ルイ・ヴィトン製品のお手入れ方法|シミ・変色の予防方法も
ルイ・ヴィトンのバッグや財布などの製品には、「モノグラム」「ダミエ」「ヌメ革」という素材が使用されています。それぞれの素材によって、日常的なお手入れの方法や保管方法が変わってくるため、注意しなければなりません。
この記事では、ルイ・ヴィトンのバッグや財布などのお手入れ方法・保管方法について、モノグラム・ダミエとヌメ革に分けて解説します。大切なルイ・ヴィトンのバッグや財布を良い状態で長く使い続けたい方は、ぜひご覧ください。
目次
ルイ・ヴィトンの「モノグラム」「ダミエ」と「ヌメ革」とは?
ルイ・ヴィトンの財布やバッグに使われている素材として、定番ラインはモノグラム・ダミエ・ヌメ革の3種類です。素材ごとの特徴と魅力は下記の通りです。
モノグラム・キャンバス
ルイ・ヴィトンの代表的な素材とも言えるモノグラム・キャンバスは、ブランド名の「L」「V」と、星と花のモチーフがデザインされた柄です。
綿素材にPVC(塩化ビニル樹脂)をコーティング加工した「トアル地」が使われていて、革よりも傷つきにくい耐久性が魅力です。
ダミエ・キャンバス
モノグラムと同様にトアル地が使用されているため、汚れがつきにくく長持ちします。
ダミエとはフランス語で市松模様という意味です。
シンプルで洗練された雰囲気と、黒ずみが目立ちにくい配色が特徴です。
ヌメ革
タンニンを用いた天然なめし加工を施すヌメ革は、ナチュラルレザーとも呼ばれ、柔らかで上質な風合いがあります。
使い込むほどあめ色になり、ヌメ革特有のツヤが増して味が出てくるでしょう。
適切な手入れをすれば、数十年は使い続けられる丈夫な素材です。
これらの素材がバッグに使用される場合、ボディにはキャンバス地、ショルダーベルトなどのアクセントにはヌメ革が使われている組み合わせが多いでしょう。
ルイ・ヴィトンのモノグラム・ダミエのお手入れ方法
- 1. ブラッシングで表面の汚れを落とす
- 2. 中性洗剤でクリーニングする
- 3. 陰干しで乾かす
合成皮革であるモノグラムやダミエは防水性があり、本革と比較すると丈夫でお手入れしやすい素材です。ここでは、きれいな状態を保つためのお手入れ方法を紹介します。
1.ブラッシングで表面の汚れを落とす
最初に、ブラッシングをして埃を取り除きましょう。柔らかいブラシで、表面を傷つけないように汚れを落としてください。
2.中性洗剤でクリーニングする
少量の中性洗剤を水に垂らし、柔らかい布に染み込ませます。プリントが施されていると、経年劣化で塗料が剥がれてくる可能性があります。クリーニング時は、塗装部分を強く擦ることは避け、優しく拭きましょう。摩擦を加えず、軽く叩くように拭くのがポイントです。拭き終えたら乾いた布で水気を取ります。
3.陰干しで乾かす
水分を残さず、完全に乾かしましょう。風通しがよく日の当たらない場所で陰干ししてください。
丁寧にお手入れした後は、適切な方法での保管が大切です。以下では、モノグラムやダミエの保管方法を説明します。
ルイ・ヴィトンのモノグラム・ダミエの保管方法
モノグラムやダミエのコーティングに使われている塩化ビニル樹脂は、空気中の水分によって加水分解を起こし、ベタつくことがあります。
ベタつきを予防するには、通気性のよい場所での保管が欠かせません。
特に、湿度が高く気温の変化が大きい日本は、加水分解が起きやすい環境であるため注意が必要です。湿気が低い保管場所を選んだ上で、乾燥剤などで対策を施しましょう。
また、購入の際に付属している布袋は、保管にはあまり適していません。不織布の袋のほうが保管に向いているため、保管時は入れ替えることをおすすめします。
軽いベタつきであれば、汚れ落としクリーナーで取り除くことは可能です。しかし素材を長持ちさせるには、日々の保管方法に注意を払い、傷む状況を避けることが大切です。きれいな状態を保つことができているかは、将来の買取価格にも影響します。
ルイ・ヴィトンのヌメ革のお手入れ方法|シミ・変色の予防方法も
- ✔︎ 日光に当ててから使用する
- ✔︎ デリケートクリーム・防水スプレーを塗布してから使用する
- ✔︎ 使用後は乾拭きしてデリケートクリームを塗ってから保管する
