- 骨董
- 2025.04.05
山下清の作品を買取してもらいたい!代表作や高額査定を狙うポイントを解説

山下清と聞くと、一世を風靡した人気ドラマ「裸の大将」をイメージする方もいるでしょう。
彼は日本を代表する絵画作家の1人で、日本の原風景や名所を貼り絵で表現した作品を、数多く残しました。
実際に見た風景を記憶して、自宅でじっくり描いていたとされ、類まれな才能を持っていたことでも知られています。
この記事では、山下清の人物像や代表作をご紹介。
彼の作品を買取に出すことを検討されている方のために、買取に出す方法や高額査定を狙うポイントも解説します。
【買取に出す前に】山下清とはどのような人物?

山下清と聞くと、ドラマ「裸の大将」のイメージから、白のタンクトップ姿で日本を放浪しながら絵を描いているイメージを持つ方も多いでしょう。
彼は実際、約15年間の放浪の旅で見た風景を、貼り絵で表現していました。
ここでは、彼の生涯と作風について整理していきます。
山下清とは|「裸の大将」としても知られる日本の画家
「裸の大将」としても知られる日本の画家、山下清は、1922年に東京・浅草に生まれました。
幼少期に高熱にかかり、後遺症として言語障害と知的障害を患いました。
12歳になると、千葉の養護施設「八幡学園」に入園し、貼り絵の1種である「ちぎり絵細工」に出会います。彼の才能は、学園の顧問医だった式場隆三郎の目に留まり、式場の指導のもとで技術をさらに伸ばしていきました。
彼は早稲田大学講師に誘われ、同校で開催された展覧会にて貼り絵を展示。
その後も東京や大阪で個展を開き、画家のみならず、一般の人たちからも注目を集めるようになりました。
18歳になると、約15年間の放浪の旅をスタートさせます。
全国を放浪しながら3年程度に1度のペースで学園に戻り、放浪中に見た風景を貼り絵に残しては、また放浪することを繰り返していました。彼は、1度見た風景を忠実に再現できる、並外れた記憶力を持っていたのです。
放浪の旅を終えてからは、貼り絵だけでなく水彩画やペン画など、さまざまな作品を制作しました。
39歳のころには、40日間のヨーロッパ旅行に出かけ、現地の建物や風景を題材とした作品を残しています。
そして1971年、49歳のときに脳出血によってこの世を去りました。
山下清の作風
先ほどご紹介したように、山下清は八幡学園で「ちぎり絵細工」に出会いました。ちぎり絵細工とは、色紙を手でちぎり台紙に貼って作り上げる工芸で、「貼り絵」とも呼ばれます。
これが作風の原点となっており、作品の多くは、貼り絵で精工に仕上げられているのが特徴です。
これでもかというほど小さな色紙が貼り重ねられた作品もあり、細かな作業が得意であったことがうかがえます。
一見、紙をちぎって制作されているとは思えないような、微細な表現も得意としていました。
買取されやすい?山下清の代表作7選

