織り着物|染め着物との違いや合わせる帯について
「織りの着物とは?染めの着物と比べて何がどのように違うの?」
日本の伝統である着物について、日本人の私たちは知らないことが意外にも多い傾向です。
そこで今回は、織りの着物に焦点を当て、さまざまな角度からお話しをしていきます。
● 織りの着物と染めの着物との違い
● 織りの着物に合わせる帯
なども詳しく説明しますので、今まで以上に着物を楽しむ機会にしていただければ幸いです。
目次
織りの着物とは
織りの着物とは、染めた糸を使って織った着物のことで、先染めとも呼ばれています。
染色された糸を織ることで、柄を表現するのが特徴です。また、織りの着物はカジュアルな着物とされており、一般的にフォーマルの場では着用しません。
織りの着物には数多くの種類があり、代表的なものは以下の通りです。
● 大島紬
● 結城紬
● 黄八丈
● 牛首紬
● 久米島紬
● 塩沢紬
● 上田紬
● 郡上紬
● 芭蕉布
● 宮古上布
● 八重山上布
● 越後上布
世界三大織物
フランスのゴブラン織り、イランのペルシャじゅうたんとともに世界三大織物に挙げられているのが、日本の大島紬です。
大島紬が生み出す独特の美しさと、伝統的かつ独自の製造工程や柄などは、日本でもとくに高く評価されているといえるでしょう。
なお、日本の織り着物には、以下に挙げる日本三大紬と呼ばれるものがあります。
● 大島紬
● 結城紬
● 牛首紬
織りの着物|織り方3種類
織りの着物や帯は、主に以下の3種類の織り方が用いられています。
● 平織
● 綾織
● しゅす織り
順に見ていきましょう。
平織
伝統的な紬に見られるのが、平織です。
経糸と緯糸を交互に交差させるシンプルな織り方で、丈夫で摩擦にも強く仕上がります。また、生地自体がしっかりとしており、ハリがあるのが特徴です。
綾織
綾織は、経糸を2本以上浮かせて1本をくぐらせる織り方で、斜め方向に糸の交差が伸びているのが特徴です。平織よりも耐久性が劣る一方、伸縮性がありシワになりにくい生地に仕上がります。
しゅす織り
経糸または緯糸を長く浮かせる織り方で、経糸と緯糸の交差が少ないのが特徴です。しなやかで光沢感のある生地に仕上がり、金銀の入った袋帯によく使われています。
摩擦に弱く、引っかかりやすい点がデメリットといえるでしょう。
織りの着物と染めの着物はどこが違う?
織りの着物と染めの着物の違いは、主に以下の4点が挙げられます。
● 染める順番
● 手触り
● 格
● 着るシーン
順にお話ししていきます。
染める順番
織りの着物と染めの着物の大きな違いが、染める順番です。
「織りの着物とは」で述べた通り、織りの着物は先に糸を染めてから織ります。
糸の染め具合によって、織ったときに柄が出る先染めの技法です。一方、染めの着物は後染めの技法を用い、白い糸で生地を織ってから色を染めていきます。
手触り
織りの着物と染めの着物では、手触りも大きく違います。
織りの着物は「かたもの」と呼ばれ、生地自体にハリがあり手触りも硬めなのが特徴です。「やわらかもの」と呼ばれる染めの着物は、手触りがやわらかく、体に沿うような着心地が楽しめます。
格
着物の格にも違いがあり、染めの着物の方が格が高く、織りの着物は格が低いとされています。
結城紬や大島紬など高級な織りの着物であっても、格は低くカジュアルな着物とみなされるのが一般的です。
着るシーン
織りの着物と染めの着物は、着るシーンが違います。
織りの着物はカジュアルなシーンで着用し、染めの着物はフォーマルなシーンで着用するのが特徴です。織りの着物は、普段着のほか友人との食事会・趣味の集まり・カジュアルなパーティーなど、おしゃれ着として着用するとすてきでしょう。
染めの着物は、結婚式やお茶会などに着用できます。
織りの着物に合わせる帯は?
「染の着物に織の帯、織の着物に染の帯」という言葉を耳にしたことのある方もいらっしゃるでしょう。
この言葉通りですと、織りの着物には染めの帯を合わせるように思われますが、必ずしも決まりではありません。
現在は、織りの着物に織りの帯を合わせて、粋なおしゃれを楽しむ方が多くいらっしゃいます。
織りの着物に織りの帯でも、色合い・風合い・技法などの組み合わせを自分なりに探して合わせるのも、着物の奥深さといえるでしょう。
ただし、第一礼装の場合は、「染の着物に織の帯」の通りに、染めの着物に織りの帯を合わせるのがルールです。帯は着物の格と異なり、織りの帯の方が格が上なため、第一礼装では織りの帯を合わせましょう。
織りの着物の買取について
織りの着物には、世界三大織物の大島紬をはじめ、結城紬や久米島紬などさまざまな種類があります。
希少価値の高いものが多く、人気も高いため、ひどい傷みがない限りは高い確率で買い取ってもらえるのが一般的です。
また、シミがあるため買取を迷っている場合は、一度査定に出して判断してもらうとよいでしょう。着物の買取実績が豊富な福ちゃんでは、さまざまな織りの着物の買取に力を入れています。
着物の本当の価値をしっかりと査定させていただきますので、ぜひ福ちゃんでの売却をご検討くださると幸いです。
織りの着物における買取相場
織りの着物は、種類によって買取相場が異なるのが特徴です。
参考までに、福ちゃんにおける織りの着物の最高買取額(2024年5月時点)をご紹介しておきます。
● 大島紬:~30万円
● 黄八丈:18万円
● 結城紬:15万円
牛首紬・久米島紬・芭蕉布など、ほかにもさまざまな織りの着物を取り扱っております。シミや虫食いなど気になる点がございましても、ぜひ一度、福ちゃんにご相談ください。
査定は無料で行っており、キャンセル料もいただいておりません。
無料の出張買取もございますので、気軽にお問い合わせくださいますようお願い申し上げます。
フリーダイヤル、またはWebからのお申し込みが可能です。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。
お電話受付時間 9:00~20:00 (年中無休※年末年始は除く)