- 着物
- 2025.03.21
入学式は着物で参加したい!マナー&年代別やりすぎ感のない着物選び

お子様の入学式は、うれしいと同時に、服装選びが悩みの種ですよね。
晴れの日は、やはり着物で参加したいと考えるものの、入学式に着て行っても大丈夫なのか、気になるものです。
そこで今回は、入学式に着物で参加したい方のために、役立つ情報をご紹介していきます。
● 入学式の着物で知っておきたいマナー
● 入学式の着物に合う小物の選び方
● やりすぎ感のない着物選びのポイント
● 年代別にオススメの入学式の着物コーディネート
など、役立つ情報が満載です。
自信を持ってお子様の入学式を迎えるためにも、ぜひこの記事を最後までご覧ください。
そもそも入学式に着物を着てもいい?

入学式に着物で参加することに、不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
とくに初めて着物を着る場合は、「着物は目立ってしまうのではないか」「やりすぎ感があるのではないか(マナー違反にならないか)」と、心配になるものです。
でも、ご安心ください。
着物は、入学式のようなお祝いの席にふさわしい、日本の伝統的な正装です。
学校の雰囲気や地域の慣習にもよりますが、基本的には、マナーを守って着用すれば、まったく問題ありません。むしろ、着物姿のお母様は、お子様にとっても誇らしく、思い出深い入学式になるはずです。
ご不安な場合は、事前に先輩ママに着物で出席した人がいたかを確認してみましょう。
入学式の着物で知っておきたいマナー

入学式に着物で参加する際に、知っておきたいマナーを3つのポイントにまとめました。
● 1.格と種類:準礼装または略礼装の着物を選ぶ
● 2.仕立て:袷(あわせ)の着物を選ぶ
● 3.柄:おめでたい柄を選ぶ
これらのマナーを守ることで、自信を持って、お子様の入学式に臨めるでしょう。
安心して着物で入学式に参加できるよう、一つひとつ解説していきます。
1.準礼装または略礼装の着物を選ぶ
入学式にふさわしい着物は、以下の4種類です。
● 訪問着
● 付け下げ
● 色無地
● 江戸小紋
これらの着物以外は、入学式にはふさわしくありませんので、注意しましょう。
【訪問着】
訪問着は、黒留袖や色留袖についで 格が高く、準礼装として用いられる着物です。
縫い目をまたいだ絵羽模様が特徴で、裾だけでなく上半身にも絵羽模様があります。入学式はもちろん、お祝いの席にふさわしい装いができるでしょう。
訪問着の詳細やお手入れ法については、下記の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
▼関連記事はこちら
『訪問着のお手入れはどうする?買取はしてもらえるの?』
【付け下げ】
付け下げは、訪問着に代わる着物として、絵柄を簡略にして作られた着物です。
絵羽模様がなく、訪問着よりも控えめなのが一般的ですが、訪問着と見分けがつかないような華やかな付け下げもあります。訪問着よりも格は下がりますが、柄や合わせる帯によって、訪問着に準じた着物として扱われるのが特徴です。
以下の記事では、付け下げと訪問着の違いを詳しく解説しています。付け下げをより深く理解するのに役立ちますので、ぜひご覧ください。
▼関連記事はこちら
『付け下げと訪問着の違いは何?着用シーンの使い分けは?』
【色無地】
色無地は、絵柄がなく、着物全体が黒以外の1色で染められています。紋を入れることで略礼装になり、一つ紋より三つ紋、三つ紋より五つ紋と、紋の数によって格が高くなるのが特徴です。
紋のない色無地はカジュアルな着物とみなされますので、入学式に参加する場合は、紋入りをオススメします。
【江戸小紋】
着物全体に細かい柄が染められ、遠目で見ると無地に見えるのが、江戸小紋の特徴です。江戸時代の大名が着る裃(かみしも)が由来といわれています。
いくつかの種類があり、入学式であれば、「鮫(さめ)」「行儀(ぎょうぎ)」「通し(とおし)」の江戸小紋三役がふさわしいでしょう。
江戸小紋は、紋が入っていないとカジュアルなおしゃれ着として用いられますので、入学式は紋入りが必須です。
袷(あわせ)の着物を選ぶ
4月の入学式には、裏地のある「袷(あわせ)」の着物を着用するのがマナーです。
着物には、季節に合わせて、仕立て方や生地に違いがあります。
・袷(あわせ):10月~5月
・単衣(ひとえ): 6月 / 9月
・薄物(うすもの): 7月 / 8月(絽や紗など)
入学式の時期に、単衣や薄物を着るのはマナー違反となりますので、注意しましょう。
絵柄の着物ならおめでたい柄であること
訪問着や付け下げなど、柄のある着物を選ぶ場合は、お祝いの席にふさわしい吉祥文様を選びましょう。
・吉祥文様:松竹梅・鶴・亀・鳳凰・龍・宝尽くしなど、縁起の良い柄
・草花文様:桜・牡丹・菊など(季節を1か月ほど先取りするのが“粋”とされています)
個性的すぎる柄や、モダンすぎるデザインは避けた方が無難です。
入学式の着物|帯・小物選び

