毛皮の簡単なお手入れ方法をご紹介!劣化の原因や保管方法も
毛皮は、適切なお手入れや保管をしないと、皮が硬くなったり毛が抜けたりするなど、劣化しやすい素材です。
毛皮の劣化を進める原因にもつながります。
「毛皮のお手入れって自宅でできる?」
「毛皮の保管方法がわからない」
など、お悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、毛皮のコートやマフラーを長く美しく保つため、簡単に行える毛皮のお手入れ方法と保管方法をご紹介します。
この記事を参考に、大切な毛皮をぜひ長くご愛用してください。
目次
毛皮が劣化する原因
冬本番が近づき、いざクローゼットから毛皮製品を取り出すと、「変色」や「虫食い」などで使用をためらった経験はありませんか。
毛皮は、適切なお手入れや保管を怠ると劣化が進行してしまうデリケートな製品です。適切なお手入れや保管をしないと、すぐに劣化が進んでしまいます。
毛皮の主な劣化の種類と原因を以下に挙げます。
どのような症状が出るのか、ぜひ参考にしてください。
毛抜け | 毛根が傷ついたり、細菌が繁殖したりすることで、毛が抜け落ちてしまうことも。 |
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虫食い | 毛皮に付いた虫が産卵し、孵化した幼虫が毛を食べ、繁殖を繰り返すことで、毛皮が劣化します。 |
硬化・破れ | 水濡れやなめし不良、過度なドライクリーニングなどにより、皮が固くなり、破けやすくなります。 |
変色 | ほこりの付着や紫外線により、毛のタンパク質が黄色の物質を生成。変色の原因になります。 |
臭い | 毛皮特有の臭いに加え、薬品やカビが原因で臭いが悪化することも。 |
自然劣化 | 製品に使用された地油が酸化変性し、毛皮に影響を与えます。また、お手入れ不足や長期間の収納で、劣化状態が進行します。 |
毛皮の劣化が進むと、補修費用も高額になるため注意が必要です。
場合によっては、補修を断られてしまうことも……。
そうならないためにも、日頃から適切なお手入れを心がけ、毛皮を長く愛用しましょう!
簡単な毛皮のお手入れ方法
毛皮はデリケートな製品です。
使用後や収納前には適切なお手入れをしっかり行い、美しい状態を保ちましょう。
毛皮は汚れだけでなく、過度な水気や摩擦にも弱く、タバコや香水などの臭いを吸収しやすい特徴があります。着用時は、周辺の環境にも注意するようにしてください。
ここからは、毛皮を自宅で簡単にお手入れする方法を3つご紹介いたします。
1. ほこりを落とす
2. 汚れを優しく拭き取る
3. 風通しのよい場所で陰干しする
1. ほこりを落とす
毛皮は、一度の着用でも目に見えないほこりが多く付着します。
付着したほこりを取らずに放置した場合、毛抜けや変色の原因になることも。
そのため、着用後は「軽く」叩いてほこりを落とすとよいでしょう。ほこりが目立つ場合は、ブラシを使って優しくブラッシングするのがコツです。
ただし、強くブラッシングしすぎると、毛が抜けたり皮が傷付いたりする恐れがあります。
コートの場合は、袖に腕を通しながらブラッシングするなど、毛皮製品を傷つけないよう注意しながら行うのがポイントです。
2. 汚れを優しく拭き取る
毛皮は非常にデリケートなため、家庭で洗うことは難しい製品です。
しかし、汚れを放置すると、劣化が進んでしまいます。
毛皮の「毛」の部分に汚れが付着している場合は、ぬるま湯で濡らしたタオルを固く絞り、皮部分を濡らさないように注意しながら、毛並みに沿って優しく拭き取ってください。
拭き取った後は、ブラシなどで毛並みを整えておくことが、美しい状態を保つコツです。
上記の方法は、あくまで応急処置です。
もし拭いても汚れが取れない場合は、クリーニング専門店にご相談されることをオススメします。
3. 風通しのよい場所で陰干しする
汚れを拭き取ったら、毛皮をしっかり乾燥させることが重要です。
ポイントは、肩幅に合った厚みのあるハンガーを使って型崩れを防ぎ、風通しのよい日陰で自然乾燥させること。
毛皮は熱に弱いため、直射日光はもちろん、温風ドライヤーや暖房器具の使用は厳禁です。
