アコギの消音グッズ3選!騒音対策に効果的な方法とは?
アコギ(アコースティックギター)を持っている方の中には、「近隣を気にせずに家でアコギ練習したいけど、騒音問題が気になって思い切り弾けない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
当記事では、アコギ演奏に使える消音グッズや騒音対策に効果的な方法に加え、自宅外でオススメの練習場所についてもご紹介します。
アコギを弾く際の音量と併せて、一般的に許容範囲とされる騒音値についても解説いたしますので、消音対策をする際の参考にしてください。
目次
アコギを弾くのは何時までOK?許容される騒音値
戸建て住宅の場合、「20時〜21時までなら楽器の演奏音を許容できる」 という声が多い傾向です。
そして、隣の部屋との距離が近いマンションでは、もう少し早い時間に演奏を切り上げたほうがよいでしょう。隣人との関係性にもよるため、許容される時間内の演奏でも騒音対策することがマナーです。
そもそも、室内でアコギを弾く場合どのくらいの騒音なのか、一般的な騒音値と併せて確認しましょう。
一般的に許容される騒音値
騒音となる値は、デシベル(dB)で表します。デシベルが高いほどうるさく、低いほど静かな音を意味します。
一般的な騒音値と具体例は、下記の通りです。
騒音の目安 | 騒音値 | 騒音の具体例 |
---|---|---|
きわめてうるさい | 90デシベル | ・パチンコの店内 ・犬の吠える声 ・カラオケの店内 |
80デシベル | ・ゲームセンターの店内 ・地下鉄、航空機内 ・ピアノの演奏音 ・救急車のサイレン | |
うるさい | 70デシベル | ・新幹線車内 ・カフェの店内 ・セミの声 |
60デシベル | ・洗濯機、掃除機、テレビ ・トイレの洗浄音 ・ファミリーレストランの店内 ・銀行、役所の窓口付近 | |
普通 | 50デシベル | ・家庭用エアコンの室外機 ・書店の店内 ・換気扇 |
40デシベル | ・図書館の館内 ・住宅街の昼間 | |
静か | 30デシベル | ・ささやき声 ・鉛筆での執筆音 ・住宅地の夜間 |
20デシベル | ・葉っぱのふれあう音 ・雪が降る音 |
https://www.env.go.jp/content/900405139.pdf
※2023年12月 時点
静かとされる騒音値は20〜30デシベルです。また、洗濯機・掃除機・テレビなどを含む、一般的な生活音は60〜70デシベルとされています。
以上を踏まえると、住宅ごとの遮音性能によって聞こえ方は異なるものの、20〜60デシベルなら許容範囲といえるでしょう。
アコギの音量は約80〜96デシベル
一般的なアコギの音量は、約80〜96デシベルです。
しかし、実際に隣の部屋まで聞こえるアコギの音量は、マンションやアパートの構造によって異なります。
下記は、住宅構造別の参考値です。
D値-50の鉄筋コンクリート造マンション | 約30〜46デシベル |
D値-35の木造住宅 | 約45〜61デシベル |
D値とは、住宅が備える「遮音性能の単位」のことです。たとえば、D値-50の遮音性能を持つ住宅で96デシベルの音量を出すと、隣の部屋では46デシベル(96-50=46)で聴こえます。
実際、隣の部屋に聴こえるアコギの音量は約30〜61デシベルであり、許容範囲といえるでしょう。
しかし、住宅の遮音性能や演奏する時間帯、アコギを弾く際のストロークやピッキングの強さによっては騒音になりうるため、消音グッズを使用した騒音対策が必要です。
【騒音対策】アコギの消音にオススメのグッズ3選
自宅でアコギを弾くなら、騒音対策に配慮するのがマナーです。とくに、壁1枚で隔てられたアパートやマンションでは、消音グッズの使用を推奨します。
ここからは、アコギの消音に使える、オススメのサイレントグッズを3つご紹介します。
① サウンドホールカバー
② 弱音器(ギターミュート)
③ サイレントピック
① サウンドホールカバー
ギターのサウンドホールに取り付け、消音グッズとして使えるのがサウンドホールカバーです。
本来は、ハウリングを軽減する目的で作られたものの、ギターのスピーカーとなるサウンドホールを覆うことで消音効果も期待できます。
ただし、アコギメーカーやモデルごとにサウンドホールの大きさは異なるため、購入時は持っているギターのサウンドホールサイズを確認しておきましょう。
消音効果はあまり大きくないため、昼間に少し音を小さくしたいときにオススメのグッズです。
② 弱音器(ギターミュート)
弱音器は、アコギの音量を抑えるためのグッズです。プラスチック製や面ファスナー式など、さまざまな種類があります。
弱音器をギター弦に取り付けることで振動を抑制し、音量を20%〜40%程度小さくする効果があります。そのため、集合住宅や夜間の演奏時にあると便利です。
ただし、消音効果が大きいため、弦の触感に違和感があったり、本来の音が聴こえなかったりする場合があります。
そのため、指の練習やリズム感の確認など、音量を抑えた演奏に使用するのがオススメです。