入学式の着物は、帯や小物の選び方にも配慮するのが重要です。
いくら着物に注意をはらったとしても、合わせる帯や小物次第で台無しになってしまう可能性もあります。
そうならないためにも、入学式にふさわしい「帯」と「小物選びのポイント」をご紹介します。
・帯:格調高い袋帯を選びましょう
・バッグと草履:着物の色や雰囲気に合わせて、上品にまとめましょう
・長襦袢・足袋・半衿:白を基本に、上品な色柄を選びましょう
帯は袋帯
入学式の着物には、格調高い「袋帯」を合わせるのが基本です。
金糸や銀糸がふんだんに使われた豪華な袋帯は、結婚式などにはふさわしいですが、入学式では少し控えめなものを選びましょう。
着物の色と調和する、上品な色合いの帯を選ぶのがポイントです。
帯結びは、格調高く、お祝いの気持ちを表す「二重太鼓」がオススメです。
バッグと草履は着物の色
バッグと草履は、着物の色や雰囲気に合わせて、上品にまとめるのがポイントです。
それぞれのポイントをまとめてみました。
【バッグ】
・和装用のハンドバッグやクラッチバッグがオススメです
・着物の色になじむ、淡い色合いのものを選ぶと、上品な印象になります
・学校からの書類などが入る、A4サイズのサブバッグもあると便利です
【草履】
・フォーマルなシーンにふさわしい、かかとの高い草履を選びましょう
・バッグと色を合わせると、統一感のあるコーディネートになります
・鼻緒の素材や色にもこだわり、足元まで美しく装いましょう
長襦袢(ながじゅばん)・足袋・半衿は白
「長襦袢」「足袋」「半衿」は、白を基本とするのが、入学式の着物スタイルでは無難です。
・長襦袢:白、または着物の色に合わせた淡い色
・半衿:白の塩瀬(しおぜ)や綸子(りんず)
・足袋:白足袋
色柄物の長襦袢や半衿も素敵ですが、入学式では、白を基調とした上品なコーディネートを心がけましょう。
足袋は、「白足袋」を着用するのがマナーです。
やりすぎ感のない入学式の着物を選ぶ

入学式の主役は、あくまでもお子様です。
母親は、控えめながらも上品で、お祝いの気持ちを表す装いを心がけましょう。
どの年代の方も、「ひかえめ・派手すぎない」着物がポイントです。
この記事でお伝えしてきた、「入学式の着物で知っておきたいマナー」や「入学式の着物|帯・小物選び」をご参考に、ぜひやりすぎ感を与えない着物を選んでください。
ここからは、年代別に、入学式にオススメの着物をご紹介します。
20代の母親|入学式の着物
20代の母親には、淡くやさしい色の訪問着がオススメです。
薄いピンク・水色・うぐいす色・クリーム色など、20代だからこそ似合う色があります。
明るすぎない色や派手すぎない絵柄を心がけると、上品に若々しい雰囲気を演出できるでしょう。
30代の母親|入学式の着物
30代の母親は、20代よりも落ち着いた色味の訪問着がオススメです。
くすみのあるピンク・水色・うぐいす色・クリーム色などは、顔の映りを美しく見せてくれるでしょう。
訪問着の絵柄や色が華やかすぎだと感じたら、付け下げを選んでみてください。やりすぎ感を気にされる方は、訪問着よりも付け下げの方が、安心して入学式に参加できるでしょう。
40代の母親|入学式の着物
40代の母親は、落ち着いた色や絵柄の着物を選んで入学式に参加しましょう。
大人の女性の魅力を引き出す、色無地や江戸小紋も、40代によく合います。
地味に見える色無地や江戸小紋は、近くで見ると地紋や染めの美しさが映える、高級感が特徴です。40代であれば、若い年代には着こなすのが難しい色無地や江戸小紋の魅力を、最大限に引き出せます。
入学式は着物でお祝い

お子様にとっても母親にとっても、入学式は期待にあふれる特別なもの。
桜の花に祝福されながら、これから始まる学校生活が充実するよう、かげながら応援していきたいものです。
入学式当日は、凛とした着物姿で、お子様の入学をお祝いしてあげましょう。
年代に合った着物のために買取も
お子様の成長とともに、着物の好みや似合う色柄も変わってくるものです。
「もう着ないかな……」と思う着物があれば、買取に出して、新しい着物を購入する資金にするのもオススメです。
とくに、入学式で着用した着物は状態が良いものが多く、高価買取が期待できます。ご参考までに、最高級で状態のよい訪問着は、福ちゃんで最高30万円で買取させていただいた実績がございます。
「いくらになるか知りたいだけ」でも大歓迎です!
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