シャッター回数はカメラの寿命の目安?回数を調べる方法を解説
一般的にカメラの寿命を判断する際は、現状のシャッター回数が耐久回数に達しているかを目安の1つにします。カメラには物理的なシャッター幕があるタイプや、シャッター幕を必要としないデジタルのタイプがあります。中古カメラを購入したい人やカメラを持っている人の中には、買い替え時期の目安としてシャッター回数を把握したい人もいるでしょう。
当記事では、カメラのシャッターの種類をはじめ、シャッター回数を調べる方法を紹介します。シャッターの耐久回数を把握し、カメラをどれくらい使ったか確認したい人はぜひ参考にしてください。
目次
カメラの寿命の目安とされるシャッター回数とは?
カメラには「シャッターの耐久回数」と呼ばれるものがあります。シャッターの耐久回数とは、シャッターが切れる耐久性を回数で表したものです。
シャッターの耐久回数は、耐久テストに基づいて設定されている数値であるため、一般的にはカメラの寿命の目安とされています。しかし、シャッターの耐久回数を超えたからといって、すぐに故障して使用できなくなるわけではありません。耐久回数に達していなくても壊れる場合もあれば、耐久回数を超えても継続して撮影できる場合も多くあります。
カメラの機種やメーカーによって耐久回数の有無は異なるため、回数はあくまでも目安ですが、一般的なシャッターの耐久回数は、エントリーモデルでは約5〜10万回、中級モデルでは約15万回とされています。
カメラのシャッターの種類は、主に以下の3種類に分けられます。
フォーカルプレーンシャッター
先幕と後幕の2枚のシャッター幕の動作によって、露光時間を制御する仕組みのカメラです。
レンズ交換式レンジファインダーカメラや一眼レフカメラなどに搭載されています。
シャッターが幕を消耗するのが特徴です。
電子先幕式シャッター
先幕がない代わりに電気的に動き、後幕のみでシャッターを切る仕組みのカメラです。
近年のミラーレスカメラに多く搭載されています。
後幕はメカ式なので消耗する特徴があります。
電子シャッター
撮像素子を電気的にコントロールして、シャッター機能を実現したカメラです。
ミラーレスカメラやスマホカメラに搭載されています。
先幕と後幕がないため、耐久性が良いのが特徴です。
シャッタースピードの目安について詳しくはこちら↓
カメラのシャッタースピードの目安は?ブレない写真の撮り方も
カメラのシャッター回数を調べる方法
カメラのシャッター回数は、どれくらいカメラを使用したか分かるため、買い替え時期を把握できて安心です。カメラのシャッター回数を調べるには、フリーツールの利用が便利です。フリーツールには「EOSinfo」「Photo ME」など、さまざまな種類があります。「EOSinfo」はCanon製カメラのみ対応ですが、使い方が簡単なため扱いやすいフリーソフトです。「Photo ME」の対応機種は、Canon製以外のカメラになります。
フリーツールには、製品によって使えなかったり、扱いにくさを感じたりする点もあるでしょう。ここからは、おすすめのフリーツールを紹介します。
「ショット数.com」を使用する
ショット数.comは、完全無料のシャッター回数判定サイトです。調べられる画像形式はJPEG(ジェイペグ)形式限定で、写真判定は1分ほどで終わります。ショット数.comは手軽に使えるのが魅力の1つで、ソフトウェアをインストールするなどの手間も必要ありません。PC作業が苦手な人や詳しくない人にもおすすめです。
調べ方は、ウェブサイトに写真をアップロードするだけで完了します。トップページの「写真送信フォーム」から入り、写真を選択すると自動的にデータを取り込んで回数をカウントします。選択する写真は、シャッター回数を調べたいカメラで撮影した写真です。もし、現時点の回数を知りたいのであれば、最新の写真を選べば正確な回数を把握できます。
ショット数.comの公式サイトはこちら↓
[ショット数.com]写真1枚をブラウザから送信するだけ!
