大島紬でお茶会はダメ?ふさわしい着物や選び方のポイント
大島紬の着物は、粋な着こなしで男性にも女性にも支持されています。
世界三大織物の1つ、また着物の女王ともいわれる大島紬ですが、お茶会には敬遠されがちです。
そこで今回は、大島紬とお茶会をテーマにお話しを進めていきます。
お茶会にふさわしい着物や選び方もご紹介していきますので、一目置かれる着物の知識を深めていきましょう。
目次
大島紬について
伝統的な泥染で知られる大島紬は、鹿児島県奄美地方が発祥の織物です。
深く渋い光沢が特徴で、高級着物として女性だけでなく男性にも好まれています。
大島紬には、絹100%の先染手織り・平織り・締機(しめばた)・手機(てばた)などの定義があり、製造工程が30以上にのぼるのが特徴です。
軽くてしわになりにくい性質で、おしゃれ着として使われます。
また、絵柄は、奄美地方の草花をモチーフにした幾何学模様が基調です。
紬とは
紬とは、紬糸(くず繭をつむいでよりをかけた糸)で織られる絹織物のことです。
大島紬を含め、結城紬・牛首紬を日本三大紬と呼んでいます。
なお、着物には紬のほかに、織った白生地に染色をする染物があり、友禅・絞(しぼり)・小紋・辻が花などは代表的な染物として有名です。
大島紬でお茶会はダメなのか?
大島紬の着物は、お茶会向きではないといわれています。
お茶会に着る着物は、「やわらかもの」と呼ばれる白生地に染色する色無地・訪問着・付け下げが一般的です。
着物は種類によって格が異なり、たとえ高価な大島紬でもお茶会で着るには格が低いとされています。
大島紬は、あくまでも普段着やおしゃれ着として楽しむ着物という認識です。
また、大島紬や麻、綿の着物は「かたもの」と呼ばれ、裾さばきの音がお茶会では耳障りだったり、正座したときの着物の納まりが悪かったりします。
これらの理由から、お茶会に大島紬はNGといわれています。
お茶会にふさわしい着物とは
ここからは、お茶会にふさわしい着物について解説いたします。
お茶会では、立ったり座ったりと、さまざまな動作を伴います。そこで重要なのが、「やわらかもの」と呼ばれる染めの着物です。しなやかな素材で体に沿いやすく、動きを美しく見せてくれます。
「やわらかもの」の中でも、とくに万能なのが「色無地」です。
紋の数や帯の種類によって、フォーマルからカジュアルまで幅広いお茶会に対応できます。1着持っていれば、シーンに合わせて着回しができ、重宝すること間違いなしです。
お茶会の着物を選ぶポイント
ここからは、お茶会に着る着物を選ぶポイントについてご紹介します。
お茶会では、以下の3点に気をつけて着物を選ぶと失敗しないでしょう。
● お茶会の格に配慮する
● 季節に合う着物にする
● 立場を考える
一つひとつ、解説していきます。
お茶会の格に配慮する
お茶会の着物は、参加するお茶会の格に配慮して決めるのが大事です。
とくに格式の高いお茶会は、色留袖や訪問着がふさわしいでしょう。
色無地であれば、準礼装となる染め抜きの1つ紋や、より格上の3つ紋が選ばれる傾向です。未婚の女性は、振袖を着ることもあります。
なお、着物だけでなく帯もお茶会の格に合わせる必要があります。
格式の高いお茶会には、古典柄の袋帯がふさわしいでしょう。
季節に合う着物にする
お茶会の着物は、季節に合わせた生地や柄を選ぶのがポイントです。
生地においては、10月から5月中旬までなら袷(あわせ)、他の期間は単(ひとえ)を着用します。真夏には、絽(ろ)または紗(しゃ)の薄物がよいでしょう。
季節に合わせた色や柄を選ぶのも、マナーの1つです。
暑い季節には涼し気な色を、寒い季節にはあたたかみのある色を選ぶとよいでしょう。季節の花があしらわれた着物を着る場合は、その花の咲く1か月半前を目安に着用するのがよいとされています。
立場を考える
お茶会の参加者には格が決まっており、自分の立場を考えて着物を選ぶのも大切なポイントといえるでしょう。
お茶会に招く亭主と、客の代表である正客が、お茶会で一番格の高い人物です。そのため、亭主や正客よりも格の高い着物はタブーとされています。
大島紬とお茶会まとめ
大島紬とお茶会をテーマに、解説させていただきました。
高級な大島紬は「かたもの」に分類され、お茶会には着用しないのが一般的です。お茶会には「やわらかもの」の着物を選びましょう。
そして、和やかな気持ちで一服を楽しんでください。
なお、大島紬は製作工程が多く、高い技術を必要とする高価な着物です。希少価値も高いため、お品物によっては高額買取になるケースも少なくありません。
せっかく買ったのに着る機会のなくなった大島紬は、買い取ってもらうのも選択肢の1つとして考えてみるのもよいでしょう。
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