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  • 2024.12.09

中国切手「中華人民共和国成立25周年(1次・2次)」をご紹介!社会主義建設の歩みに迫る

1974年、激動の文化大革命期に発行された「中華人民共和国成立25周年切手」。

中国の建国記念日である「国慶節」に発行されたこの切手は、社会主義建設に向けた中国国民の熱意と、多民族国家としての結束を力強く表現しています。

国章や労働者・農民の姿など、当時の中国を象徴するデザインは、現在でもコレクターから高い人気を誇り、希少価値の高い切手として取引されているのです。

当記事では、「第1次」と「第2次」に分けて発行された、2種類の切手の図案や意味、そして市場価値を詳しく解説していきます。

中華人民共和国成立25周年切手」に関する理解が深まりますので、ぜひ最後までご覧ください。

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「中華人民共和国成立25周年切手」とは?

中国切手「中華人民共和国成立25周年(1次・2次)」をご紹介!社会主義建設の歩みに迫る

1974年、中国建国25周年を記念して発行された「中華人民共和国成立25周年(1次・2次)切手」。

このシリーズの記念切手は、単なる祝賀切手ではありません。

1949年の建国から25年、中国が歩んできた激動の道のりと、社会主義建設における輝かしい成果を、世界に向けて発信する役割を担っていたのです。

第1次発行の8分切手は、「団結して、さらなる勝利を目指そう」をテーマに、50以上の少数民族が手を取り合う姿を鮮やかに描写。このテーマは、「中国共産党第9回全国代表大会」で掲げられたスローガンを視覚化したもので、多民族国家としての結束と未来への希望を象徴しています。

しかし、第1次切手には「工農兵(工業労働者・農民・兵士)」の姿が描かれていなかったことから、第2次発行が決定されました。3枚組の連刷切手として発行された第2次切手は、「工業・農業・国防」という新中国の根幹を支える、3つの要素を力強く表現しています。

それぞれの切手には、当時の中国の社会背景や政治的な意図が込められており、歴史的資料としても高い価値を有しています。

「中華人民共和国成立25周年(1次)切手」のデザイン

中国切手「中華人民共和国成立25周年(1次・2次)」をご紹介!社会主義建設の歩みに迫る

この切手は、「団結して、さらなる勝利を目指そう」がテーマです(※)。

テーマに合わせるように、中国を構成する56の民族が手を取り合い、未来へ向かって進む様子が描かれています。

このテーマは「中国共産党第9回全国代表大会」で掲げられた、スローガンを視覚化したものです。

民族間の融和と協力、そして社会主義建設に向けた、国民全体の意志を象徴するデザインが特徴です。

人物の衣装や背景には、各民族の特徴が細やかに表現されており、中国の多様な文化を垣間見れます。たとえば、チャイナドレスを着た漢族の女性、チベット族の特徴的な衣装、モンゴル族の民族衣装が挙げられます。

中国民族の姿が丁寧に描き込まれた、非常に華やかなデザインです。

鮮やかな色彩と力強い構図で、見る者に深い印象を与えます。

※日本では「国章と祝う人々」と表記される場合があります

▼中国切手「中華人民共和国成立25周年(1次)」の詳細
・発行日:1974年10月1日
・額面:8分
・切手デザイン:全1種類
・発行枚数:500万枚
・編号:J2

「中華人民共和国成立25周年(2次)切手」の種類とデザイン

中国切手「中華人民共和国成立25周年(1次・2次)」をご紹介!社会主義建設の歩みに迫る

中華人民共和国成立25周年(2次)切手」では、3種類の図案が発売されました。

いずれも額面8分で、発行枚数は各500万枚です。

3つのデザインテーマは、以下のとおりです。

✔ 工業は大慶に学ぶ(額面8分、発行枚数500万枚)
✔ 農業は大寨に学ぶ(額面8分、発行枚数500万枚)
✔ 祖国沿岸防備(額面8分、発行枚数500万枚)

