手ブレが起こる原因とは?手ブレを抑えるための解決策を6つ紹介!
せっかくの思い出の写真、「手ブレ」で台無しにしたくないですよね?
美しい風景や、家族・友人と笑顔あふれる瞬間をカメラに収めようとしたのに、あとで見返したらブレブレでガッカリ………そんな経験、誰にでもあるのではないでしょうか。
手ブレは、撮影時にカメラが動いてしまうことで起こる現象です。でも、大丈夫!手ブレの原因と対策をしっかり理解すれば、誰でも簡単にクリアで美しい写真が撮れるようになります。
当記事では、カメラの手ブレが起こる原因を詳しく解説し、初心者でもすぐに実践できる効果的な対策方法を紹介いたします。
もう手ブレに悩まされることなく、大切な思い出を鮮明に残しましょう!
目次
手ブレが起こる原因
手ブレの原因は、カメラのシャッタースピードが関係しています。
シャッタースピードとは、シャッターが開いている時間のことを指し、「1秒」「1/2秒」「1/4秒」「1/250秒」などと表記されているのが一般的です。
シャッタースピードが速ければ、シャッターを開けている時間が短いため手ブレが起きにくくなります。一方、シャッタースピードが遅ければシャッターを開けている時間が長く、その際に動くことで手ブレが起きる可能性も高くなるのです。
手ブレが起こる目安
手ブレは、「1/焦点距離」のシャッタースピードを下回ると起こりやすいといわれています。焦点距離は、ピントを合わせた際のレンズから撮像素子までの距離です。
たとえば、50mmのレンズを使用している場合、1/50秒よりも速いシャッタースピードで撮影を行うと、手ブレが起こりにくくなります。そのため、焦点距離が長い望遠レンズはシャッタースピードの速さが求められます。
手ブレの種類
- ✔︎ 角度ブレ
- ✔︎ シフトブレ
- ✔︎ 回転ブレ
手ブレには、上記の3種類があり、それぞれの原因を知っておくことが大切です。
ここからは、3種類の手ブレについて詳しく紹介いたします。
角度ブレ
角度ブレは、縦方向の角度ブレを表す「ピッチ」と、横方向の角度ブレ「ヨー」によって生じる手ブレです。ピッチは、カメラがお辞儀をするような動き、ヨーは左右に首を振るような動きによって起こります。
カメラを手持ちで撮影する場合、角度ブレが生じやすくなるため注意が必要です。また、望遠レンズでの撮影は、角度ブレを増幅しやすい特徴があることも理解しておきましょう。
近年では、カメラ技術の向上により「レンズ内手ブレ補正」「カメラボディ内手ブレ補正」などで、手ブレの補正が可能です。
シフトブレ
シフトブレは平行に動く手ブレのことで、「並進ブレ」ともいわれています。角度ブレと異なり、カメラが平行に動くことによって生じる手ブレです。
シフトブレは、手持ち撮影で発生する確率は低いものの、撮影倍率が高いときに生じやすいとされています。
マクロレンズの中には、シフトブレ補正に対応している商品もあるため、撮影状況に応じて使い分けましょう。
回転ブレ
回転ブレは、カメラが回転することによって起こる手ブレです。
手持ちで撮影を行う際に生じやすく、シャッターを押す瞬間にカメラの片側が下がったり、手首が回転したりすることによって発生します。
撮影者は、シャッターボタンを強く押しすぎないなどの工夫が必要です。メーカーによっては、「カメラボディ内手ブレ補正」で回転ブレの補正に対応しています。
手ブレが起こりやすい環境とは?
撮影環境によってはシャッタースピードが低下し、手ブレが発生しやすくなります。
朝の時間帯など光が十分にある明るい場所では、シャッタースピードが速くなり手ブレの失敗も起こりにくい環境です。
一方、夜などの暗所では光の量が少ないため、カメラが十分な光を取り込もうとシャッターを開く時間が長くなります。シャッターを開く時間が長くなると、手ブレが生じやすくなることを理解しておきましょう。
手ブレを抑えるための解決策を6つ紹介!
