道中着とは何?道行や羽織との違いやマナー
道中着(どうちゅうぎ)は、着物の上に羽織るものです。
ほかにも道中着に似たものとして道行(みちゆき)や羽織があり、道中着との違いがわからないという声もよく耳にします。
そこで今回は、道中着の解説やマナーとともに、道中着・道行・羽織の違いについて検証してみました。
道中着の買取についてもお話ししていきますので、ぜひ最後までお楽しみください。
目次
道中着とは
道中着とは、着物の上から羽織る和装用コートのこと。
「道中、お気をつけて」の意味があるといわれ、旅の際に着る上着が由来です。着物のような衿と形をしており、防寒だけでなく汚れ防止にも役立ちます。
また、道中着は、フォーマルからカジュアルなシーンまで幅広く着用できるのが特徴です。
夏は、透け感のある絽や紗(しゃ)の道中着でおしゃれを楽しむ方や、冷房を除けるために着る方も多くいらっしゃいます。
道中着のマナー
道中着は、室内で着用しないのが一般的なルールです。そのため、訪問先では、玄関先で脱ぐようにしましょう。
パーティー会場では、クロークに預けるのがオススメです。
道中着の脱ぎ方
道中着の脱ぎ方を覚えておくと、所作が美しく見えます。
以下に簡単で上品な印象を与える道中着の脱ぎ方をご紹介しますので、覚えておくと役立つでしょう。
1.両脇の脇線を、左右の手でつまむ |
2.脇線をつまんだまま、両手を後ろに回し、利き手でひとまとめにする |
3.空いた手の袖口を両脇線を持つ利き手でつまみ、袖から腕を抜く (両脇線を持つ手には、両脇線と片方の袖口の3点をつかんだ状態) |
4.3点をつまんだ利き手を体の前に戻し、袖を抜いた手で道中着の脇線をそろえる |
5.そろえた脇線の端を利き手側に回し、利き手でつまんだ3点と併せながら利き手の袖をつまみ袖から腕を抜く |
6.抜いた方の手(利き手)で両袖の振りを併せ、もう片方の手にまとめる |
7.利き手で両袖付上を持ち、もう片方の手で持っている両すそを利き手側に移す |
8.脱いだ道中着を片腕にかけて終了 |
道中着は道行や羽織と何が違う?
道中着は、道行や羽織と何がどのように違うのでしょうか?
それぞれの違いとして、主に2点あります。
● 格
● デザイン
道中着・道行・羽織の中で、格が一番高いのが道行です。
次に道中着・羽織と続きます。
また、デザインも異なり、衿の形に大きな違いがあるのが特徴的です。
ここからは、道中着・道行・羽織それぞれの特徴を見て、違いを確認していきましょう。
道中着
道中着の衿は、着物と同じようなつくりをしています。
着物のように体の前で重ね、両脇をひもで結ぶのが特徴です。格は、道中着・道行・羽織の中で2番目で、無地や絵羽模様のついた道中着は格が高くなります。
小紋や紬は格が下がるため、カジュアルなシーンにぴったりです。TPOに応じて道中着を使い分け、おしゃれを楽しんでみましょう。
道行
道行の特徴は、首回りを囲む小衿部分が四角く、洋服のスクエアネックのような形状をした道行衿があることです。
体の正面にくる上前竪衿(うわまえたてえり)をボタンやホックで留めるのが一般的で、室内では着用しないのがルールです。
道行は、道中着・道行・羽織の中で格が1番高く、礼装に着用できます。なお、無地や絵羽模様の道行は格が高くなり、小紋柄の道行は格が下がるのが特徴です。
羽織
羽織の大きな特徴は、体の前で重ねずに着用することです。
衿が両肩から並行して下がり、左右を重ねずにひも同士で結ぶため、体の正面は閉じられていません。羽織を着用した姿を正面から見た際、帯や着物が見える点が道中着や道行との大きな違いです。
また、羽織は、カーディガンやジャケットのような扱いですので、室内でも脱がなくてよいとされています。
以下の表に、道中着・道行・羽織の特徴をまとめ、違いが一目でわかるようにしてみました。
道中着 | 道行 | 羽織 | |
フォーマル | 〇 | ◎ | × |
カジュアル | 〇 | 〇 | ◎ |
形状 | 着物に似ている | 衿元が四角い | 着物に似ているが、体の前で重ねない |
室内 | × | × | 〇 |
道中着は買い取ってもらえるのか?相場は?
お手持ちの道中着に飽きてしまったら、タンスにしまい込んでおくよりも買取を検討してみるのがオススメです。
状態がひどい場合を除けば、道中着は高い確率で買い取ってもらえるでしょう。
なお、シミや虫食いは、査定評価が低くなる可能性がございますので、傷みが進んでしまう前に査定に出す方がお得です。
道中着の買取は福ちゃんへ
福ちゃんでは、道中着はもちろん、着物の買取で多くのお客様にご利用いただいております。
的確な査定を行い、適正な提示額を提示できるのは、買取実績が豊富な福ちゃんならではです。
道中着の買取をお考えの際は、ぜひ福ちゃんをご利用ください。
● 複数のお着物でも査定が無料
● キャンセル料が無料
● 出張買取が無料(地域によりますので気軽にお問い合わせください)
など、安心してご利用いただけると幸いです。
お申込みは、フリーダイヤル、またはWebなどご都合に合わせてご利用ください。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。
お電話受付時間 9:00~20:00 (年中無休※年末年始は除く)