③ サイレントピック
サウンドホールや弦に取り付ける必要はなく、騒音対策として気軽に始められるものがサイレントピックです。
通常のギターピックと同じように使うだけで、音量を50%〜80%軽減できます。
柔らかな素材でできたサイレントピックは、ピッキングの感覚が弱いと感じることも少なくありません。
弦に直接指が触れたときには大きな音が鳴るため、アコギ初心者は注意が必要です。1本の弦を弾くのではなく、ストローク練習などに向いています。
グッズ以外に効果的なアコギの消音方法
専用グッズ以外にも、効果的なアコギの消音方法は複数あります。
今すぐ消音に役立てたい方や、長期的に高い消音効果を得られる方法を探している方など、さまざまなニーズにお応えする消音方法をご紹介します。
タオル・スポンジを挟む
自宅にあるものでアコギの騒音対策に取り組みたい方は、タオルやスポンジの使用がオススメです。
アコギは弦と本体が共鳴して大きな音が鳴るため、タオルやスポンジを挟んで胴体の共鳴を抑えることも、騒音対策になります。
スポンジをブリッジ部分に挟むことで音をミュートでき、消音効果が期待できるでしょう。
しかし、本来の音の把握が難しいため、ストローク練習やリズム感覚を掴む練習に使用することをオススメします。
防音カーテンを取り付ける
壁よりも薄い窓付近に防音カーテンを取り付けることも、アコギ練習の騒音対策となります。
防音カーテンだけでも5〜10デシベル程度軽減されるため、近隣との間隔が近い方にオススメです。
さらに、防音カーテンと併せて防音マットや防音カーペットなどを取り入れると、 消音効果がより高くなります。
アコギ自体にグッズを取り付ける必要がなく、本来の音やピッキングを楽しみながら弾けることがメリットです。
吸音材・遮音シートを部屋に貼る
部屋同士の壁が薄い場合に、騒音対策として取り入れたいのが吸音材や遮音シートです。遮音シートは音を遮断する性能があり、騒音予防につながります。
また、吸音材は音の振動を吸収する役割があり、反響音を軽減して聴き疲れやアコギの音が不協和音に聴こえるのを抑えます。
遮音シートのみでも消音効果は期待できるものの、吸音材を併用するとさらに音漏れを防げるでしょう。
ただし、賃貸物件の場合は壁に直接貼り付けられない可能性があるため、事前の確認が大切です。
サイレントギターを購入・使用する
ギターの音が小さいサイレントギターを使用することも、騒音対策の1つです。サイレントギターはサウンドホールがないため、音が小さく聴こえます。
さらに、ヘッドホンを接続すれば自分にはしっかりと音が聴こえるため、ご自宅でも思う存分音を出しながらギター練習ができるでしょう。
サイレントギターは、普段使用するアコギとは別に、練習用のセカンドギターとして使用する方が多い傾向です。
しかし、消音効果は高いものの、約6〜7万円とコストがかかることが懸念点として挙げられます。
それらを考慮したうえで、聴こえる音やピッキングの感覚を大切にしたい方にオススメです。
また、
「思っていた音と違うかった」
「防音室を作ったからサイレントギターが必要なくなった」
など、ご不要になったサイレントギターはお買取をご検討されてはいかがでしょうか。
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防音室を設置する
しっかりとした消音効果を実現したい方は、防音室の設置がオススメです。
ほかの消音グッズと比較すると予算やスペースが必要になるものの、高い消音効果が期待できる方法になります。
さらに、防音室には組み立て式の簡易的なものからユニットタイプまで、さまざまな種類があります。
できるだけ予算を抑えて消音対策したい場合や、しっかりと騒音対策したい場合など、希望に合わせた防音室を設置すれば高い消音効果が望めるでしょう。
自宅以外の場所でアコギを弾くことも騒音対策の1つ
騒音による隣人への迷惑やご近所トラブルなどを懸念する場合は、自宅以外の場所でギター演奏をすることも、騒音対策の1つです。
自宅以外の練習場所としては、レンタルスタジオやカラオケボックス、公園・河川敷などの屋外練習が挙げられます。
レンタルスタジオは設備が整っており、ギター用のアンプやシールド、ボーカル用のマイクなどのセットも揃っていることがメリットです。
最近は、カラオケもスタジオ代わりに使用できるところが増えており、アコギ機材がなくてもカラオケ音源に合わせて練習したい方にぴったりです。
まとめ
一般的な生活音は60~70デシベル程度です。この音量以下であれば、ご自宅でアコギを弾いても、近隣住民に迷惑をかける可能性は低いと考えられます。
また、住宅の遮音性能によっては、隣の部屋に聞こえる音量が、30〜61デシベル程度まで減少する場合があります。 しかし、アコギの音量は通常80〜96デシベル程度ありますので、注意が必要です。
騒音トラブルを未然に防ぐために、今回ご紹介した消音グッズや騒音対策を取り入れておけば、より安心してアコギ演奏を楽しめます。
とくに集合住宅に住んでいる場合は、近隣住人に配慮したうえでアコギ演奏をしましょう。