手ブレはカメラの持ち方や設定などの対策を講じることによって、改善が可能です。
ここからは、手ブレを抑えるための具体的な解決策を、以下の6つ紹介いたします。
- ✔︎ カメラをしっかりと持つ
- ✔︎ シャッター速度を上げる
- ✔︎ カメラを固定して撮影する
- ✔︎ 手ブレ補正を利用する
- ✔︎ ISOの感度を上げる
- ✔︎ ライトを使用する
カメラをしっかりと持つ
カメラを正しく持つことで、手ブレ対策につながります。
一眼レフカメラの場合、右手で軽くグリップを握り、左手はレンズの鏡胴部を下から支えるような持ち方が基本です。カメラを持つとき、右手の人差し指はシャッターボタンの上に添えます。
カメラは、脇を閉めて肘を体に押し付けるように構えましょう。脇を閉めると安定感が増し、手ブレが起こりにくくなります。また、ファインダーをのぞく際は、自分の鼻がモニターに当たっても気にしないようにしましょう。
シャッター速度を上げる
低速シャッターの場合、シャッターが開いている時間が長くなるため、手ブレの原因につながります。シャッタースピードを上げることによって、光が撮像素子に当たる時間が短くなり、動いている被写体でも手ブレすることなく撮影が可能です。
動きが速い被写体でも、1/2000秒以上のシャッタースピードがあれば対応できるといわれています。手ブレが生じてしまう場合には、シャッタースピードの設定を上げて撮影するよう意識しましょう。
下記では、「シャッタースピードの仕組みや速さの目安」を解説しております。被写体ごと適したシャッタースピードについても記述しているため、ぜひご参考にしてください。
▶︎ カメラのシャッタースピードの目安は?ブレない写真の撮り方も
カメラを固定して撮影する
手ブレは、シャッターを押す際のわずかな振動でも発生します。カメラを固定して撮影すると安定性が増し、手ブレを大幅に軽減することが可能です。
また、三脚を使用するとカメラが固定されるため、手ブレには効果的です。撮影スペースがあるときは、積極的に三脚を活用しましょう。
三脚を出すスペースが確保できない場合は、一脚を活用すると上下に対しての手ブレが軽減します。室外での撮影には、持ち運びやすい折りたたみ式の三脚や一脚がオススメです。
手ブレ補正を利用する
近年ではカメラの質が向上しており、手ブレ防止のために「手ブレ補正機能」を搭載しているカメラも増えています。手ブレ補正機能を活用すれば、シャッタースピードが遅い場合でも手ブレせずに撮影ができるのです。
手ブレ補正機能の表示は「○段補正」などと記されており、1段補正と表記されていれば実際のシャッタースピードより2倍速くなり、手ブレ補正が期待できます。
カメラ初心者でもテクニックが必要なく、手ブレを制御して写真撮影ができる便利な機能です。新たにカメラを購入する場合には、手ブレ補正機能が搭載されているか、チェックするとよいでしょう。
ISOの感度を上げる
ISO感度は光を電子的に増幅させる性能で、感度を上げることによって手ブレを防ぐ効果が期待できます。ISO感度を上げると光を取り込む量を増やせるため、シャッタースピードを上げることにつながるのです。
とくに、夜間などの暗い環境下で撮影をする場合は、ISO感度を上げて撮影することで、手ブレせずに適切な明るさで撮影できるでしょう。
しかし、ISO感度を上げることによって画面上にノイズが発生するなど、写真の仕上がりに影響を与えるデメリットもあります。ただISO感度を上げるのではなく、調整しながら適切な設定で撮影する必要があるでしょう。
ライトを使用する
ストロボやフラッシュなど、ライトの活用も手ブレの軽減に効果的です。室内などの暗所でシャッタースピードが落ちてしまう場合、ライトを使用することで瞬間的に被写体を明るく撮影できます。
ただし、被写体に光が当たらなければ、ライトを使用しても手ブレ軽減の効果は得られないため、被写体とカメラの位置関係が重要です。
まとめ
手ブレは、縦方向や横方向にカメラが動くことによって発生する現象です。
夜などの暗い撮影シーンで、シャッタースピードが低下することでも発生しやすいため、シャッター速度を上げたりISO感度を上げたりして対策しましょう。
ほかにも、撮影時はカメラを正しく持って動かないことや、三脚や一脚でカメラを固定するなどの手ブレ防止方法もあります。ストロボやフラッシュなど、ライトで被写体を明るくして撮影することも効果的です。