- 金・貴金属
- 2025.02.18
エリザベス皇太后追悼カラー銀貨を解説|クイーン・マザーの生涯を偲んで

「クイーン・マザー」の愛称で親しまれたエリザベス皇太后。
ジョージ6世の妃であり、エリザベス2世の母として、激動の時代を生き抜いた英国王室の象徴的存在です。
第二次世界大戦中には、爆撃下のロンドンに留まり国民を鼓舞したエピソードは、今なお語り継がれています。
当記事では、2002年に発行された「エリザベス皇太后追悼 1ドルカラー銀貨」に焦点を当て、銀貨が発行された背景とデザイン、そして気になる買取価値について、金・貴金属買取の観点から解説します。
ぜひ最後までご一読ください。
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「エリザベス皇太后追悼」1ドルカラー銀貨とは?

「エリザベス皇太后追悼 1ドルカラー銀貨」は、2002年に英連邦加盟国のクック諸島から発行された法定通貨の記念コインです。
101歳で逝去された「エリザベス皇太后」の生涯と功績を称え、後世に伝えるために鋳造されました。
なぜクック諸島から発行されたのか?
2002年3月30日、エリザベス皇太后の訃報が世界中を駆け巡りました。イギリス国内外で追悼の意が表される中、英連邦の一員であるクック諸島は、彼女の偉業を永遠に記憶に刻むため、記念硬貨の発行を決定しました。
この記念硬貨には、エリザベス皇太后への深い敬意と、英連邦諸国と英国王室との強い絆を示す象徴的な意味が込められています。
波乱と愛に満ちた生涯 「エリザベス皇太后」の軌跡

エリザベス皇太后(旧名:エリザベス・アンジェラ・マルグリート・ボーズ=ライアン)は、1900年8月4日、スコットランドの名門貴族の家庭に誕生しました。
しかし、1923年に平民出身のヨーク公アルバート(後のジョージ6世)と結婚。
このロイヤルウェディングは、開かれた王室を象徴する出来事として、国民から熱狂的に歓迎されました。
国民に寄り添い続けた「強き母」
1936年、エドワード8世の「王冠を賭けた恋」による退位を受け、アルバートはジョージ6世として即位。エリザベスは王妃として、吃音症に悩む夫を支え続けました。
第二次世界大戦中のエピソードは、彼女の強さと国民への愛を如実に物語っています。
ロンドン大空襲の際、王族の多くが避難する中、エリザベス王妃は「子どもたちは私なしでは行きません。私は王(夫)なしでは行きません。そして王は決して(ロンドンを)離れません」と宣言。
爆撃で傷ついた市民を見舞い、励まし続けたその姿は、国民の士気を大いに高めました。
晩年も愛され続けた「クイーン・マザー」
1952年、ジョージ6世の崩御に伴い、長女エリザベス2世が即位。これ以降、エリザベスは「クイーン・マザー(皇太后)」として、新たな役割を担います。
公務の一線からは退いたものの、慈善活動や社会貢献活動に精力的に取り組み、その温かい人柄から、国民には「おばあちゃん」のような親しみを込めて慕われました。
101歳という長寿を全うするまで、その活動は衰えることがありませんでした。
「エリザベス皇太后追悼」カラー銀貨のデザイン
「エリザベス皇太后追悼銀貨」は、世界的に名高いオーストラリアの「パース造幣局」で製造されました。
高度な鋳造技術とカラー加工により、芸術性の高い美しいコインに仕上がっています。
表面のデザイン「エリザベス2世の肖像」

銀貨の表面には、現イギリス女王「エリザベス2世」の横顔がデザインされています。
「ジョージ4世王冠」を着用した威厳ある姿は、彫刻家「ラファエル・デイビッド・マクルーフ」氏によるデザインです。
縁には、「ELIZABETH II ONE DOLLAR COOK ISLANDS RDM 2002(エリザベス2世 クック諸島 1ドル 2002年)」の文字が刻まれ、発行国・額面・年号が明記されています。
裏面のデザイン「優しさと気品に満ちたエリザベス皇太后」

銀貨の裏面には、エリザベス皇太后への敬意が込められた特別なデザインが施されています。
中央に見えるのは、カラー加工によって生き生きと表現された「皇太后の肖像」です。その優しい微笑みは、王室の品格と温かみを伝えます。
周囲には、「HER MAJESTY QUEEN ELIZABETH THE QUEEN MOTHER ・ 1900 – 2002(女王陛下 エリザベス皇太后 1900 – 2002)」の文字が刻まれ、彼女の生誕年と没年が記されています。
▼「エリザベス皇太后追悼」カラー銀貨の概要
・品位:銀99.9%(純銀)
・重量:約31.635g
・直径:約40.6mm
・厚さ:約4mm
・額面:1ドル
・発行年:2002年
・発行枚数:50,000枚
・発行国:クック諸島
「エリザベス皇太后追悼」カラー銀貨の買取価値は?

「エリザベス皇太后追悼」1ドルカラー銀貨は、エリザベス皇太后の功績を称える記念貨幣であり、発行枚数が5万枚と限られています。
そのため希少価値が高く、コレクターズアイテムとして人気があるのです。
保存状態が良ければ、額面を上回る買取価格を期待できます。
銀相場の影響と貴金属としての価値
記念硬貨としての希少性に加え、素材である貴金属の価値も、この銀貨の買取価格を左右する重要な要素です。
銀貨は純銀(.999)で作られているため、銀の市場価格の変動によって価値が変わります。銀価格が上昇トレンドにあるときは、コインの買取価格も上がる傾向にあります。
金・貴金属買取に強みを持つ「福ちゃん」が高価買取を実現
「エリザベス皇太后追悼銀貨」のような希少性の高い記念コインは、専門知識を持つ買取業者に査定を依頼することが重要です。
金・貴金属買取に強みを持つ「福ちゃん」には、記念硬貨に精通した専門の査定士が在籍しており、確かな目で価値を評価します。
「エリザベス皇太后追悼銀貨」の買取をご検討中なら、ぜひ「福ちゃん」にお任せください。
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まとめ
「エリザベス皇太后追悼」1ドルカラー銀貨は、英国王室の歴史と、国民に愛された皇太后の生涯を伝える貴重な記念貨幣です。
美しいデザインと純銀の輝き、そして希少性から、コレクターの間で高い評価を得ています。
銀価格の動向によっては、さらなる買取価格の上昇も期待できるでしょう。
しかし、この銀貨の真価は、単なる貴金属としての価値に留まりません。英国王室の歴史と英連邦との絆、そして何よりも、国民に寄り添い続けた1人の女性の生き様を伝える、時を超えた価値を秘めた逸品なのです。
お手元に「エリザベス皇太后追悼カラー銀貨」をお持ちの方は、その価値を理解し、適切な方法で買取を検討してみてはいかがでしょうか。