これらの切手は、工業・農業・国防という、新中国の重要な3つの側面を表現。

「建国25周年」の節目における、中国の発展と決意を示したデザインに仕上がっています。

図案「工業は大慶に学ぶ」の詳細

工業は大慶に学ぶ」切手は、中国の工業を牽引する「大慶油田」を象徴に、力強い工業発展を描いています。

中央に描いているのは、防熱・防火服とヘルメットを身につけた労働者が、左手に作業用の笛を持ち、右手を高く掲げて作業の指示を出す姿です。

背景には、製鋼炉の赤い光・船舶・タワークレーン・石油掘削塔など、工業発展を象徴するさまざまな設備が描かれ、中国の工業全体の発展を力強く表現しています。

図案「農業は大寨(だいさい)に学ぶ」の詳細

農業は大寨に学ぶ」切手は、「大寨」を舞台に、豊作の喜びに満ちた農村風景を描いています。

中心に描かれているのは、笑顔で作業する若い女性農民の姿です。彼女は首にタオルをかけ、豊かに実った穀物を麻袋に詰めている様子がうかがえます。

背景では脱穀機が稼働しており、農業の機械化による発展も示されています。

画面全体が収穫期の田野を思わせる黄金色で彩られており、豊かな実りの雰囲気が伝わってくるようです。

図案「祖国沿岸防備」の詳細

祖国沿岸防備」切手は、人民解放軍の兵士が祖国を守る姿を力強く描いた図案です。

65式軍服」を着用し、「56式自動歩槍」を構える兵士の姿からは、祖国防衛への強い決意が伝わってきます。

背景には、空を飛ぶ飛行機や海上を行く船舶が描かれ、陸軍・海軍・空軍が一体となって国境を守ることを示しているのです。

人民解放軍が常に警戒を怠らず、社会主義国家建設と人民の平和な生活を守るという強い意志が表現されています。

▼中国切手「中華人民共和国成立25周年(2次)」の詳細
・発行日:1974年10月1日
・額面:各8分
・切手デザイン:全3種類
・発行枚数:各500万枚
・編号:J3

「中華人民共和国成立25周年切手(1次・2次)」の価値

中国切手「中華人民共和国成立25周年(1次・2次)」をご紹介!社会主義建設の歩みに迫る

中華人民共和国成立25周年(1次・2次)切手」は、建国25周年という歴史的節目を記念した、コレクター間で高い人気を誇る中国切手です。

未使用品や保存状態の良いものは、とくに希少価値が高く、高額で取引されるケースも少なくありません。

切手の価値を決める3つのポイント

「中華人民共和国成立25周年記念切手」の価値は、以下の3つの要素で決まります。

1. 人気と希少性

第1次切手は、第2次切手よりも発行枚数が少なく、希少性が高い傾向です。

未使用品や保存状態の良いものは、とくに高値で取引されます。

第2次切手は、3枚連刷の完品であれば、希少価値が高まり、高価買取が期待できます。

2. 状態(保存状態)

切手の状態は、価値を大きく左右する要素の1つです。

未使用品や目立った汚れや傷のない美品は、高額査定の対象となります。

折れや汚れがない未使用品(とくにオリジナルシートのままの状態)や、発色が鮮やかで目打も綺麗なものは、コレクターの間でも高く評価されます。さらに、フルシートや耳付き切手(白い余白の部分付き切手)であれば、プラス評価につながることも。

価値を下げないためにも、切手をなるべく劣化させないように保管しましょう。

3. 歴史的意義

この切手は、「中華人民共和国成立25周年」という重要な歴史的節目を記念しており、当時の政治的・社会的背景を反映した貴重なコレクションアイテムです。

とくに中国国内では、建国記念に関連する切手は高い需要があり、コレクターから熱い注目を集めています。

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まとめ

「中華人民共和国成立25周年切手」は、建国記念日である10月1日の「国慶節」に合わせて発行されました。

建国から25年の歴史を振り返る、貴重な記念品としての高い意義を持っています。

切手が発行された当時(1974年)は、「批林批孔運動」が展開され、国民経済が再び悪化するなど、中国は激動の時代を迎えていました。

しかし、この記念切手は、そのような困難な状況下でも、建国から25年間で中国が遂げた目覚ましい発展を力強く示しています。

とくに、工業化の進展・農業の発展・国防力の強化といった成果は、中国国民に希望を与えるものでした。

この切手シリーズは、中国の「建国25周年」という重要な節目に発行されたものです。さらに、中国の多民族国家としての団結と、工業・農業・国防における発展の成果と決意を表現した、歴史的な記念切手といえるでしょう。

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