また、水気が残った状態で収納すると、臭いやカビの発生原因になります。十分に乾燥していることを確認してから収納してください。
毛皮の正しい保管方法
毛皮は、温度や湿度に大変敏感です。
保管時には、直射日光を避けたり虫食い対策を行ったりと、気を付ける点が数多くあります。
大切な毛皮を少しでも長く愛用できるよう、適切な保管方法を押さえておきましょう。
ここからは、毛皮を美しく保つための正しい保管方法をご紹介いたしますので、ぜひご参考にしてください。
毛皮の最適な保管場所
毛皮製品の理想的な保管状態は、湿度が約50%、温度が10度以下といわれています。
毛皮は光や熱、ほこりにも弱く、高い湿度での保管は虫食いなどの恐れもあります。また、畳んで保管すると、型崩れやしわの原因になることも。
保管の際は、肩幅に合った厚みのあるハンガーに吊るし、通気性のよいクローゼットに収納してください。
照明が当たる場所での保管は、光や熱に弱い毛皮のこげや変色につながる可能性があります。
光やほこりを遮断するために、通気性のよい洋服カバーを掛け、摩擦を軽減するため、ほかの衣類との間隔を十分に確保して保管されることをオススメします。
虫食い対策を忘れずに行う
毛皮製品を収納する際は、防虫剤も忘れずに使用しましょう。
密室空間で毛皮を収納し続けると、湿気が逃げず虫食いにつながりかねません。
空調管理が行き届いたクローゼットであっても、ほかの衣類と一緒に収納していたり壁際に吊るしていたりする場合は、湿気がたまりやすく、安心とはいえません。
毛皮製品にも、衣類用の防虫剤を使用できますが、次の2点に注意が必要です。
1. 防虫剤は直接毛皮に触れないようにする
2. 防虫剤の種類は統一する
防虫剤が直接毛皮に触れると、縮みや硬化が起こる恐れがあります。
除湿剤も使用可能ですが、防虫剤と同様に劣化につながる可能性があるため、注意が必要です。
また、2種類以上の防虫剤を使用すると、化学変化によって臭いやシミが発生する原因につながります。
長期保管の前にはクリーニングを
毛皮を長期間に渡り自宅で保管される際は、完全に汚れを取り除くことが非常に重要です。
保管中に汚れが残っていると、虫食いやカビの繁殖、色落ちなど、自然劣化が進行してしまうためです。
前述でご紹介した毛皮のお手入れを行っても汚れが落ちなかったり、毛先が重かったりする場合は、専門クリーニング店へのご相談をオススメします。
クリーニングに出される際は、ドライクリーニングではなく、毛皮専用のパウダークリーニングでお願いしましょう。
ドライクリーニングは、毛皮の油分を奪い、乾燥や硬化を招く可能性があります。一方、パウダークリーニングは、毛皮に優しい溶剤を使用し、油分を保ちながら汚れを落とすことが可能です。
しかし、毛皮はクリーニングを繰り返すと、素材へのダメージが大きくなります。
クリーニングに頼りすぎず、日頃のお手入れと適切な環境での保管を心がけることが大切です。
まとめ
ミンクやチンチラのコートなど、価値の高い毛皮でも、正しいお手入れと保管を怠ると、時間とともに劣化してしまいます。
毛皮の適切な「お手入れ方法」と「保管方法」を理解しておくことで、大切な毛皮製品を末永く愛用できるでしょう。
臭いやシミが取れない場合や、雨に長時間濡れてしまった場合は、ご自身で対処しようとせず、速やかにクリーニングに出すことをオススメします。
毛皮は、適切なケアと保管によって、その美しさと価値を長く保つことが可能です。
ぜひ、この記事でご紹介した方法を参考に、大切な毛皮をいつまでもご愛用ください。
もし、毛皮をもう使うご予定がなければ、リフォームや現金化のご検討はいかがでしょうか。
リフォームすることで、デザインを新しくしたり、サイズを調整したりすることが可能です。また、専門業者に依頼し現金化される場合は、日頃から適切なお手入れと保管をしておくことで、毛皮の買取価格アップが期待できます。
福ちゃんでは、毛皮の専門知識が豊富な査定士が、お客様の大切なお品物を丁寧に査定いたします。
毛皮の買取について気になる点がございましたら、まずはご相談だけでもお気軽にお問い合わせください。
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