- 着物
- 2025.02.28
名古屋帯を訪問着に合わせるのはおかしい?知っておくべきマナーや合わせるコツ

手軽に締められる名古屋帯は、和装初心者さんからおしゃれ上級者さんまで幅広く愛されていますよね。
しかし、カジュアルなイメージが強い名古屋帯だからこそ、「訪問着に合わせても大丈夫なの?」と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、名古屋帯を訪問着に合わせる際のマナーや、コーディネートを成功させるためのコツをわかりやすく解説していきます。
格の高い訪問着に名古屋帯を合わせる場合、素材や柄選び、帯揚げや帯締めなどの小物使いが重要になります。この記事を通して、TPOに合わせた名古屋帯の選び方を知り、着物をさらに楽しんでいただければ幸いです。
目次
名古屋帯について

名古屋帯は、丸帯や袋帯を扱いやすくするために開発された帯です。
一般的に、胴に巻く「手」の部分を半幅に縫い閉じ、お太鼓で結ぶ部分は元の帯幅で仕上げられています。
名古屋帯の長さは、約3〜3.3メートルほど。約4〜4.5メートルの袋帯よりも短いため、二重太鼓は結べず、一重太鼓で結ぶのが名古屋帯の特徴でもあります。
格
名古屋帯の格は、袋帯と半幅帯の間に位置します。
フォーマルな場では袋帯が主流であるものの、名古屋帯は幅広いシーンで活躍します。カジュアルな場面からセミフォーマルな場面まで対応できるのが魅力です。
たとえば、金糸・銀糸・泊などの豪華な名古屋帯は、準礼装として結婚式やパーティーなど華やかな場にもふさわしい格を備えています。
一方、紬や木綿など、カジュアルな素材の名古屋帯は、普段着や街歩きに最適です。
このように、名古屋帯は素材やデザインによって格が変わり、TPOに合わせて使い分けることが可能です。
種類
名古屋帯には、「九寸名古屋帯」と「八寸名古屋帯」があります。
九寸名古屋帯は、帯芯を入れて両端を織り込み、縫い閉じているのが特徴です。仕立て前の帯幅が九寸(約34センチ)あることから、九寸名古屋帯と呼ばれています。
八寸名古屋帯は、仕立て前も仕立て後も、帯幅が八寸(約30センチ)の帯です。厚めに織られており、芯を入れずに端をかがって仕立てます。
八寸名古屋帯は、手先から約38センチのみを半幅に縫い閉じる「松葉仕立て」ですので、帯幅を広めに見せる着こなしが好み方にオススメです。
一般的に、九寸名古屋帯は、後染めやセミフォーマルにふさわしい織りの帯が多く用意されています。
八寸名古屋帯は、カジュアル志向の織りも多く、趣味の集まりや街歩きなどで楽しむのもよいでしょう。
ただし、金糸や銀糸が施されていたり、おめでたい柄が織られていたりすれば、格が高くなります。
訪問着に合わせてよい帯とは

訪問着は準礼装として扱われ、一般的には袋帯を合わせるのが正式なマナーです。
しかし、名古屋帯であっても、TPOやコーディネートに気を配れば、訪問着に合わせることが可能です。
次の章では、訪問着に名古屋帯を合わせる際のマナーとコツについて詳しく解説していきます。
訪問着に名古屋帯を合わせるときのマナーやコツ
訪問着に名古屋帯を合わせる際は、以下の点に注意しましょう。
● 訪問着の格に合った名古屋帯を選ぶ
● 着るシーンに合った名古屋帯を選ぶ
名古屋帯は、訪問着の格に合った柄を選ぶことが大切です。
吉祥文様や有職文様のほか、金糸・銀糸・箔が施された格の高い訪問着には、同等の格を持つ名古屋帯を合わせましょう。たとえば、金糸・銀糸をふんだんに使った古典的な柄の名古屋帯などがオススメです。
逆に、モダン柄や現代的な柄の訪問着に、格の高い古典的な名古屋帯を合わせてしまうと、ちぐはぐな印象を与えてしまいます。モダン柄の訪問着には、カジュアルな柄や抽象的な柄など、おしゃれな名古屋帯を選び、調和を意識しましょう。
着るシーンに合わせて名古屋帯を選ぶことも重要です。
カジュアルなパーティー・観劇・食事会など、少し華やかさをプラスしたい場面では、金糸・銀糸を使用した名古屋帯を訪問着に合わせて、上品な装いを楽しめます。
このように、名古屋帯と一口に言っても、素材や柄、そしてTPOによって使い分けることが重要です。
名古屋帯で結婚式に参加できる?

結婚式や披露宴に出席する場合は、名古屋帯ではなく袋帯を選びましょう。
袋帯は最も格の高い二重太鼓を結べるだけでなく、「二重=おめでたいことが重なる」という縁起のよさも含まれています。
名古屋帯は元来カジュアルな帯であり、二重太鼓は結べないため、結婚式や披露宴で着用しないのが一般的です。
とくに、親族として結婚式に出席する場合は、格式を重んじ、袋帯を着用するのが適切です。
名古屋帯と訪問着で着こなしの幅が広がる

名古屋帯は扱いやすいだけでなく、訪問着にも合わせられる使い勝手のよさが魅力です。
TPOとコーディネートに気を配り、訪問着に合った名古屋帯を選ぶことで、着こなしの幅がより広がっていきます。
名古屋帯と訪問着を上手に組み合わせることで、着物ならではの「着こなしの奥深さ」を存分に楽しめるでしょう。
受け継がれていく名古屋帯と訪問着
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