅などがあります。
友禅染は、幕府による「奢侈(しゃし)禁止令」が発令されたのをきっかけに広まっていきました。
「奢侈禁止令」により、絞り染め・刺しゅう・箔などを施した着物はぜいたくとみなされましたが、友禅染は華やかでありながらもぜいたくには該当しなかったからです。
明治時代には、大量生産が可能な型友禅が誕生し、より多くの人々の間に浸透していきました。現在の京友禅といえば、京都の公家文化が反映された豪華な装飾で知られています。
京友禅と西陣織の違い
京友禅と西陣織は、製作技法が大きく違います。
京友禅は、白い生地に色を染める後染めです。一方、西陣織は糸を染める先染めの技法を用い、織りで柄を作っています。
また、それぞれの製産地も違いの1つです。
京友禅は京都府一帯で製作されており、西陣織は京都市内の「西陣」と呼ばれる上京区から北区で製作されています。
京友禅の買取相場
京友禅の買取を検討されている方へ。
上述したように、京友禅には「手描き友禅」と「型友禅」という2つの技法があり、その違いが買取相場に大きく影響します。
大量生産が可能な型友禅よりも、希少価値のある手描き友禅の方が買取相場は高くなります。
ご参考までに、着物買取専門店「福ちゃん」では、京友禅の最高買取額は15万円です。(※買取金額は、市場の状況や着物の状態によって変動します。)
箪笥にしまったままの京友禅をお持ちであれば、買取をお考えになるのもよいでしょう。
思わぬ高額買取になるかもしれません。
ただし、京友禅を買取ってもらう場合は、以下の2点に注意してください。
● 早めに買取に出す
● 着物買取の実績がある業者に依頼する
ご自宅での保管は虫食いや日焼けなどのリスクがあるため、買取に出すなら一日も早い方が傷みも最小限に抑えられてオススメです。
お着物の傷みが激しい場合は、買取金額が下がるだけでなく、買い取ってもらえない可能性が高くなります。また、着物買取の実績のある業者にお願いするのもポイントです。
着物の査定は高度な知識と目利きが必要になるため、買取実績が少ない業者に依頼すると、正しい価値を理解しておらず、査定で後悔する可能性も高くなります。
大切なお着物は、しっかりと価値を見いだしてくれる業者を選びましょう。
着物の買取なら福ちゃんが安心
京友禅をはじめとする着物の買取は、買取実績の豊富な福ちゃんが安心です。
福ちゃんなら、大切なお着物の価値をしっかりと査定し、適正価格をご提示できます。
福ちゃんでは、
● 無料査定で初めての方も安心
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など、買取に関するご心配を可能な限り減らしました。
買い取ってもらえるのかご不安な方も、お気軽にご相談いただけますと幸いです。
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スタッフ一同、心よりお問い合わせをお待ちしております。
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