• 古銭
  • 2025.04.24

レアな五円玉の特徴は?年代別価値と見分け方を徹底解説

街中で当たり前のように手にする5円玉は、実は明治時代に鋳造された金貨から現代のものまで、時代の流れとともに姿や素材が大きく変容してきた歴史があります。

そのような5円玉の中には「レアコイン」として高額な価値を持つものも存在し、希少性が高いものでは額面以上の高値がつくこともあることをご存知でしょうか。

明治期の金貨から、戦後に誕生した黄銅製のもの、さらには一般市場には出回らなかった試作品まで、コレクターたちを魅了する5円玉は実に多様です。

この記事では、そのような価値あるレアな5円玉の種類や特徴を詳しくご紹介します。

5円玉とは

レアな五円玉の特徴は?年代別価値と見分け方を徹底解説

5円玉は、私たちの暮らしに長く寄り添ってきた日本の硬貨です。現在よく目にする黄銅製の穴あき5円玉だけでなく、明治時代には純度の高い金貨として世に出ていました。

日本の貨幣制度は明治4年(1871年)の「新貨条例」によって大きく変革し、この改革を機に「旧5円金貨」が誕生したのです。

その後、金の含有率を少なくした新5円金貨へと移り変わり、世界情勢や日本経済の変化に合わせて素材やデザインも姿を変えていきました。

第二次世界大戦後、日本は金貨を作る経済的余裕を失い、代わりに黄銅という合金で作られた5円玉が登場。最初は穴のないタイプでしたが、すぐに中央に穴の開いた「有孔タイプ」へと変更され、現在まで親しまれています。

このように「5円玉」と一言でいっても、実は150年以上もの豊かな歴史を持ち、中には現代では思いもよらない価値を秘めた5円玉も少なくないのです。

レアな5円玉の種類

レアな五円玉の特徴は?年代別価値と見分け方を徹底解説

レアな5円玉」といっても、その価値や特徴は実に多彩です。明治期に輝きを放った金貨はもちろん、意外にも戦後の黄銅貨の中にも高額取引される特別な年号が存在します。

また、一般流通を目的とせず試験的に少数だけ製造され、ほとんど世に出回らなかった幻の5円玉も。

ここからは、コレクターたちを熱狂させる代表的なレア5円玉の魅力と価値について、それぞれ掘り下げていきましょう。

旧5円金貨

旧5円金貨は、明治4年(1871年)の新貨条例に基づいて初めて世に送り出された5円硬貨です。金90%と銅10%の合金から生み出され、当時は本位貨幣として人々の間で手から手へと渡っていきました。

誕生当初は直径約23.84mmの堂々とした大型タイプ(明治3・4年銘)でしたが、その後は約21.82mmへとやや小ぶり(明治5~30年銘)になりました。

裏面には威厳ある旭日や菊花紋章・桐紋章が美しく刻まれるなど、職人の技が光る意匠が特徴です。

1897年(明治30年)、貨幣法の改正により新5円金貨が登場すると同時に、旧5円金貨はその役目を終えました。

法律上は昭和63年(1988年)まで正式な通貨として認められていたものの、そもそも発行枚数が限られていたため、現在まで残っているものはそれほど多くありません。

とくに後期の明治10年以降は発行枚数も少なく価値も高い傾向にあります。明治16年・26年・30年銘は極めて希少で、市場では100万円を超える価格で取引されるケースも。

保存状態の良いものならさらに高値がつくこともあり、コレクターたちを虜にする逸品といえるでしょう。

新5円金貨

1897年(明治30年)に誕生した新5円金貨は、同年の貨幣法改正を契機に世に送り出されました。

旧5円金貨と同じく金90%・銅10%の合金で作られていますが、サイズはより小さくなり、直径16.96mm、重さ4.17gとなりました。

表面には風格ある菊花紋章や桐紋章、裏面には夜明けを思わせる旭日や八稜鏡(はちりょうきょう)などが繊細に描かれており、より洗練された美しさを感じさせるデザインが特徴です。

新5円金貨は発行された年号が限られており、中でも昭和5年(1930年)銘はもっとも入手困難とされています。

当時、金解禁政策の影響で大量に造られたものの、後の金本位制停止によって多くが溶かされたり海外へ流出したりして失われ、現存するものはごくわずかとなりました。

そのため、ほとんど使用された形跡のない美品であれば400万~600万円以上の価値があるともいわれています。

明治36年銘など、ほかの年号でも流通量が少ないものは数十万円を超える価格で取引されることもあり、発見すれば大きな財産となる可能性を秘めた貴重なコインなのです。

5円玉「財務省放出金貨」

財務省放出金貨とは、平成17年(2005年)から平成20年頃にかけて、財務省が長年保管していた近代金貨の一部を市場へと解き放ったものを指します。

その中には旧5円金貨や新5円金貨が未使用の美しい状態で含まれており、一般流通品と比べると保存状態が格段に優れているのが最大の魅力です。

市場に出回ったコインの多くは、表面の輝きや刻印のシャープさが際立っており、同じ年号の通常コインよりも高い評価を受けることが少なくありません。

もちろん年号や状態によって価格は大きく変動しますが、財務省放出品は「正規の保管状態で守られてきた希少品」という付加価値も相まって、高額査定につながりやすい傾向にあるのです。

