「画角」と「アングル」の違いは?似ている用語の意味も解説

カメラや写真撮影について調べていると、見慣れない専門用語が多く、理解も難しいと感じるカメラ初心者も少なくないでしょう。とくに、「画角」や「アングル」をよく見聞きするものの、意味や違い、使用場面などをお悩みではありませんか。

当記事では、「画角」と「アングル」の違いから、意味やそれぞれの使用場面までを詳しく解説いたします。
また、「焦点距離」「ポジション」「構図」などの関連用語や、撮影時に生かせる知識などもご紹介するため、ぜひご参考にしてください。

「画角」と「アングル」の違い

「画角」と「アングル」の違い

趣味でカメラを使用する方はもちろん、「画角」や「アングル」の言葉を知っている方も多いでしょう。画角とアングルは似た言葉に聞こえますが、実際には意味の異なる言葉です。

画角とアングルの意味を簡単に説明すると、次のとおりです。

画角
1枚の写真に写る範囲の広さを表す言葉
アングル
カメラの垂直方向の広さを表す言葉

ここでは、画角とアングルについてさらに詳しく解説いたします。

画角の意味と種類

画角は、1枚の写真に収められる範囲を角度で表したもので、構図を決める際に重要な要素でもあるのです。

画角はレンズの焦点距離と画面サイズによって決まり、一眼レフなど本格派カメラだけでなく、スマートフォンのカメラなどにも機能が備わっています。

画角は、角度に応じて次の3種類に分かれています。

広角広角は60度以上と、画角の中ではもっとも広い角度です。広範囲を写したい風景写真や、規模の大きな建物を撮影する際に使われる画角です。
また、広い範囲に配置された料理を写すテーブルフォトなどにも使われています。
標準標準は45度前後の画角を指します。画角の中では、人間の視野に近いといわれる角度です。被写体の自然な様子を撮影したい場合にも、向いている画角でしょう。
望遠望遠は画角の中でもっとも狭く、一般的には30度以下と定義されています。撮影できる範囲は狭いものの、遠い被写体撮影が得意です。
飛んでいる飛行機を撮りたい場合や、接近して撮れないモータースポーツなどの撮影に重宝します。

撮影対象によって、写真に写る範囲だけでなく撮影の距離も異なるため、画角を意識することが大切です。

アングルの意味と種類

アングルは、被写体に対してカメラの角度や位置を表す言葉 です。

同じ被写体でもアングルを変えることで、異なる印象の写真が撮影できます。アングルは撮影者の目線を基準に、次の3種類に分かれます。

ハイアングルハイアングルは「俯瞰(ふかん)」ともいい、高い位置から被写体を見下ろすアングルです。
被写体を見下ろすように撮影することで、被写体のかわいらしさや危うさなどを表現できます。風景を客観的な目線で撮る際にも使用されるアングルです。
水平アングル水平アングルは、「アイレベル」とも呼ばれます。撮影者の目線の高さから、水平にカメラを構えるアングルです。
自身が普段見ている目線を撮影することで、被写体の姿を見たまま伝えることや、日常的な風景の撮影が可能です。
ローアングルローアングルは、目線より低い位置から被写体を見上げるアングルです。「あおり」とも呼ばれ、迫力のあるシーンや威厳を表現する撮影に向いています。
幼い子どもや虫などの小さな生き物の目線から、インパクトある構図を撮りたい場合にも使用されるアングルです。

