ギターの弦の交換方法や交換の目安について紹介
「ギターの弦、いつ替えればいい?」
「6本すべて替えなくてはならないのか?」
などの疑問や、交換手順についてご紹介していきたいと思います。
ギターをはじめたばかりの方、まだ一度も弦の張り変えをされていない方、必見です。
目次
ギターの弦交換頻度はどれくらい?
ギターの弦は基本的に1か月に1回、さらに梅雨の時期や夏場は2週間に1回程度交換することが推奨されています。
「そんなに?」と驚かれた方もいらっしゃることでしょう。
中には「切れたら交換する」という方もいらっしゃいますが、「切れてから交換」では遅いのです。
ちなみにエレキギターに採用されている弦は「ニッケル製」で、アコースティックギターには「ブロンズ製」が採用されることが多く、中には「サビに強い」と謳っているものも販売されていますが、どういった材質であっても定期的な交換が必要です。
しかし、このコラムを読まれている方の中には「頻繁に弾いていない」という方もいらっしゃるかと思います。
数か月に一度程度しか演奏しないという場合は状態を見て使用するか、毎回弦の張り替えを行ってから弾くことをおすすめします。
こんなときはすぐ交換!
下記のような状態の場合、1か月未満でも交換が必要です。
・弦が切れている
「1本だけ切れてしまった」ということもあるかと思いますが、そういった場合でも6本すべてを交換するようにしましょう。
もったいないと感じてしまうかもしれませんが、新しい弦と古い弦はコンディションが異なるため、混ぜてしまうと音にばらつきが発生したり、チューニングが合わなくなったりするなどの症状が現れます。
なお、「つい先ほど変えたばかり」という場合や「数日前に変えたばかりで、あまり演奏していない」という場合は1本だけの交換でも問題ありません。
6本セットのものより割高になりますが、1本単位の弦もストックとして置いておくとよいでしょう。
・錆びている
こういった場合もすべての弦を張り替えましょう。
ときどき、全体的に錆びていなければ大丈夫とお考えの方がいらっしゃいますが、錆びている弦は音質が悪く、チューニングが合わないといった不調が現れてきます。
また、弦が切れてしまう、フレットにサビが付いてしまう、匂いがするといったトラブルに発展することも。
サビを確認したら、すぐに弦の張り替えを行うようにしましょう。
・音が伸びにくい、いつもと違う音がする
これも弦が古くなっている証拠です。
「チョーキング」や「ビブラート」が弾きにくくなるだけではなく、ギターらしい音の響きが失われてゆきますので、早めに弦の交換を行いましょう。
・変色、くすみ
「錆びとは違うけど、この前と見たときと弦の色が違う気がする」
「赤褐色色になっている」
このようなときも迷わず交換してください。
変色は劣化のサインです。早い人では数日で変色してしまうこともあるようですが、これは弾き方や扱いが悪いということではありません。
変色は手汗、皮脂などが酸化したことで発生したもの。プロのギタリストであっても発生する現象なのです。
「それならばわざわざ張り替えなくてもいいのでは?」
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、この状態からサビに変わるのは時間の問題です。
早い段階で新しい弦に交換することをおすすめします。
正しい弦の交換手順・方法
「難しそう」「面倒くさい」と思われることが多い弦の交換ですが、慣れてしまえば15分前後で張り替えることができます。
なお、下記で紹介する「必要なもの」は必要最低限の道具です。
まだお持ちでないという方はこの機会に購入しておくとよいでしょう。
【必要なもの】
・ワインダー
・ストリングスストレッチャー
・ニッパー
・プライヤー
・チューナー
ギターによって必要となるもの
・六角レンチ
・レムブロック
ギターのタイプ別による方法は以下の通りです。
ストラトキャスタータイプの場合
【1】弦を緩め、取り外す(このとき、ワインダーを使うとスムーズです)
【2】ニッパーを使って古い弦をカットし、すべて取り外す
【3】新しい弦をブリッジに通し取り付ける