「XnView」で調べる
XnViewは、ダウンロード形式でシャッター回数を調べられるフリーツールです。最初の画面では日本語に対応していませんが、ダウンロード後は日本語で表示され、特別に難しい操作をしなくても回数のカウントができます。調べ方には、2つの方法があります。1つは、写真を選択してドラッグ&ドロップで読み込みます。クリックして「プロパティ」に進み、Exifから「レリーズ回数」を表示することで、シャッター回数の確認が可能です。もう1つは、下部にあるExifをクリックして「総レリーズ回数」を表示すると確認できます。
XnViewでは、シャッター回数を調べるだけなら、初期設定や登録の必要はありません。ダウンロードの完了さえできれば、簡単に操作できます。
XnViewの公式サイトはこちら↓
Image Viewer | Photo Viewer | Image Resize | XnView
他のツールで確認する
カメラのシャッター回数を調べるには、ショット数.comやXnView以外のツールで確認する方法もあります。各カメラのメーカーによって違うため、カメラに合う方法を調べてみてください。以下は、カメラのシャッター回数を調べられるツールの一例です。
CANON(キヤノン)
「SOURCEFORGE」というダウンロードサイトから「Canon EOS DIGITAL info」をダウンロードします。「Download」をクリック後、圧縮されたzipファイルを解凍します。解凍後は、ファイル内の「CanonEosDigitallnfo.exe」をダブルクリックして実行しましょう。最後にカメラとPCを付属のケーブルで接続し、カメラの電源を入れたら「Connect」ボタンを押して情報を取得します。
SONY(ソニー)
ウェブサイト「Sony Alpha shutter count tool」にアクセスし、最新の写真を選択します。ドラッグ&ドロップ、またはクリックで写真を選択するとシャッター回数が確認可能です。写真の形式は、RAWかJPEGのどちらかを選べます。
Nikon(ニコン)
Nikonは、Macならツールを使わずにシャッター回数を確認できますが、Windowsはツールの使用が必要です。Macでは、調べたい画像を選択し「プレビュー」で画像を開きます。「ツール」内の「インスペクタを表示」をクリックして「Nikon」を選択すると確認できます。Windowsは「JpegAnalyzer」「PHOTOME」のフリーソフトを利用しましょう。
カメラのシャッター回数が耐久回数に近づいてきた・超えたときの対応
カメラのシャッター回数が耐久回数に近づいてきたら、修理に出すか買い換えるかなどの対応が必要です。例えば、カメラを買い換える方法があります。しかし、カメラは機種によってシャッターの耐久回数が決まっているため、中古のカメラを購入する場合は購入時点で耐久回数に近いと撮影できる回数が少なくなります。中古のカメラは新品のカメラよりも安価に購入できますが、購入前は品質の状態を把握するのと同時にシャッター回数も確認しましょう。
ここでは、カメラのシャッター回数が耐久回数に近づいたとき・超えたときの対応を紹介します。
修理に出す
中古カメラは、シャッターユニットを交換することで長期間の使用が可能です。シャッターは消耗品のため寿命があり、使用頻度によって修理が必要な場合があります。おおよその修理費用は、約2万〜5万円です。ただし、長年使用している場合は、他の不具合も予想できるため、さらに費用がかかるケースもあるでしょう。修理期間は3週間程度と見積もっておくと安心です。
買い替えを検討する
カメラは使用しているとシャッターだけでなく、レンズやバッテリー、ボディなどの部分も劣化しやすくなります。カメラ全体が古い場合は、思い切って買い替えるのもおすすめです。
カメラの寿命を可能な限り伸ばすためには、日頃からレンズやバッテリーなどの扱いに気を付けましょう。例えば、レンズは衝撃に弱く耐久性が低いため、慎重に扱うことが大切です。バッテリーの寿命は1年ほどで、温度に敏感なため保管場所に注意する必要があります。カメラを買い替える際は、寿命が来る前に売ることも検討しておくと、良いタイミングで買い替えられます。
買取に出す
カメラを買取店に売って、新しいカメラの購入資金を得るのも1つの方法です。カメラを可能な限り高く売却するには、値崩れする前に、購入後のなるべく早い段階で買取に出すのがポイントです。
カメラの査定額に影響しやすい要素には、カメラの保存状態やメーカー、機種・発売年代・付属品の有無などが挙げられます。一般的に、中古品の買取市場では新品に近い状態であるほど、高く売れる可能性があります。そのため、カメラを買取店の査定に出す際も、クリーニングクロスやブロアー、ブラシなどを使って綺麗な状態にするのが大切です。購入時に付いてきた各種ケーブルやバッテリー、ストラップやマニュアルといった付属品もカメラ本体とセットで査定に出せば、買取価格に上乗せされる場合があります。
デジタルカメラを売却するときは個人情報保護の観点から、本体に保存されている画像データを削除するほか、メモリーカードを抜き取りましょう。
カメラの買取について詳しくはこちら↓
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まとめ
カメラの耐久回数はシャッターが切れる耐久性を回数に表した指標のことで、一般的にはカメラの寿命を判断する目安とされています。カメラのシャッターには、物理的な先幕・後幕があるフォーカルプレーンシャッター、撮像素子を電気的にコントロールしてシャッター機能を実現する電子シャッターなどがあります。
カメラのシャッター回数を調べるには、ショット数.comやXnViewなどのフリーソフトを活用するのが有効です。カメラのシャッター回数が耐久回数に近づいてきたときや超えたときは、修理や買取に出すか中古・新品カメラへの買い替えを検討するとよいでしょう。
カメラ買取をお考えの際は、無料査定の福ちゃんにぜひご依頼ください。
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