• 着物
  • 2025.03.22

塩沢紬の特徴と魅力|合わせる帯や本塩沢との違い

塩沢紬は、雪深い塩沢の地で受け継がれてきた、日本が誇る美しい織物。
今も職人の腕を頼りに、多くの工程を経て作られている伝統的工芸品です。

今回は、塩沢紬の特徴や魅力をご紹介していきます。
合わせる帯や本塩沢との違いなど、塩沢紬について気になる点も、この記事で楽しみながら確認していきましょう。

塩沢紬とは

塩沢紬とは

塩沢紬とは、新潟県南魚沼市周辺(塩沢地域)で作られている絹織物のことです。

江戸時代の中頃から、作られるようになったといわれています。地域に古くから伝わる越後上布(麻織物)の技術を取り入れ、絹織物に活かしたのが塩沢紬です。

塩沢地区は雪が多く、空気が湿っているのが特徴。

その湿った空気は機織りと相性がよく、織物も盛んに行われるようになりました。

塩沢紬は、結城紬・大島紬とともに日本三大紬の1つに数えられ、日本を代表する高級紬として支持されています。

1975年には、国の伝統的工芸品に指定されました。

塩沢紬の特徴・魅力

塩沢紬の特徴・魅力

塩沢紬の特徴や魅力は、以下の通りです。

【特徴】
● 細かい絣模様
● 細かいシボ
● 絹の光沢

塩沢紬は、経糸が織りなす細かな絣模様が大きな特徴です。

蚊絣・亀甲絣・十文字絣などがあり、それぞれの単体模様だけでなく、組み合わせてさまざまな模様を作り出しています。

表面に細かなシボがあるため、着崩れしにくく、ぬくもりのあるやわらかな光沢も楽しめるでしょう。

【魅力】
● さらりとした着心地
● 上品で落ち着いた色合い
● ふんわりとした手触り

塩沢紬は、さらりとしているため、暑い季節でも着心地がよいのが魅力です。

上品で落ち着いた色合いや控えめなデザインが多く、好感を持たれやすい着物といえるでしょう。手触りは、ふんわりとしていて、真綿のやわらかさを味わえます。

ふんわり・さらりの風合いは糸が決め手

塩沢紬のふんわりとした手触りや、さらりとした着心地が楽しめるのは、異なる種類の絹糸を使って織られているからです。

塩沢紬には、経糸に生糸と玉糸、緯糸には真綿の手紬糸を使っています。

塩沢紬で使われる糸の特色を、まとめてみました。

生糸

風合い毛羽立ちが少ない
なめらかな風合い
原料または作り方繭から取り出した数本の糸を1本の糸にする

玉糸

風合い糸に大小の節がある
趣のある織物になる
原料または作り方2匹以上のカイコが作った玉繭が原料

真綿

風合い空気を含み、軽くてやわらか
原料または作り方繭から作られた板状の綿(真綿)から糸を紡ぐ

このような風合いの異なる糸を使うことで、塩沢紬独特のさらりとした着心地やふんわりとした手触りが生まれるのです。

塩沢紬に合わせる帯

塩沢紬に合わせる帯

塩沢紬はカジュアルな着物ですので、合わせる帯は、染めの名古屋帯や半幅帯がよいでしょう。

半幅帯の場合、塩沢紬と合わせて絹地を選ぶと、上品な装いに仕上がります。

落ち着いた色や渋めの色の塩沢紬には、半衿で色を足したり、帯締めで遊んだり、ポイントの色使いでおしゃれを楽しむのもオススメです。

塩沢紬と本塩沢の違いとは

塩沢紬と本塩沢の違いとは

塩沢地区には、塩沢紬によく似た本塩沢があります。

塩沢紬と本塩沢の違いは、次の3つです。

● 使用する糸
● 歴史
● 工程

順に解説していきます。

使用する糸

塩沢紬と本塩沢の大きな違いは、それぞれで使われている糸です。

生糸・玉糸・真綿の手紬糸を使用する塩沢紬に対し、本塩沢は、経糸も緯糸も生糸を使用して織られています。

緯糸には、よりの強い強撚糸を使うことで、本塩沢特有のシボが生まれます。

歴史

歴史に関しては本塩沢の方が古く、江戸時代初期の寛文年間(1661年~1672年)に作られた織物が由来といわれています。

塩沢紬は、江戸時代中期の明和年間(1764年~1771年)に作られるようになりました。

工程

塩沢紬は湯もみを行いませんが、本塩沢は湯もみの工程があるのも大きな違いです。

強撚糸を使った本塩沢は、湯もみを行うことで、塩沢紬よりも強いシボが表れます。

塩沢織とは

塩沢織とは

塩沢織とは、塩沢紬・越後上布・本塩沢・夏塩沢など、塩沢地区の織物の総称のことです。

中でも「夏塩沢」は、明治時代に誕生した、最も新しい塩沢織です。

経糸・緯糸ともに「駒糸(こまいと)」と呼ばれる強撚糸を使用し、薄く透け感のある生地に織り上げられます。 シャリ感があり、見た目にも涼しげな夏塩沢は、盛夏の装いに最適です。

塩沢紬まとめ

経糸と緯糸が織りなす繊細な絣模様は、独特のシボが生み出す優しい風合いが特徴です。

塩沢紬は、日本の美意識と職人の技が凝縮された、まさに「着る芸術品」です。年齢を問わず、長く愛せる上品な佇まいは、袖を通すたびに、心豊かな時間をもたらしてくれるでしょう。

ぜひ一度、塩沢紬の魅力を肌で感じてみてください。

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