【4】弦をカットする(目安は「ペグポストの2つ先程度」です。短すぎ、長すぎに注意しましょう)
【5】弦の先端をベグに差し込み、折り曲げる
【6】指でしっかり押さえ、弦を巻く
【7】弦を伸ばす(ここでストリングストレッチャーを使います。指で伸ばすことも可能ですが、非常に痛い作業となるためあまりおすすめはできません。ぜひストリングスストレッチャーを使うようにしてください)
【8】チューニングをして完了
フロイドローズタイプのギターの場合
【1】ブリッジの下にレムブロックを敷く
【2】ロックナットを外す
【3】弦を緩める(ここでもワインダーを使うとスムーズです)
【4】ニッパーを使って古い弦をカットする
【5】ブリッジを持ち上げ、弦を外す(ストリングロックスクリューを緩めることで弦を取り外すことができます)
【6】新しい弦のポールエンドをカットする
【7】カットしたほうをブリッジに差し込む(差し込んだあとストリングロックスクリューで固定してください)
【8】ペグに弦を通す(余分な弦はこのときにカットすればOKです)
【9】弦を伸ばす(ストリングストレッチャーを使いましょう)
【10】チューニングを行い、ロックナットで固定
文字だけではわかりにくいという方は、ぜひ楽器専門店に行ってみてください。
楽器のプロが優しく教えてくれます。
錆びてしまった弦を放置すると危険!
錆びが発生するとどうなるのか?3つご紹介したいと思います。
音が悪くなる
錆びた弦を使って演奏すると、 ザラザラとした異音が発生します。チョーキングを行う際はあえてザラザラ音を出しますが、常時ザラザラとした音が鳴るのは聴いていて心地いいものではありません。
また、弦の錆びはチューニングが合わなくなるといった事象にも発展します。理由は錆びによって弦の重さ、太さが微細に変化し、張力に影響を与えているから。
チューニングが合っていない音で練習をしても上達はしません。上手になりたいのであれば、錆びを見逃さないようにしましょう。
指が痛くなる
状況によっては指を怪我してしまうことも。痛みをこらえるほど練習することは悪いことではありませんが、この痛みはこらえなくてよい痛みです。すぐに弦の交換をしてください。
フレットの損傷(摩耗)
ギザギザとした弦で演奏すると指が痛くなるように、フレットにも傷がついてしまいます。これが「フレットの摩耗」と呼ばれる状態です。
すり減ってしまったフレットは交換をしなければなりません。そして、その交換費用は5万円前後といわれています。
「面倒だったから」「弦を買うのがもったいなくて……」
などといっている場合ではありません。余計な出費をしたくないと考えるのであれば、定期的な弦の交換をおすすめします。
弦の寿命を延ばす方法
前述したように弦は皮脂や空気中に含まれる水分などによって劣化します。この劣化を完全に防ぐことはできませんが、お手入れ次第で劣化を遅らせることは可能です。
ここではその方法を紹介したいと思います。
しっかり拭く
曲が終わった後や練習後、しっかりクロスで拭き上げる習慣をつけましょう。弦は1本1本丁寧に、裏側もきれいに拭いてください。
ときどきハンカチやタオルで代用されている方がいますが、これはあまりおすすめできません。目の粗さがギターに向いておらず、目に見えない傷をつけてしまうことがあるからです。
防錆スプレーを使う
必ず、楽器専用のものを使う用にしてください。有名なものだと「フィンガーイーズ」というスプレーがあります。
こちらには指の滑りを良くする成分も含まれているので、おすすめです。
なお、直接ギターの弦に吹き付けるのはNGです。必ずクロスに吹き付けてから使用するようにしてください。
まとめ
いかがでしょうか。今回はギターの弦に焦点をあててお伝えしました。
たかがギターの弦、いいえ「されどギターの弦」です。定期的に交換を行い、たくさん弾いてください。これが何より近い「上達への道」です。
なお、「もう弾く予定がない」「手放したい」という場合は楽器に精通している査定士が在籍している福ちゃんにご相談ください。査定・買取は無料です。お気軽にお問い合わせください。
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