同じ被写体を撮影した写真でも、表現したい雰囲気や写真が持つ意味は大きく異なります。

写真の目的や表現したい内容を考えて、アングルを選ぶとよいでしょう。

画角・アングルはどう違う?知っておきたいカメラ用語

画角とアングルはどう違う?知っておきたいカメラ用語

いざカメラを購入しても、用語やカメラ設定の項目などが複雑でお悩みの方もいらっしゃるでしょう。

ここからは、画角やアングルに関連するカメラ用語をいくつか紹介いたします。カメラに関する基本の用語でもあるため、理解を深めるためにもお役立てください。

焦点距離

焦点距離は、レンズの中心からピントが合う地点までの距離を指す言葉です。レンズの種類を表す「mm」は、焦点距離を表します。

画角は焦点距離に応じて変動し、焦点距離が短くなるほど画角は広くなり、焦点距離が長くなるほど画角は狭くなります。

広い画角で奥行きのある写真を撮りたい場合は、焦点距離の短いレンズがオススメです。遠方の被写体をアップで撮りたい場合は、焦点距離の長いレンズを使用しましょう。

また、レンズには「単焦点レンズ」と「ズームレンズ」があります。2つのレンズの違いは、焦点距離を変更できるかどうかです。

単焦点レンズは焦点距離を変更できませんが、画質の高い写真や背景を大きくぼかした写真が撮影できます。

一方、ズームレンズは焦点距離の変更が可能なため、レンズ1本でさまざまな構図を撮影できます。荷物を極力減らしたいときにもオススメです。

焦点距離は、レンズの明るさを表すF値にもかかわる要素でもあります。

F値は「焦点距離÷レンズの口径」で決まります。

ポジション

ポジションは、カメラを構える高さを表す言葉です。

ポジションは次の3つに分かれています。

ハイポジション目線より高い位置でカメラを構える
水平ポジション目線と同じ高さでカメラを構える
ローポジション目線より低い位置でカメラを構える

アングルはカメラの「角度」、ポジションはカメラの「位置」と、それぞれ着目点が異なることを覚えておきましょう。

ポジションとアングルを掛け合わせることで、味わい深い写真の撮影が可能です。

たとえば、ローポジションからハイアングルで撮影すると、虫など生き物の視点から背丈が低い草花などを見上げた、迫力のある写真を撮影できます。

また、同じローポジションでもローアングルで撮影すると、ミクロの視点に迫った写真撮影が可能になります。

構図

構図とは、撮影時に被写体などを配置する方法、あるいは配置した際の全体像のことです。構図次第で、写真のバランスや印象が決まります。

写真の構図決めは、メインの被写体をどこに置くかがポイントです。

構図には、ある程度パターンがあります。パターンにのっとり構図を考えることで、カメラ初心者も比較的簡単に収まりのよい写真を撮れるでしょう。

日の丸構図メインの被写体を、フレーム中央に配置する構図です。シンプルでインパクトの強い写真が撮りたい際に向いています。
三分割構図写真を縦横それぞれ3等分し、縦線・横線の交点に被写体を配置する構図です。メジャーな構図で、余白を生かしてバランスよく被写体を配置できます。
対角線構図写真に対角線を引き、対角線上に被写体を配置する構図です。被写体を斜めに並べることで、写真に奥行きが出ます。
額縁構図被写体の周辺を窓やトンネルなどで枠を作り、被写体を目立たせる構図です。

被写体や表現したいイメージによって、構図の選び方が異なります。

構図と被写体の特徴を捉えて、効果的な構図を選びましょう。

写真を撮るときは画角・アングル・構図を意識する

写真を撮るときは画角・アングル・構図を意識する

写真撮影の際に画角・アングル・構図を意識することで、魅力的なオリジナリティのある写真を撮影できます。美しいだけでなく、一歩踏み込んだ写真が撮れるようになると、さらに写真撮影のスキルがアップするでしょう。

撮影の腕前を上達させるためには、漫然と撮り続けるだけでなく、スキルや知識を高めることも重要です。

好きな作品を鑑賞する際、画角・アングル・構図に着目し研究を重ねることで、撮影のバリエーションも豊富になるでしょう。学んだものを採り入れ撮影をくり返すと、表現の幅が大きく広がります。

下記の記事では、カメラ初心者向けに「風景写真の撮り方」について解説しております。撮影時のポイントやカメラ設定についてもご紹介しているので、ご参考にしてください。

▶︎ 「初心者向け」風景写真の撮り方|カメラ設定や撮影のポイントも紹介

また、福ちゃんのコラムページでは、カメラに関する撮影知識やテクニックなどをご紹介しておりますの。ぜひ、お役立てください。

まとめ

「画角」と「アングル」は似ているものの、意味や使用場面は異なります。

画角は写真の撮影範囲を角度で表しており、広角や望遠などさまざまな種類があります。

一方、アングルは被写体に対してカメラの角度を表し、ハイアングルやローアングルなど、異なるアングルによって写真の印象を変えることが可能です。

カメラの撮影時に画角やアングル、構図を意識することで、魅力的な写真を撮るためのさらなるスキル向上につながるでしょう。

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