- 着物
- 2025.01.13
城間栄順の紅型をまとう|着物の特徴と高く買い取ってもらうコツ
城間栄順(しろまえいじゅん)氏は、着物としての紅型を、確立した人物。
沖縄の美しい自然や生き物を紅型で表現し、やさしい色合いを使った独自のスタイルを築き上げました。
今回は、城間栄順氏にスポットを当てながら、紅型についてお話しを進めていきます。
城間栄順氏の人物像や着物の特徴など、この記事を読んだ後には新たな魅力も発見できるでしょう。
紅型を高く売るためコツもお伝えしますので、ぜひ、最後までお楽しみください。
目次
紅型の基礎知識
紅型とは、琉球王国の時代から伝わる沖縄伝統の型染め技法のことで、一般的に琉球紅型を指します。
「紅(びん)」は色、「型」は模様を意味し、鮮やかで大胆な色使いと沖縄の自然をモチーフにした素朴な風合いが特徴です。
琉球紅型には、藍や墨で染めた藍型(イェーガタ)や、型紙を使用せずに染める筒描き(つつがき)があります。南国らしい絵柄や色彩で、全国的な人気を誇る紅型も、絶滅の危機に直面した時期がありました。
第二次世界大戦により沖縄が焦土と化し、紅型工房もすべてが焼け落ちてしまいます。
そのような絶望の淵において、ゼロから琉球紅型を復興に取り組み今につなげたのが、紅型三宗家の城間家と知念家です。
おかげで伝統を絶やさず、今もなお、沖縄の島風が薫るような琉球紅型が受け継がれています。
城間栄順はどのような人?
城間栄順氏は、紅型三宗家の1つである、城間家の15代目当主。
14代目栄喜氏の長男として、1934年に生まれました。父親の栄喜氏こそが、戦後の焼け野原で奮闘しながら、琉球紅型を復興させた人物でもあります。
栄順氏は、学校から帰ると、父親に連れられてアメリカ軍のゴミ捨て場に通いました。琉球紅型の道具の代わりになる物を探すためです。
父親の栄喜氏は、拾った鉄砲弾で糊を引く筒先を、軍用地図で型紙を作りました。
染料もないため、口紅や赤瓦・貝殻をすりつぶしたり、土の中からフクギ(黄色の原料)の根を掘り起こしたりして調達したのです。
父親の琉球紅型への熱い情熱と、ひたむきな背中を見ながら栄順氏は学び、技術を磨いていきます。
琉球紅型を着物に
琉装(沖縄の伝統衣装)で用いられていた琉球紅型を、着物に昇華させたのが、栄順氏です。
琉装は、全面に柄が染められているのが特徴で、着物のように柄合わせや柄の配置などはありません。そのため、琉球紅型で着物を作るには、非常に高い技術が必要でした。
それでも栄順氏の決意は固く、柄合わせに熟考を重ねていくつもの型紙を作り、琉球紅型の着物を完成させたのです。
城間栄順の紅型について
城間栄順氏の琉球紅型は、独自の美しさで多くの人から支持されています。
琉球紅型でありながらひと味違う、栄順氏の世界観が楽しめるのは、次のような特徴があるからです。
● やさしい色合い
● 海シリーズ
さっそく、見ていきましょう。
やさしい色合い
栄順氏の琉球紅型は、やさしく微妙な色合いの作品が多いのが特徴です。
紅型の特徴でもある原色以外にも淡い色を多彩に使い、琉球紅型の伝統を守りながら新しい世界を築き上げています。
このやさしい色合いが着物にしっくりと合いつつも、琉球紅型の風合いを損なわない、今までにない新しい感覚の着物として人気を得ているのです。
海シリーズ
栄順氏の作品には、海の生き物をモチーフにした、人気の「海シリーズ」があります。
実は、琉球紅型の着物は順風満帆に世間で受け入れられたわけではなく、栄順氏は魚を釣って生活の糧にしていた時期がありました。
もともと海が好きな栄順氏は、その苦しい時期の経験も活かし、海のモチーフを絵柄に取り入れた琉球紅型が「海シリーズ」です。
サンゴ・フグ・巻貝・二枚貝などが生き生きと描かれ、色鮮やかに海の様子が楽しめるデザインに仕上げられています。
城間栄順の着物・帯を高く買い取ってもらうには?
ここからは、城間栄順氏の着物や帯を高く買い取ってもらうコツをご紹介していきます。
次に挙げるポイントを、チェックしておきましょう。
● 落款があるか
● 証紙があるか
● 状態は良いか
栄順氏の作品には、本物の証明として、着物のおくみや衿先に落款が付いています。
落款の有無は買取額を左右しますので、査定に出す前にしっかりチェックしておきましょう。
証紙があるかないかも、買取価格に影響が出てきます。
伝統工芸品の琉球紅型には、証紙が付けられているのが一般的です。証紙は仕立てる前の反物にあり、着物に仕立てた後は裁断されます。
着物や帯の状態も、高く買い取ってもらうためのポイントです。
シミ・カビ・虫食いなどは買取価格に響きますので、防虫剤を使ったり定期的に陰干しをしたりして、良い状態を保つようにしましょう。
まとめ
城間栄順氏の琉球紅型について、お話しをしてきました。
沖縄の美しい海が目に浮かぶような栄順氏の作品は、意外にもどのような方にも似合うのが特徴です。
装う人をより魅力的に見せてくれますので、着物や帯などに取り入れて、さっそうと街に出かけてみてはいかがでしょう。
今回は、栄順氏の作品を高く売るコツ(ポイント)もご紹介しました。
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