- カメラ
- 2025.02.07
レンズフードの取り付け方法は?レンズフードの効果や役割も解説

カメラのレンズフードは、撮影においてレンズの先端に装着するアクセサリーです。レンズを保護する役割のほか、カメラ外からの光線を遮断する役割があります。
デジタル一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラなどで撮影する際、レンズフードを装着する機会もあるでしょう。
当記事では、レンズフードの取り付け方法に加えて、レンズフードの役割や効果について解説いたします。カメラレンズによって装着できるレンズフードが異なるほか、形状もさまざまなため、その違いについても確認しましょう。
目次
レンズフードの種類は大きく分けて4つ

レンズフードの種類は、取り付け方法によって「バヨネット式」「ねじ込み式」「スプリング式」「かぶせ式」の、大きく4種類に分けられます。
最近販売されているレンズのほとんどは、バヨネット式が採用されています。レンズとレンズフードの印を合わせて、フードを回転するだけで装着可能です。
古いレンズでよく見られるのは、ねじ込み式のレンズフードです。ねじ込み式は、レンズフィルターを回転させながら取り付けネジにねじ込んで装着します。
主に、大口径超望遠レンズに採用されているのがかぶせ式のレンズフードです。レンズフードの種類によって取り付けできないレンズもあるため、購入時には注意しましょう。
レンズフードの取り付け方法

レンズフードの取り付け方法は、レンズフードを選ぶ際に必ず確認したいポイントです。取り付け方法を知らずにレンズフードを購入すると、種類によっては着脱がストレスになる可能性も。
ここからは、レンズフードの取り付け方法を種類別に確認していきましょう。
バヨネット式
バヨネット式は、レンズフードの印とレンズの目印を合わせるようにかぶせて、時計回りに回すことで装着可能です。
ほかのレンズフードと比較しても、取り付けが非常に簡単なため、近年では多くのレンズに採用されています。
取り付けの際に、フードをしっかり装着できていない場合、四隅が黒く写る「ケラレ」の発生リスクがあります。
また、バヨネット式は正しく装着できていなくとも、装着できているように見えることがあるため、カチッという音が鳴るまでしっかり回しましょう。
ねじ込み式
ねじ込み式は、レンズの前面にあるフィルターの溝にレンズフードをねじ込みながら取り付けます。バヨネット式より装着に時間を要しますが、しっかり固定できる点がメリットです。
ねじ込み式のレンズフードは、ねじ込んだ後の止まる位置が決まっていないため、押し込みすぎないようにしましょう。
また、レンズフィルターの前面に取り付ける必要があるため、レンズフィルターと同じ直径のレンズフードを選択しなければ装着できません。
加えて、ねじ込み式のレンズフードを選ぶ際は、フードの影がレンズに写り込まないか確認してから購入しましょう。
スプリング式
スプリング式は、バネの反動を利用して固定するレンズフードです。
取り付け方法は、レンズフードの両側2か所にあるボタンを押し込み、レンズフィルターの取り付けネジに当てはめてボタンを離します。次にレンズフードを時計回りに回し、回らなくなったら取り付け完了です。
レンズフードの取り外しは、取り付けたときと反対向きにレンズフードを回し、ボタンを押し込むだけで簡単に外せます。指2本で簡単に脱着できるため、ストレスなく使用できるのもメリットです。
かぶせ式
かぶせ式は、レンズの前方部分にレンズフードをかぶせ、レンズフードの横に付いているノブで固定し取り付けます。
かぶせ式は、レンズフード横のノブを回して締め付けるように固定する仕組みのため、大型レンズにも使用可能な形状です。近年では、主に大口径超望遠レンズに採用されています。
また、レンズに対してかぶさるように装着が可能なため、あまりかさばらず持ち運べることがメリットです。
そもそもレンズフードの役割は?どのような効果がある?