ヌメ革は上質で丈夫な一方で、適切に扱わなければシミ・カビなどのトラブルが発生してしまうデリケートな素材です。ヌメ革製品は水分によって劣化しやすく、雨による水濡れや湿気に注意しましょう。
一度、シミやカビが発生すると除去するのは困難であるため、毎日のケアで汚れを防ぐことが重要です。また、欠かさずにケアすることで、均一で美しいあめ色に変色し、エイジングによる色味の変化を楽しめます。
ここでは、部分的な変色やシミを防ぐメンテナンス方法と、汚れの落とし方を紹介します。なお、部分的にヌメ革が使われている製品については、ここでの説明はその部分だけに適用してください。
日光に当ててから使用する
新品のヌメ革バッグや財布は、使用前に一度日光に当てましょう。ヌメ革は日光によって変色し、おろしたてのまま使用すると変色した際に色ムラが出やすくなります。味わいのあるツヤ感が出るまで、まんべんなく当てるのがポイントです。
ただし、強い日光に当て続けると日焼けしすぎる可能性があります。直射日光は避け、室内で適度な光に当ててください。また、日光が当たらない部分は、きれいに変色せず色ムラの原因となるため注意しましょう。
デリケートクリーム・防水スプレーを塗布してから使用する
使用前は、革製品用のデリケートクリームや革用防水スプレーで表面を保護します。デリケートクリームとは革に油分や水分を補給するクリームで、乾燥やひび割れを防ぎます。ムラに注意し、表面に薄く塗った後、布で余分なデリケートクリームを拭き取ってください。
防水スプレーは、シミ予防のための大切なお手入れアイテムです。何もコーティングしていない状態で水滴や雨に濡れると、簡単にシミができてしまいます。防水スプレーを塗布することで水分を弾き、汚れが付きにくくなります。一部分だけに塗布しないように、まんべんなく吹きかけましょう。
使用後は乾拭きしてデリケートクリームを塗ってから保管する
使用後は汚れを落とし、クリームでのお手入れを忘れてはなりません。表面に付いた汚れの大部分は、乾拭きで落とすことが可能です。使用後もデリケートクリームで水分と油分を補給すると、乾燥を予防できます。小まめなお手入れを加えることが、美しい色合いを保つ秘訣です。
また、ヌメ革部分に雨染みがある場合は、水拭きしてシミの境目を馴染ませてください。濡らしすぎるとシミがひどくなる可能性があるため、固く絞った布で少しずつ湿らす程度に抑えるのがポイントです。最後にデリケートクリームで油分を足し、軽くブラッシングでツヤ出しするとシミが目立ちにくくなります。
ルイ・ヴィトン製品のお手入れ時の注意点
- ✔︎ 水洗いは避ける
- ✔︎ 素材に合ったアイテムを使う
- ✔︎ 時にはプロにお任せする
ルイ・ヴィトンの製品は、お手入れ時に素材を傷めないよう注意が必要です。お手入れの際は、下記のポイントに注意しながら行いましょう。
水洗いは避ける
水洗いは素材を傷める可能性があります。特に革素材は水分に弱く、シミ・カビの原因にもなります。どうしても汚れを落としたい場合は、軽く湿らせた布で拭く程度にしましょう。
素材に合ったアイテムを使う
お手入れしたい製品に使われている素材に合った、クリームやスプレーを使いましょう。クリームやスプレーを使用する際には、使用可能なものであるのか、必ず確認してください。適切ではないケア用品を使うと、反対にダメージを与えてしまいます。
時にはプロにお任せする
ひどい汚れを無理に落とそうとすると、悪化する恐れがあります。すべてセルフケアで行うのではなく、ルイ・ヴィトンのアフターケアサービスを利用したり革専門のクリーニング業者に出したりするとよいでしょう。
まとめ
ルイ・ヴィトンの財布やバッグなどの製品には、「モノグラム」「ダミエ」「ヌメ革」といった素材が使用されています。モノグラムやダミエは、塩化ビニル樹脂によりコーティングされた素材で、比較的お手入れしやすい点が魅力です。一方、ルイ・ヴィトン製品に使用されているヌメ革は、丈夫なものの水分に弱い性質があるため、品質を保つには使用後のお手入れが重要になります。
上質で丈夫なルイ・ヴィトンの製品は、正しくお手入れを行い、保管することで、長期にわたって使い続けることが可能です。
正しい方法でお手入れ・保管を行い、大切なルイ・ヴィトンの財布やバッグを使い続けましょう。