5円黄銅貨

✔ 穴なし5円黄銅貨
✔ 5円黄銅貨(楷書体)
✔ 5円黄銅貨(ゴシック体)

第二次世界大戦後、金属資源の深刻な不足やインフレの進行により、金貨の発行は事実上不可能となりました。こうした背景から1948年(昭和23年)に誕生したのが、黄銅を材料とした5円玉です。

最初に登場したのは中央に穴のないタイプの「穴なし5円黄銅貨」で、表面には荘厳な国会議事堂と優美な唐草模様、裏面には平和の象徴である鳩と日本を代表する梅の花が美しく描かれています。

しかし製造期間が短く、流通量も限られていたため、今日まで残されているものは比較的少ないのが現状です。コレクターの間では状態によって数百円から数千円程度で取引されることがあります。

翌1949年(昭和24年)には、より親しみやすくなった中央に穴の開いた有孔5円玉が登場しました。

この頃は「」の字が楷書体で書かれており、「フデ五」の愛称で親しまれています。

1958年(昭和33年)まで製造が続けられ、とくに昭和27年銘は発行数が少なかったことから、1万円以上の価値がつくことも。

1959年(昭和34年)からはゴシック体へと書体が変更され、「日本國」の表記も現代風の「日本国」へと改められました。

ゴシック体の5円玉は基本的にプレミア価値がつきにくいものの、希少価値のある年号の未使用品やエラーコインなどは数百円以上で取引されることがあります。

このように、身近な黄銅製の5円玉の中にも、特定の年号やエラーがある5円玉や未使用の状態で保存されてきた5円玉などには、額面を大きく上回る価値が認められる場合もあるのです。

アルミフデ5

アルミフデ5は、1951年(昭和26年)頃に試作として限定的に製造された、アルミニウム素材の5円玉です。

外観や模様は当時流通していた楷書体の有孔5円玉とほぼ同じですが、手に取るとアルミニウム特有の軽さを感じるのが最大の特徴です。

正式に世に出回ることはなく、試験的に少数だけ作られた「試鋳貨」のため、現存しているものはほんのわずかしかありません。

その圧倒的な希少性から、コレクター市場での価値は100万円程度、良好な保存状態のものであれば数百万円という価格にも期待できる超レア5円玉です。

ただし、高額ゆえに精巧な偽物も出回りやすいため、もし発見した場合は信頼できる専門家による鑑定が必要不可欠でしょう。

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ほかにレアな5円玉として価値のあるものは?

レアな五円玉の特徴は?年代別価値と見分け方を徹底解説

特定の年号や試作品以外にも、思わぬ高額査定が期待できるのが「エラーコイン」と呼ばれる硬貨です。

エラーコインとは、製造過程での偶発的なミスによって、通常とは異なる特徴を持つようになった硬貨のことです。

たとえば文字や模様の刻印がずれている、中央の穴の位置が中心からずれている、文字が二重に打刻されているなど、さまざまな種類のエラーが存在します。

こうしたエラーの種類や程度によって価値は大きく変動し、珍しいエラーコインであれば数万円から数十万円という驚くべき価格がつくこともあります。

ただし、後から意図的に加工されて作られた偽物との見分けが難しい場合も多いため、専門知識を持った鑑定機関や信頼できる買取業者に相談することが賢明です。

普段何気なく使っている5円玉や、ご自宅の引き出しから見つかった古い硬貨の中に、実は価値のあるエラーコインが潜んでいるかもしれません。

処分する前に、一度専門家の目で確認してもらう価値は十分にあるでしょう。

レアな5円玉を見つけたら?

もし「これはひょっとして珍しいものかも?」と思える5円玉に出会ったなら、まずは古銭の専門家による鑑定や査定を受けてみることをオススメします。

とくに旧5円金貨・新5円金貨、アルミフデ5などの希少品については、本物かどうかの鑑定と保存状態の正確な評価を受けることで、思いがけない高額査定につながる可能性があります。

またエラーコインについても同様に、専門的な知識に基づいた正確な鑑定が大切です。

もしお手元にある「レアな5円玉を高く買い取ってほしい」とお考えでしたら、「買取福ちゃん」の利用がオススメです。

福ちゃんでは長年にわたる古銭買取の豊富な実績があるため、レアコインの真価を見極める確かな目を持った査定士に安心して査定を任せられます。

大切に保管してきた硬貨の本当の価値が気になったときは、一度相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

レアな五円玉の特徴は?年代別価値と見分け方を徹底解説

日本の5円玉は、明治時代のきらびやかな旧5円金貨から、現代の親しみやすい黄銅貨まで、長い歴史の中でさまざまな変遷を遂げてきました。

その道のりで生まれた希少性の高い金貨や試作品、さらには製造時のエラーコインなどは、思いもよらない高値で取引されることがあります。

もし日常生活の中で「一般的な5円玉とは違う」と感じるものを見つけたなら、信頼できる鑑定機関や専門の買取店で査定してもらうことをオススメします。

古銭買取の専門店「福ちゃん」なら、珍しい5円玉の高価買取が期待できるでしょう。大切な硬貨コレクションをお持ちの方は、ぜひ一度プロの目で価値を確かめてみてください。

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