レンズフードには、レンズを保護して衝撃や損傷から守る役割があります。ほかにも、レンズフードは下記のような役割があり、きれいな写真を撮影するためには必須のパーツといえるでしょう。
- ✔︎ レンズに指紋が付くのを防ぐ
- ✔︎ 雨やほこりでレンズが傷むのを防ぐ
- ✔︎ レンズを衝撃から守る
- ✔︎ フレアやゴーストの原因である光を遮断する
ここからは、レンズフードの役割と効果を詳しくご紹介します。
レンズに指紋が付くのを防ぐ
レンズフードは、レンズの指紋付着防止に効果的です。とくに子どもを撮影するときは、注意していても子どもが興味本位でレンズに触れてしまう可能性があります。
レンズフードを取り付けておくと、レンズまで手が届かず、指紋の付着を防ぐことが可能です。
レンズに付着した指紋を放置すると、写真の仕上がりに影響を与えるだけではなく、ほこり付着やカビ増殖の原因にもなりかねません。
ほこりやカビは、クロスなどで拭き取ろうとすると、レンズに傷が付く可能性があるため注意して拭き取りましょう。
雨やほこりでレンズが傷むのを防ぐ
雨やほこりからレンズを守るのも、レンズフードの役割です。屋外撮影の場合、急な雨や土煙にさらされることもあるでしょう。
レンズフードを取り付けておくと、水滴やほこりを弾き、ある程度レンズ表面の保護が可能です。ただし、レンズを上に向けるとレンズフードでは保護できないため、持ち運びや撮影方法には注意しましょう。
レンズに付着した水滴やほこりは、撮影した写真に写り込むことがあります。万が一レンズ内に水滴やほこりが混入すると、誤作動や故障の原因にもなりかねません。
そのため、屋外で撮影する場合は、急な悪天候に備えてレンズフードの使用がオススメです。
レンズを衝撃から守る
ぶつけたときの衝撃からレンズを守ることも、レンズフードの役割です。レンズはカメラ本体から前方に飛び出しているため、気を付けていても人や建物などにぶつかる可能性があります。
もし、レンズが傷ついたりひび割れたりして修理に出すと、高額な費用が必要になるでしょう。レンズに与える衝撃を軽減し、修理代の出費を防ぐためにも、カメラを持ち歩く際はレンズフードの取り付けを推奨します。
フレアやゴーストの原因である光を遮断する
フレアとは、 太陽などの光源によって写真全体が白っぽくなる現象のことです。一方、ゴーストは、写真に筋や楕円のような模様で光が写り込んでしまう現象を指します。
フレアとゴーストは、レンズに強い光が入り、レンズの中で光の乱反射が起こることが原因です。
カメラのゴーストやフレアについて、詳しくは下記記事をご参考にしてください。
レンズフードは、レンズに入る余分な光をカットする役割があります。
レンズフードを取り付けることで、強い光が差し込む場所をはじめ夕陽をバックにした逆光撮影でも、フレアやゴースト発生の予防につながります。
レンズフードの形状ごとの違い

レンズフードには、大きく分けて「丸型」「花形」「ドーム型」の3形状があります。
レンズフードの形状によって、取り付けできるレンズの種類や遮光具合などが異なるため、購入前に形状の特徴を把握しておくことが大切です。
ここからは、レンズフードの形状についてそれぞれの特徴をご紹介します。
丸形
丸型レンズフードは、装着すると、レンズがそのまま延長されたようなシンプルな見た目が特徴です。望遠レンズや単焦点レンズによく使用されています。
丸形レンズフードは、さまざまな種類が販売されており、自分好みのデザインを選択できるのがメリットです。また、ピント合わせの際にレンズ前方が回転するタイプのレンズにもオススメです。
花形
花形レンズフードは、円筒型の四隅に切り込みがあり、花弁のような見た目が特徴です。広角レンズやズームレンズに使用されることが多い形状です。
花形レンズフードであれば切り込みが入っているため、ズームレンズに使用してもフードの影が写り込まず、鮮明なな写真撮影ができます。
ドーム型
ドーム型レンズフードは、丸形や花形と比較しても、平たくかさばらないレンズフードです。フタのような形状をしており、携帯性の高い単焦点レンズなどによく使用されます。
レンズフードとしての効果はあまり高くありませんが、「丸型」と「花型」 よりもコンパクトな形状で持ち運びに便利です。
まとめ
レンズフードには、大きく分けて「バヨネット式」「ねじ込み式」「スプリング式」「かぶせ式」の4種類があります。近年では、バヨネット式が主流となっているものの、種類によって取り付け方法が異なるため注意が必要です。
レンズフードを取り付けることで、衝撃からレンズを守るだけでなく、指紋や雨・土煙などがレンズに付着するのを予防できます。
ほかにも、フレアやゴーストの原因である光を遮断する役割もあるため、イメージ通りの写真を撮影するにはレンズフードが必須といえます。
レンズフードを購入する際は、形状による違いも理解したうえで、製品を選びましょう。