ここでは、ほかの作品と比べて買取してもらいやすい、以下7つの代表作をご紹介します。
・長岡の花火
・パリのエッフェル塔
・桜島
・ひまわり
・東海道五十三次
・日本平の富士
・清の見た夢
長岡の花火
山下清は花火に対して思い入れがあり、さまざまな地域の花火を題材とした作品を残しました。
なかでも、貼り絵で表現された「長岡の花火」は有名です。
漆黒の夜空に打ち上げられた大小の花火、その光に照らされた観衆、水面に映る花火の反射が、細やかに描写されています。
花火が弾ける様子は、とくに精巧に表現されています。
この作品が制作されたのは、彼が28歳のころ。放浪の旅で新潟県長岡市の花火を見て、心を動かされたのではないでしょうか。
パリのエッフェル塔
「パリのエッフェル塔」は、山下清が40日間のヨーロッパ旅行で見た風景を題材にした作品です。
彼の作品は貼り絵のイメージが強いですが、この作品は水彩で描かれています。
エッフェル塔の複雑な鉄骨の重なりをペンで描き、その上から水彩で色をつけています。
鉄骨の構造は緻密に描写されており、彼の几帳面さが反映されている作品といえるでしょう。
緻密に描かれていながら、独特の温かみを感じられるのも、この作品の特徴です。
桜島
山下清は、鹿児島県の桜島を題材にした、複数の作品を残しています。
1954年に制作された「桜島」は、奥に桜島、中央には海と蒸気船が描かれています。
非常に細かくちぎった青と白の色紙を使用し、波のきらめきまでもが緻密に表現されているのが特徴です。
「桜島」は、力強くも静かな自然の美しさを表現している作品といえます。
彼は、寒い冬場になると比較的暖かい九州に渡ることが多かったそうです。そのなかでも鹿児島はお気に入りの土地で、何度も訪れました。
ひまわり
オランダの画家、フィンセント・ファン・ゴッホの代表作「ひまわり」を彷彿とさせる作品です。
ゴッホのひまわりと構図は似ていますが、色彩のコントラストは、山下清ならではのものとなっています。
この作品は、背景の色彩を控えめにしているのが特徴です。
その効果によって、ひまわりの鮮やかな黄色や、葉の細かな葉脈が一層際立っています。
なお、山下清は「日本のゴッホ」としても知られる画家です。
16歳のときに東京で開かれた個展で、洋画家の梅原龍三郎から「その美の激しさ、純粋さは、ゴッホに匹敵する」と称賛を受けたことがきっかけで、この愛称で呼ばれるようになりました。
東海道五十三次
「東海道五十三次」は55枚の絵画からなる大作で、山下清の遺作としても知られています。
画家としてすでに高い評価を得ていた彼が、「いつまでも残る大作を描こう」と考え、晩年のライフワークとして選んだ題材でした。
東京から京都までの街道を歩き、そのなかで見かけた風景がもととなっており、およそ5年もの歳月を費やして制作されました。
この作品は、残念ながら病に倒れて貼り絵にはならず、そのほとんどが白黒のペン画で緻密に描かれています。
彼が描いた東海道の風景画は、自然の空気や香りまでも運んでくれるような仕上がりとなっています。
日本平の富士
富士山は、山下清が好んだモチーフの1つでした。
「日本平の富士」は色鮮やかでありながら、落ち着いた独特のタッチで描かれています。こうした色使いやタッチにより、富士山の尊厳な雰囲気が見事に表現されています。
尊厳な雰囲気がありながら、どこか深みのある温かな印象であることも、この作品の魅力です。
色紙を極限まで細かくちぎり、重ね貼りすることで、このような温かみを表現しています。
日本の象徴でもある富士山を題材にしたこの作品は、見る人の心を満たしてくれるでしょう。
清の見た夢
「清の見た夢」は、1つしか目がない巨人、大蛇、大蜘蛛が一斉に攻めてくる様子が描かれた作品です。
原色を中心に使った明るい色使いと、絵本のように愛らしいモチーフが特徴で、想像力豊かな山下清の世界観が反映された作品となっています。
まるでゴジラの映画のようなワンシーンが描写されており、見る人を童話の世界に連れて行ってくれるでしょう。
旅先での風景をテーマにすることが多かった彼の作品としては、珍しい部類に入ります。
ここまでご紹介した山下清の代表作はもちろん、その他の作品や、「これは山下清の作品かもしれない」と思われるお品物をお持ちでしたら、ぜひ一度、福ちゃんの「無料査定」をご利用ください。
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山下清の贋作はある?

山下清の作品を買取に出そうかお考えの方のなかには、「贋作」が存在するのかどうか、気になる方もいらっしゃるかもしれません。
結論から申し上げると、贋作が出回っている可能性はあります。
ここでは、その理由を簡潔にご紹介します。
山下清は、放浪中に見た風景を、帰宅後の思い出として作品に残していました。その作品の多くは、彼の遺族や関係者が保有しています。
しかし、ドラマなどの影響で「一宿一飯の恩義として、各地に作品を残しながら放浪した」と誤って認識されています。
このような誤った認識を逆手に取り、彼が現地で残した作品と偽って販売するほか、「山下清原画展」と称して贋作品を展示している展覧会もあるのです。
実際、放浪中に簡単なスケッチ制作を依頼されたのは事実です。
ただ、放浪先では主にフェルトペンによる素描画を数点残したのみで、貼り絵などの大作は帰宅後に制作していました。
このように、山下清の作品には贋作が出回っている可能性があり、とくに「放浪先で描かれた」とされる貼り絵などには注意が必要です。
お手持ちの作品が本物かどうかご不安な場合や、現在の価値を正確に知りたいとお考えでしたら、専門的な知識を持つ査定士に相談するのが「最も確実な方法」といえるでしょう。
私たち「買取福ちゃん」には、山下清の作品に関する豊富な知識と査定経験を有する査定士が在籍しています。
真贋の判断も含め、買取で迷うことがあれば、まずはお気軽にご相談いただけますと幸いです。
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山下清作品の買取のポイントは?

ここからは、山下清の作品を買取に出す際に押さえておきたいポイントを見ていきましょう。
ポイントは以下のとおりです。
・人気のある図柄は高く売れやすい
・山下清作品は年代よりもクオリティに左右される
・鑑定書があれば高く売れやすい
・リトグラフ作品でも売れる可能性はある
・保存状態が大きく影響する
順番に詳しく解説します。
人気のある図柄は高く売れやすい
絵画などの美術品は、図柄によって評価が変わってきます。
図柄とは絵画のモチーフやデザインのことで、人気の図柄ほど、高値で売れやすい傾向です。
山下清の作品では、「長岡の花火」や「桜島」が人気の図柄です。
このような作品をお持ちで、手放そうとお考えの場合、買取に出してみるとよいかもしれません。
なお、山下清の人気の図案は、リトグラフ作品も多く制作されてきました。人気の図案であれば、リトグラフ作品も売れる可能性がありますので、のちほど詳しくご紹介します。
山下清作品は年代よりも「クオリティ」に左右される
同じ画家の作品であっても、当然ながら作品によって評価が変わってきます。
一般的には、画家の全盛期の作品が高い評価を得る傾向ですが、山下清の作品は例外です。
年代による価値の差はあまりなく、制作時間が長くクオリティの高い作品ほど、高額で取引される傾向があります。
たとえば、「パリのエッフェル塔」はクオリティが高く、高価買取を狙いやすいでしょう。
クオリティについては、絵画に精通した査定士がいる買取業者に依頼すれば、見極めてもらうことが可能です。
鑑定書があれば高く売れやすい
鑑定書とは、作品が真作であることを示す証明書のことで、鑑定書があると高く売れやすくなります。
これは一体、なぜなのでしょうか。
絵画に精通した査定士であれば、真贋を見極めることは可能です。ただし、鑑定書があることで、本物の作品としての価値がいっそう高く評価され、高価買取につながるのです。
山下清の作品は、「山下清鑑定委員会」が鑑定書を発行してくれます。
買取に出そうか迷っている作品が、贋作ではないかと不安に思われている方は、この委員会に鑑定を依頼するのもよいでしょう。
リトグラフ作品でも売れる可能性はある
リトグラフ作家が手がけた山下清の作品でも、売れる可能性はあるため、お持ちの方は、まずは査定に出してみることをオススメします。
リトグラフとは版画の1種で、版面に石の素材を用いた「石版画」に分類されるものです。版画のなかでも、美しい線やタッチを表現できるのが特徴です。
山下清の人気の図案は、リトグラフ作品も多く制作されています。
たとえば、花火シリーズは非常に人気があり、リトグラフとして別の作家が制作しています。
リトグラフ作品は、山下清の肉筆の作品と比べると価値は下がるものの、贋作とは区別されて価値が評価される傾向です。
保存状態が大きく影響する
絵画の価値は、保存状態も大きく影響します。
具体的には、以下の要素が価値を左右するでしょう。
・紙の色あせ
・汚れ
・破損
・修復されているかどうか
山下清の作品は、時間の経過とともに状態が変わりやすい素材を使用していることもあります。
こうした理由から、色あせや汚れが見られる作品も少なくありません。
そのため、保存状態がよいと相対的に価値が高まり、高価買取を狙いやすいのです。
山下清作品の買取なら「福ちゃん」にお任せください!

福ちゃんでは山下清の作品を買取しており、以下3つの強みがあります。
・絵画に精通した査定士が丁寧に査定
・手数料は無料|選べる2つの買取方法
・お客様ファーストの接客が魅力
それぞれについて簡潔にご紹介します。
絵画に精通した査定士が丁寧に査定
絵画の査定には、幅広い知識が必要です。
価値に見合った価格で買い取ってもらうためには、一流の査定士が在籍している買取業者に依頼するのがオススメです。
福ちゃんには、絵画に精通した査定士が多数在籍しています。
これまでの買取経験や豊富な知識をもとに、お品物の価値を見極め、適正な買取額をご提示させていただきます。
なかには、「汚れがある」「ヒビがある」といった状態の絵画もございますが、どのような状態の絵画でも丁寧に査定いたしますので、ご安心ください。
手数料は無料|選べる2つの買取方法
絵画を含む骨董品買取では、「出張買取」「店頭買取」の2種類からお選びいただけます。
「出張買取」は、1点からでもお伺いします。
福ちゃんでは、骨董品以外にも、着物やお酒などさまざまなお品物を査定している総合買取業者です。そのため、訪問時に骨董品以外のお品物を追加していただくことも可能です。
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お客様ファーストの接客が魅力
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福ちゃんでは、買取サービスにご満足いただけるよう、査定士へのマナー研修を実施しております。
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福ちゃんはプライバシーマークを取得し、個人情報を本社で一元管理して、万全なセキュリティを確保してきました。
買取額にご満足いただくだけでなく、お客様に安心してサービスを利用していただくことも、買取業者として重要だと考えております。
まとめ

本記事では、山下清の作品の買取についてご紹介しました。
彼は1度見た風景を記憶し、自宅で作品を制作していたとされ、類まれな才能を持っていました。
買取の際に押さえておきたいポイントとしては、図柄・クオリティ・鑑定書の有無・保存状態が挙げられます。
これらの要素のなかでも図柄はとくに重要で、「長岡の花火」「桜島」などの人気の図柄は、高価買取も狙えるでしょう。
なお、リトグラフ作品でも買取してもらえる可能性があるので、手放そうとお考えの方は、買取業者に査定を依頼してみるとよいかもしれません。
福ちゃんでは、「所有している絵画が経年劣化しているけれど、買い取ってもらえる?」といったご相談も承っております。
骨董品の高価買取をお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。